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疑いの容認【グラス】
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グラスは、カリスティアと戦う前にラブマルージュにお茶に誘われ、主に重要な会談などによく使われる店の個室へ店員の案内の元にラブマルージュ様の元へ向かう。案内を終えた女の店員はお辞儀をして背を向ける、そういえばカリスティアは店員によくお礼を言うなと思い、試しに歩きだした店員に「ありがとうございます」っと行ってみると、店員が驚いたように振り向き、嬉しそうに「ありがとうございます!」っと言って足取り軽く去って行った。
やけにルンルンとした足取りの女の店員を見届けて、案内された部屋のドアをノックしラブマルージュの返事を返されてから、「失礼します」っとドアを開けて個室に入る。ラブマルージュが「いらっしゃ~い」っとグラスを歓迎した笑みを浮かべ、向かい合わせの椅子に座るように言う。早速グラスが椅子に座ると面白そうに顔にさらに喜色を浮かべた。
「グラスちゃん……カリスティアちゃんに惚れてる理由そろそろ聞きたくてぇ~ん」
「そうですか」
「だって、カリスティアちゃん出さえ最初は好意を持っているとはいえ、疑ってたじゃない?だけどカリスティアちゃんが接するうちに、他の人へ疑いの感情も和らいじゃったんだもん、気にしないほうが無理よん。の貴方人間不信は失礼だけど一生治らないとアタシ思ってたから」
個室まで設けて呼び出したのだ。言うまで返してはくれないだろうと、グラスは観念してラブマルージュのみに話すことにした。元自国を終われる前から世話になっていた人物なのだから、ある意味第二の……親?のようなものなのだ。実際に自分とカリスティアの身寄りはラブマルージュが受けることになっていたので、話さないのもアレだろう。
「私も赤の他人にここまで物腰を柔らかく接することができるとは思いませんでした。初めは会ったすぐですよ。そこはお分かり頂いていると思います」
私は、過去にカリスティアが自分のことを大事な友達と言ってくれたのに、過去の自分は「信用できない。こんなことを言われても裏切られ続けてました。どうしても、疑ってしまう、だからその言葉を信じることができません」そう言って彼女の寄り添いをつっぱねたのだ。自分は貴女を恩人だと思ってまとわりついて居る存在程度の認識でいい……もし、手のひらを返されたら傷付くのは自分だ。他人から向けられる好意は恐ろしいと、自分は勝手に思慕している分際でそう思っていたのだ。
確実に嫌われるか悲しい顔をして彼女が傷付く、そう思っていったのに彼女はなんと言ったと思いますか?
「良いんじゃない? 気が済むまで疑ってよ。疑われようがグラスが大切な友達って意見は揺らがないし、痛くもかゆくもないから思う存分好きに疑って。……ですよ? 思わず笑ってしまいました」
「それは、アタシも驚きのあまり笑うしかなくなるわね~」
「そこからですよ。自身が哀れになるほどに彼女に惹かれたのは」
「けど、彼女も疑っているからその言葉がでたとしたら?」
「同じ言葉を返します。彼女を見るに疑っているのは他人ではないでしょうから。他人をや私を疑ったとして、元をたどれば彼女は自分を疑った延長での疑いです」
おそらくは自分自身を疑っている。グラスはカリスティアの言葉の端々と行動でそう感じていた。無邪気な裏で隠された行き過ぎた自己卑下を感じるのは多少は彼女と近いところに居るからこそ。ラブマルージュは、グラスの即答に安心感と共に、これなら大丈夫ね……っと思いつつ哀愁を漂わせた。ラブマルージュはリュピアの恋も応援していたのだが、見るからに挟み込む余地がないのを再確認して、心の傍らで憐れむ。
「私は自分自身を疑うカリスティアからさえも彼女を守ります。たとえ、彼女が世界と敵対することとなっても彼女の為になるならば喜んでカリスティアの盾になります」
「……愛は十分だけど、諸刃だということは覚悟しなさい」
「ええ、覚悟しているからこそ、私はラブマルージュ様に話したのです」
「ほんと、かわったわね。うれしいわぁん」
王ならば、そうかの一言で済ましてるが、ラブマルージュ以外の幹部や貴族が聞いたらタダでは済まないであろう。【場合によっては国と敵対する】と同等の発言なのだから。流石にグラスもそうならないように、カリスティアを導く。彼女にもうちょっと踏み込まないといけないのだが、どうするかっとグラスが悩み始めるとラブマルージュは悩むグラスにこう言った。
