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間話 掟と話し合いと…集合?
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五つ国には固い掟が存在する。
それを破る者には法の番人がやってきて、天罰を下す。
殊更、国を統治する一族と婚姻し、子を為す者は以下の条件を遵守すべし──
一、五つ国に属する者であること
二、婚姻する王子の国に属する者であること
三、王の認めた家柄であること
四、王子が認めた者であること
この掟を破った者がどうなるか…今回はその話。
・
・
・
アテナは武の城、ザードの自室に戻った途端ベッドに押し倒された。
「ざ、ザード様待っ…」
必死に拒否の言葉を言おうとしたアテナの口は塞がれてしまった。
ザードは口を重ねたまま、アテナの太股を撫でる。
「ざざざざ、ザード様!」
「てめぇは俺の女になったんだ。おとなしく抱かれろ」
ザードはニヤリと笑うと、アテナの上着を脱がせロングワンピースの胸ボタンへと手を伸ばした。
──その時
「ぶっーーー!」
「ぐえっ!」
「ザー君!?」
白い兎がザードの後頭部へぶつかってきた。否、飛んできた。
兎が飛ぶわけがないので、すわっ新手の暗殺者か?!と慌てて元を探す──が、それはあまりにもあっさりと終了した。
「…このっ…クソ親父!」
いつの間にかドアが全開な上に、ザード達の様子を王様…父のレオが見つめていた。
ザー君も彼がブン投げたらしい。以前もザードが投げていたが、親子揃って動物を投げる癖があるのかもしれない。
ザードは頭にへばりつくザー君を叩き落とすと、ワナワナと体を震わせてレオに食ってかかった。
「何しやがるんだ!せっかくアテナと…!」
「そういう事は好きにしろ。私は止めん」
レオはザードの言葉を遮り、二人の行為をあっさりと肯定した。
しかしそれに反して溜め息で続ける。
「だが、止めねばならない理由が出来たのでな…」
「は?」
レオは体をズラシ、後ろの人物へ道を開けた。
「……あ?」
「あ。じゃない。頭の触角引っこ抜くぞ」
少し癖毛の水色の髪に藍色の服。灰色の瞳は不機嫌そうに光り、女性のような柔らかい顔立ちは明らかに怒りに満ちていた。
先程工国で別れたはずのヒサギだ。何故武国に居るのか──ザードはアテナを庇うように睨みつけた。
「ヒサギ…テメェ、まだアテナを連れて行こうとしてんじゃ──」
「違う馬鹿!!もう少し猶予があると思ってたが…これ見ろ!」
ヒサギはザードの言葉を遮り、目の前に一枚の紙を突き出した。
『掟が破かれた。武の国ホドにて会議をされたし。至急王、王子は集合すること──知国ケフラー王 ナルセス』
突き出された紙には達筆な字でそう書かれていた。
ザードが読み終わり、顔を上げるとレオも同じ紙を持っている事に気付いた。
「それが、全ての王の元へ届けられている…いくら浮かれ有頂天馬鹿でも、この意味が分かるよな?」
武国親子でもない、ヒサギの声によく似た声──部屋の外に位置する廊下の窓に背中をもたれる黒い男が気怠そうに言った。
やっと平静を取り戻したアテナは男の姿を見て、先程の記憶を呼び起こした。
衛兵に指示を出し父達を連れて行って、その後ザードと自分を見逃してくれた黒い男だ。黒藍色の髪と漆黒の服が朝日の光の中で唐突に現れた穴のようで異質である。
「工の国コクマー国王、ヒイラギだ……あと」
気付かぬうちに首を傾げていたアテナを見かねて、レオは後ろの男を紹介してくれた。ついでに
「せめて布団を巻いたらどうだ…?服透けてるぞ、アテナ」
「…きゃあ!!」
「!!おいコラ全員見るな!見て良いのは俺だけだ!」
レオの言葉にアテナは真っ赤になり、ザードは慌てて自分のマントをアテナに巻き付け簀巻きにした。
すると今度は身動きが取れないどころか顔にも巻いてしまった為、大きな簀巻きの塊がピョコピョコ跳ねて解放してくれと訴え始める。しかしザードは「そのままでいろ!」と言ってさらに布団で巻こうとしている。
───そんなコントのような光景に呆れて溜息を吐きながらヒサギは言った。
「俺、こんな奴らの手助けして馬鹿だったかもしれない…」
「まぁ……こいつら浮かれ馬鹿達のおかげで、こっちのキルティー領事件をうやむやに出来るかもしれないんだ。大いに利用させて貰おうじゃねぇの?」
「……私が怒られそうなのだが…?」
