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ラブマルージュ激怒! 不意の爆発に主人公死す? (本当に死んだら化けてでてやる)

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 入院3日は、何故か唇に柔らかい物が当たっている気がした。なんだろうと思って唸るとすぐに当たっていた物がなくなった。なんだろう? とは思ったけど。瞼の裏が真っ暗なのでまだ日は昇っていないのであろう時間なので眠気が勝りそのまま私は眼を開けないまま眠りに落ちた。


「あら……起きないわねぇん……目覚めのちゅううううううううううううう」

「ぎゃああああああああ!! あ? ラブちゃん久しぶり、4歳のファーストキス奪うなんて、サイテー」

「あらやだー! 奪ってないわよ」

 惰眠を貪っていると、オカマが見舞いに来たみたいで、眠い中感じた唇の柔らかさからして、もしや……と思い聞いてみたけど、マジトーンで否定されたので違うだろう。まぁ、オカマだけど常識はわきまえているから信じるけれども、気のせいにしては何故かはっきり感触を覚えているので、頭の隅には置いておくことにしよう。さてさて、オカマが来たからどんな話をしようと考えると、リュピアちゃんが医師団が作った健康料理が乗ったトレーを片手にもって、テクテクと運んできてくれた。かわいい。

「お話中失礼いたします。カリスティア様のお食事を持って参りました。それでは食べ終わったらまた、お申し付けくださいませ」

「リュピアちゃんありがとーう!」
 
 リュピアちゃんは、メイドさんだから立場上すぐに要件を済ませたら出ないといけないのであろう。初日よりも形が綺麗になったお辞儀をして部屋に退出してゆく、王様やあのスパンコール団長とかグラスとかオカマとか身分の高いやつが私なんかに時間省いてお見舞いにくるから、どうもリュピアちゃんとの会話が出来ていない状況だ。少なくとも退院したら、話の時間を設けようと考えた。

「んふ、医師団のお料理って美味しいのよ~ん。そういえばカリスティアちゃんって城の食堂での目撃証言がないけど、自分のお部屋でお食事してるのかしらぁん?」

「あっ、そういや私ってグラスからちょろまかしたクッキー以外になに食ったんだっけ……食べるのが面倒くさくてついつい食べないときが、ってなんでそんな顔怒ってるの」

 「……怒ってないわよ」なんて、怒気迫る顔で睨まれれば流石の私も、ビックリはする。あぁ、コレはお叱りがくるな……っと身構えて居ると。締め切っていた窓ガラスが瞬間的に吹き飛んでからの鼓膜が砕け散りそうなほどの轟音と突風。

鉄甲重壁てっこうじゅうへき纏い魔力障壁!」

 流石幹部と言われるだけあるのだろう。自身の身体を突然来た爆風よりも素早く包み込み、防御魔法を展開して守ってくれた。ラブちゃんの身体に隠れて見えないけれど、魔力を纏った魔法障壁とさらに魔力で具現化した鉄の壁のようなものが私たちを包んでいたと思う。


 やがて、収まったのを確認してラブちゃんが魔法を解くとすぐに「すみませーん。間違えて爆破させたよー。ラブマルージュなら、平気だ「どこが平気だ! モルゲン、俺はともかく他が重傷だろうが!」ごめーん。あと素の口調に戻ってるよー」

 私は未だにラブちゃんに保護されたままだったからわかる。ラブちゃんの血管がブチブチと切れるような音がするので、流石の私もお利口にその場を見守ることにした。やがて、ラブちゃんが「カリスティアちゃん、びっくりさせちゃってごめんね? すぐに終わるからちょっとまってねぇん♪」っと私に怪我かないかを丁寧かつ素早くチェックを終わらせてから、私を優しく立たせて、これ以上無いまでに青筋が額に浮き出たイイ笑顔で「何かあったらすぐにいってちょうだいね?」っと最後にいって宮廷錬金術師のモルゲンの元に瞬間移動の如き早さで移動した。

「今日はヤケに、お加減がわるいなー ははは」

「あぁ? 今はヴィスの町のことなり、殲滅浄化魔法の目論見が最近判明したヘレ・ケッテ・ガルゲンと保護される前のグラスちゃんの遠視映像魔術の記録を捏造と突っぱねて戦線布告を始めたペルマネンテやあろうことか、魔物の異常発生100年に一度の仮初めの終焉の始まりの兆候、モンスターの相手も時期がおっかぶれば同時対処しなければならない。しかも他国ではもう戦争が始まってる。そんな状況で、気分良く過ごせるのはてめぇくらいだ!」

「やぁ、爆音が聞けるとなると。まぁ、今回のは本当に失敗して吹っ飛ばしたから」

「なおのこと悪いわ! もう……なんで医師団の下が研究室なのよ!」


 なんか、私が知らない間に国が大分大変なことになってる……。この争いは聞いてたら他にも有益な事がきけそうだけれども、なんか煙がもくもくして気分が悪くなってきたので出ようとキョロキョロと出口を探すとリュピアちゃんが、お口に人差し指をあてて、しーってしながらこちらを手招きしていたので、二人を置いて抜け出すことにした。

 リュピアちゃんに手を引かれるまま、部屋を、医師団隊舎を、人気の多い廊下、庭、とリュピアちゃんは段々と人気の無い所へとズンズンと進んでゆく、なんか雰囲気に流されるままに手を引く彼女の後をついて行く。

(身体の調子もいいし、このままドサクサに紛れて退院……できないか)

 このリュピアの手に任せて進んで行くと城の中でも人気の無い雑草が鬱蒼とした本当に端っこの所へと連れて行かれた。一体全体なんでこんな所へ連れてきたのかと、流石に聞かなければならないので、手を繋いだリュピアの手を強く握り返して、彼女を振り向かせた。

「リュピアちゃ……ッん!」

 リュピアちゃんは振り向いた勢いでこちらに顔を急激に近づけ……。

「リュピア、ちゃん?」

 
 


 

 
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