「傷心魔術っていうの、彼女が練習しているのをメリナちゃんが飼ってる魔獣が見たって報告あったから、そこで探ってみるのどーかしら! おまけに急接近……キャ!!!」
「禁術程度で、彼女の心の真が探れるなら苦労しませんよ」
禁術、やはりこの子供は知っていたか、とラブマルージュは笑う。グラスは氷以外にも他魔術にも才のある子供なのだから、知らないほうがおかしいと考え治して、彼の恋路と彼からみたカリスティアの行動を改めて聞いてみる。喉を潤すために、紅茶をあおりながらも目は離さずに優しく問うてみる。
「カリスティアちゃんはどんな子にみえるのかしらぁーん」
「立てば騒乱、動けば厄災、歩く姿は破天荒ですね。あぁ、今思うだけでも頭が痛い。彼女普段なにしてると思いますか? 昼寝ですよ? それもただの昼寝じゃなく、私や姫様やリュピア様の寝床を自分の部屋より近いからって理由で無断で入って、すやすや寝てたり。寝てる姿は可愛げがあるのですが、寝て起きると、「城下にいこう!」っと、部屋の主ほっといて窓から出て行くわ、出て行ったと思って安心して部屋で書類を片付けてたら、慌てながら部屋に入ってきた、兵士に「川に落ちた子供を助けにカリスティア様も川に」と、私が心臓が凍るような気持ちで、助けに言ったら普通に流された川下で助けた子供とのんきに遊んでいるわ、「鉄面皮も一緒に遊べー」っと言って私まで川に引き釣り込まれ……。確かに彼女に何かあったら私が対処するのを買って出たのは私ですし文句はございませんが、こうも、毎日毎日毎日毎日毎日、何かしらで呼ばれたおかげで、普通は一日掛けの仕事を3時間で終わらせることが習慣として身についてしまい……。なんでこうも行く先にトラブルと騒乱を引き連れてくるのか……」
苦労が滲む口調であるが、本人の顔は楽しそうに口角が上がっていた。カリスティアが一緒に居るときは笑顔を見せることがあるのだが、居ない時の笑顔はラブマルージュでも初めて見ることが出来た。愚痴を言っている割には楽しそうな笑顔に、年相応の顔とほぐれるように僅かに崩れる敬語に彼女の影響の大きさが思い知らされる。やはり面白いとラブマルージュはグラスに気づかれぬように口元に手を当てて笑った。
「大変ね……グラスちゃんでも、楽しそうね!」
「ええ、とても楽しいです。とても……」
愚痴が一段落して、ため息を絞り出すような「楽しい」という単語にグラスの今までの苦悩が滲みでる。そのにじみ出た苦悩を無かったことにするように、ラブマルージュが「じゃ、食べたいものあるかしらぁん。お ご る わ」っと話を逸らして、この話題を終わらせた。
(この戦いが終わったあとに、さらに何かが動くでしょう。気を引き締めなければならない)
やけにルンルンとした足取りの女の店員を見届けて、案内された部屋のドアをノックしラブマルージュの返事を返されてから、「失礼します」っとドアを開けて個室に入る。ラブマルージュが「いらっしゃ~い」っとグラスを歓迎した笑みを浮かべ、向かい合わせの椅子に座るように言う。早速グラスが椅子に座ると面白そうに顔にさらに喜色を浮かべた。
「グラスちゃん……カリスティアちゃんに惚れてる理由そろそろ聞きたくてぇ~ん」
「そうですか」
「だって、カリスティアちゃん出さえ最初は好意を持っているとはいえ、疑ってたじゃない?だけどカリスティアちゃんが接するうちに、他の人へ疑いの感情も和らいじゃったんだもん、気にしないほうが無理よん。の貴方人間不信は失礼だけど一生治らないとアタシ思ってたから」
個室まで設けて呼び出したのだ。言うまで返してはくれないだろうと、グラスは観念してラブマルージュのみに話すことにした。元自国を終われる前から世話になっていた人物なのだから、ある意味第二の……親?のようなものなのだ。実際に自分とカリスティアの身寄りはラブマルージュが受けることになっていたので、話さないのもアレだろう。
「私も赤の他人にここまで物腰を柔らかく接することができるとは思いませんでした。初めは会ったすぐですよ。そこはお分かり頂いていると思います」
私は、過去にカリスティアが自分のことを大事な友達と言ってくれたのに、過去の自分は「信用できない。こんなことを言われても裏切られ続けてました。どうしても、疑ってしまう、だからその言葉を信じることができません」そう言って彼女の寄り添いをつっぱねたのだ。自分は貴女を恩人だと思ってまとわりついて居る存在程度の認識でいい……もし、手のひらを返されたら傷付くのは自分だ。他人から向けられる好意は恐ろしいと、自分は勝手に思慕している分際でそう思っていたのだ。
確実に嫌われるか悲しい顔をして彼女が傷付く、そう思っていったのに彼女はなんと言ったと思いますか?