工王ヒイラギがニヤリと笑い、レオが眉を下げる。
「法の番人はどんな判断を下すのか…天に委ねるしかないな」
それを破る者には法の番人がやってきて、天罰を下す。
殊更、国を統治する一族と婚姻し、子を為す者は以下の条件を遵守すべし──
一、五つ国に属する者であること
二、婚姻する王子の国に属する者であること
三、王の認めた家柄であること
四、王子が認めた者であること
この掟を破った者がどうなるか…今回はその話。
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アテナは武の城、ザードの自室に戻った途端ベッドに押し倒された。
「ざ、ザード様待っ…」
必死に拒否の言葉を言おうとしたアテナの口は塞がれてしまった。
ザードは口を重ねたまま、アテナの太股を撫でる。
「ざざざざ、ザード様!」
「てめぇは俺の女になったんだ。おとなしく抱かれろ」
ザードはニヤリと笑うと、アテナの上着を脱がせロングワンピースの胸ボタンへと手を伸ばした。
──その時
「ぶっーーー!」
「ぐえっ!」
「ザー君!?」
白い兎がザードの後頭部へぶつかってきた。否、飛んできた。
兎が飛ぶわけがないので、すわっ新手の暗殺者か?!と慌てて元を探す──が、それはあまりにもあっさりと終了した。
「…このっ…クソ親父!」
いつの間にかドアが全開な上に、ザード達の様子を王様…父のレオが見つめていた。
ザー君も彼がブン投げたらしい。以前もザードが投げていたが、親子揃って動物を投げる癖があるのかもしれない。
ザードは頭にへばりつくザー君を叩き落とすと、ワナワナと体を震わせてレオに食ってかかった。
「何しやがるんだ!せっかくアテナと…!」
「そういう事は好きにしろ。私は止めん」
レオはザードの言葉を遮り、二人の行為をあっさりと肯定した。
しかしそれに反して溜め息で続ける。
「だが、止めねばならない理由が出来たのでな…」
「は?」
レオは体をズラシ、後ろの人物へ道を開けた。
「……あ?」
「あ。じゃない。頭の触角引っこ抜くぞ」
少し癖毛の水色の髪に藍色の服。灰色の瞳は不機嫌そうに光り、女性のような柔らかい顔立ちは明らかに怒りに満ちていた。
先程工国で別れたはずのヒサギだ。何故武国に居るのか──ザードはアテナを庇うように睨みつけた。
「ヒサギ…テメェ、まだアテナを連れて行こうとしてんじゃ──」
「違う馬鹿!!もう少し猶予があると思ってたが…これ見ろ!」
ヒサギはザードの言葉を遮り、目の前に一枚の紙を突き出した。
『掟が破かれた。武の国ホドにて会議をされたし。至急王、王子は集合すること──知国ケフラー王 ナルセス』
突き出された紙には達筆な字でそう書かれていた。
ザードが読み終わり、顔を上げるとレオも同じ紙を持っている事に気付いた。
「それが、全ての王の元へ届けられている…いくら浮かれ有頂天馬鹿でも、この意味が分かるよな?」
武国親子でもない、ヒサギの声によく似た声──部屋の外に位置する廊下の窓に背中をもたれる黒い男が気怠そうに言った。
やっと平静を取り戻したアテナは男の姿を見て、先程の記憶を呼び起こした。
衛兵に指示を出し父達を連れて行って、その後ザードと自分を見逃してくれた黒い男だ。黒藍色の髪と漆黒の服が朝日の光の中で唐突に現れた穴のようで異質である。
「工の国コクマー国王、ヒイラギだ……あと」
気付かぬうちに首を傾げていたアテナを見かねて、レオは後ろの男を紹介してくれた。ついでに
「せめて布団を巻いたらどうだ…?服透けてるぞ、アテナ」
「…きゃあ!!」
「!!おいコラ全員見るな!見て良いのは俺だけだ!」
レオの言葉にアテナは真っ赤になり、ザードは慌てて自分のマントをアテナに巻き付け簀巻きにした。
すると今度は身動きが取れないどころか顔にも巻いてしまった為、大きな簀巻きの塊がピョコピョコ跳ねて解放してくれと訴え始める。しかしザードは「そのままでいろ!」と言ってさらに布団で巻こうとしている。
───そんなコントのような光景に呆れて溜息を吐きながらヒサギは言った。
「俺、こんな奴らの手助けして馬鹿だったかもしれない…」
「まぁ……こいつら浮かれ馬鹿達のおかげで、こっちのキルティー領事件をうやむやに出来るかもしれないんだ。大いに利用させて貰おうじゃねぇの?」
「……私が怒られそうなのだが…?」
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