神の愛子は溺愛される

蒼葉縁

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1：失った夢

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私が生まれたのは入道雲が綺麗な夏風の吹く頃
母が舞をやっていたことから名前を神楽と付けられた
私の家系は神様の家系
母が水の神様の血を受け継いでいて
父は人神様の血を受け継いでいる
私はというと全ての神の王，ゼウスだった
両親はそれでも怯えもせずむしろ喜び育てようとしてくれる
とても優しい両親だと思った
私が三歳になってよく喋るようになった頃
力が現れた
だけれど
私は両親のように喜びそれを扱っていた
なのに
運命とは残酷だと
それを知ったのは
まだ三歳の頃
幼稚園で迎えに来るはずの両親が一向に来ない
不安で泣いた
そして
私の肩を掴むスタッさんの手は震えている
「神楽ちゃん，お母さん達…」
聞きたくない
咄嗟に耳を塞ぐ
ー事故で亡くなったの
あぁ
私の夢は
私の心は
この時からだろう
壊れ
失ったのは
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