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第一話 始まりの一織り
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武の国はさかんに内乱が起こる。国の制度で"王族を殺した者は新たな王になれる"という決まりがあり、城は頻繁に攻められていた。
いつもならばすぐにあしらえるのだが、その日は近隣領地が結託して300人という大軍が城を囲んでいた。
早朝から薄曇りで今にも雨の降りそうな空。水を含んだ土の匂いが漂い、空気を重苦しくしている。
城を囲む全てが、これからの戦いを予見しているかのようだった──
武城 門前にレオとザード、城の兵士たちが集まっていた。出撃前という事もあり、空気はピンと張りつめ緊張している。
レオは押し黙る兵士達を台の上から見渡すと、静かに話し始めた。
「皆知っての通り、オルス領とフー領、ワラスダ領が反乱を起こした。城を取り囲んでいるのはおおよそ100。城下を制圧しているのは50。他はまだ報告は入っていないが…全て合わせると300という数が相手という事だけは分かっている。こちらは圧倒的に数が負けている。よって今回の戦いにはザードも出てもらう。もちろん…」
「私も行くわ」
レオの言葉を遮るように、ヒルデはザードの前に出た。
ヒルデの姿は軽装つつも、腰に提げた二つの剣が戦いに慣れていることを示している。ザードは眉間に皺を寄せた。
「もしかして、俺に付いて来るとかじゃないだろうな」
「あら、私は貴方の護衛よ。付いて行くに決まってるじゃない」
「……」
ヒルデのウィンクにザードは顔を赤らめた。
先日の告白を忘れているのか、彼女の様子は全く変わらなかった。あれからザードばかりがぎこちなく接しているのだが……
「大丈夫、貴方凄く強くなったんだし…ね、背中は任せてよ」
否、言葉からは分からないが、確かに様子は変わっていた。何かふっ切れたかの様にどことなく表情や雰囲気が軽くなっている。
ザードはそんな彼女の変化を喜ばしいと感じ、何か言い返そうと──したその時、城壁が壊されたと言う報告がレオの元に届けられた。
いつもならばすぐにあしらえるのだが、その日は近隣領地が結託して300人という大軍が城を囲んでいた。
早朝から薄曇りで今にも雨の降りそうな空。水を含んだ土の匂いが漂い、空気を重苦しくしている。
城を囲む全てが、これからの戦いを予見しているかのようだった──
武城 門前にレオとザード、城の兵士たちが集まっていた。出撃前という事もあり、空気はピンと張りつめ緊張している。
レオは押し黙る兵士達を台の上から見渡すと、静かに話し始めた。
「皆知っての通り、オルス領とフー領、ワラスダ領が反乱を起こした。城を取り囲んでいるのはおおよそ100。城下を制圧しているのは50。他はまだ報告は入っていないが…全て合わせると300という数が相手という事だけは分かっている。こちらは圧倒的に数が負けている。よって今回の戦いにはザードも出てもらう。もちろん…」
「私も行くわ」
レオの言葉を遮るように、ヒルデはザードの前に出た。
ヒルデの姿は軽装つつも、腰に提げた二つの剣が戦いに慣れていることを示している。ザードは眉間に皺を寄せた。
「もしかして、俺に付いて来るとかじゃないだろうな」
「あら、私は貴方の護衛よ。付いて行くに決まってるじゃない」
「……」
ヒルデのウィンクにザードは顔を赤らめた。
先日の告白を忘れているのか、彼女の様子は全く変わらなかった。あれからザードばかりがぎこちなく接しているのだが……
「大丈夫、貴方凄く強くなったんだし…ね、背中は任せてよ」
否、言葉からは分からないが、確かに様子は変わっていた。何かふっ切れたかの様にどことなく表情や雰囲気が軽くなっている。
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