「良いんじゃない? 気が済むまで疑ってよ。疑われようがグラスが大切な友達って意見は揺らがないし、痛くもかゆくもないから思う存分好きに疑って。……ですよ? 思わず笑ってしまいました」
「それは、アタシも驚きのあまり笑うしかなくなるわね~」
「そこからですよ。自身が哀れになるほどに彼女に惹かれたのは」
「けど、彼女も疑っているからその言葉がでたとしたら?」
「同じ言葉を返します。彼女を見るに疑っているのは他人ではないでしょうから。他人をや私を疑ったとして、元をたどれば彼女は自分を疑った延長での疑いです」
おそらくは自分自身を疑っている。グラスはカリスティアの言葉の端々と行動でそう感じていた。無邪気な裏で隠された行き過ぎた自己卑下を感じるのは多少は彼女と近いところに居るからこそ。ラブマルージュは、グラスの即答に安心感と共に、これなら大丈夫ね……っと思いつつ哀愁を漂わせた。ラブマルージュはリュピアの恋も応援していたのだが、見るからに挟み込む余地がないのを再確認して、心の傍らで憐れむ。
「私は自分自身を疑うカリスティアからさえも彼女を守ります。たとえ、彼女が世界と敵対することとなっても彼女の為になるならば喜んでカリスティアの盾になります」
「……愛は十分だけど、諸刃だということは覚悟しなさい」
「ええ、覚悟しているからこそ、私はラブマルージュ様に話したのです」
「ほんと、かわったわね。うれしいわぁん」
王ならば、そうかの一言で済ましてるが、ラブマルージュ以外の幹部や貴族が聞いたらタダでは済まないであろう。【場合によっては国と敵対する】と同等の発言なのだから。流石にグラスもそうならないように、カリスティアを導く。彼女にもうちょっと踏み込まないといけないのだが、どうするかっとグラスが悩み始めるとラブマルージュは悩むグラスにこう言った。
「傷心魔術っていうの、彼女が練習しているのをメリナちゃんが飼ってる魔獣が見たって報告あったから、そこで探ってみるのどーかしら! おまけに急接近……キャ!!!」
「禁術程度で、彼女の心の真が探れるなら苦労しませんよ」
禁術、やはりこの子供は知っていたか、とラブマルージュは笑う。グラスは氷以外にも他魔術にも才のある子供なのだから、知らないほうがおかしいと考え治して、彼の恋路と彼からみたカリスティアの行動を改めて聞いてみる。喉を潤すために、紅茶をあおりながらも目は離さずに優しく問うてみる。
「カリスティアちゃんはどんな子にみえるのかしらぁーん」
「立てば騒乱、動けば厄災、歩く姿は破天荒ですね。あぁ、今思うだけでも頭が痛い。彼女普段なにしてると思いますか? 昼寝ですよ? それもただの昼寝じゃなく、私や姫様やリュピア様の寝床を自分の部屋より近いからって理由で無断で入って、すやすや寝てたり。寝てる姿は可愛げがあるのですが、寝て起きると、「城下にいこう!」っと、部屋の主ほっといて窓から出て行くわ、出て行ったと思って安心して部屋で書類を片付けてたら、慌てながら部屋に入ってきた、兵士に「川に落ちた子供を助けにカリスティア様も川に」と、私が心臓が凍るような気持ちで、助けに言ったら普通に流された川下で助けた子供とのんきに遊んでいるわ、「鉄面皮も一緒に遊べー」っと言って私まで川に引き釣り込まれ……。確かに彼女に何かあったら私が対処するのを買って出たのは私ですし文句はございませんが、こうも、毎日毎日毎日毎日毎日、何かしらで呼ばれたおかげで、普通は一日掛けの仕事を3時間で終わらせることが習慣として身についてしまい……。なんでこうも行く先にトラブルと騒乱を引き連れてくるのか……」
苦労が滲む口調であるが、本人の顔は楽しそうに口角が上がっていた。カリスティアが一緒に居るときは笑顔を見せることがあるのだが、居ない時の笑顔はラブマルージュでも初めて見ることが出来た。愚痴を言っている割には楽しそうな笑顔に、年相応の顔とほぐれるように僅かに崩れる敬語に彼女の影響の大きさが思い知らされる。やはり面白いとラブマルージュはグラスに気づかれぬように口元に手を当てて笑った。
「大変ね……グラスちゃんでも、楽しそうね!」
「ええ、とても楽しいです。とても……」
愚痴が一段落して、ため息を絞り出すような「楽しい」という単語にグラスの今までの苦悩が滲みでる。そのにじみ出た苦悩を無かったことにするように、ラブマルージュが「じゃ、食べたいものあるかしらぁん。お ご る わ」っと話を逸らして、この話題を終わらせた。
(この戦いが終わったあとに、さらに何かが動くでしょう。気を引き締めなければならない)
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