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Ⅲ
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*********
~ Ⅲ ~
*********
久々の休日
私は私服で街へと来ていた
まぁ、特に何かすると言うわけではないのですが本を何冊かと絵描きノートと万年筆などの物を買い揃えに来た
たまには贅沢をしろと主に言われますが生憎お金に欲はないのと言うと主は誇らしそうに
「流石だ」
そう言ってくれる
私はいそいそと買い揃えたので、午後はゆっくり致しましょう
コツコツと歩いているとふわりと良い匂いがする
そちらを向くと綺麗なこじんまりとした雑貨屋が佇んでいた
私は気になり中に入る
雰囲気も匂いもいい
じっといろんなものを見ていると肩を叩かれる
ゆっくり其方を向くと一人の男性が立っていた
ニコニコとしている
「何か?」
私はにこりと微笑みながらもそう問う
「何かお探しかと思いまして」
男性はニコッと微笑み返し、その場から消える
私はさり気なく彼の耳元に呟く
「私で無ければ殺されていましたよ?」
と
男性は目を見開き私が去っていくのを見つめていた
彼の手には一つの武器、ナイフが握られている
「すげぇ………」
ー
私は屋敷に戻り、ゆっくりと過ごしていると彼の気配がした
「………ハロハロ!ムッツー!!」
そう、皆さんご存知のあの方です
「………また貴方ですか」
「だって、逢いたくて~」
嬉しそうに私に抱きつくと禮は満足したのかソファに横になる
「失礼するよ、無月」
コンコンと扉をノックして主が入って来た
「如何なさいましたか、主様」
私は一礼して微笑むと主は彼を見て呆れていたが私に近付く
「明日の授業の件なんだが」
二人で話していると何が動く音がする
二人でそちらを向くと禮が私のベットに横になっていた
「な、何をしているんだい!」
主はギョッとしている
私は呆れた目で彼を見るが彼の疲れている顔を見て
「主様、寝かせて置きましょう」
その言葉の意味が伝わったのか主は渋々頷いて下さる
「では明日の授業ですが、一限目の数学の時刻は私は先生のお手伝いと言う事でや宜しいでしょうか?」
私の淹れた紅茶を飲みながら頷く主
そしてカップを私に渡すとそっと微笑んだ
「頼んだよ」
主は立ち上がり歩いて行く
「御意」
私は頭を少し下げて主の帰る扉を開ける
「何だい」
主は溜息を吐く
「はい?」
キョトンとしている私に主は笑った
「この写真、飾っているのだね」
主の目線の先には額縁に飾っている一枚の写真
「あ、っ!は、はい」
しどろもどろになりながらもそっと頷いた
その写真は初めて彼に従った日の主と主の家族方と私と禮との集合写真
ぎこちなく立っている私に主は凛としている佇まい
禮は相変わらずだが主の家族方の幸せな表情
私にとってこの写真は大卒な宝物なのです
「君が家族になってくれて僕は心から嬉しいよ」
そこまで思ってくださるなんて
「有難きお言葉」
これ以上ないくらい勿体ない
私はその言葉を噛み締めて微笑んだ
主は片手を振り、去って行く
私は寝ている禮の髪を撫でて、毛布を掛ける
「ん~」
幼い子供のように唸る禮に私はクスリと笑った
「おやおや」
私の腕に抱きつき禮は片目をうっすらと開ける
「起きましたか?」
そっと離れようとしたが禮は泣きそうな声で
「ん~、そばにいて~」
と言った
初めてそんな声をしたものだからギョッとした
いつも明るくヘラヘラとしていて突拍子もない行動発言する方だが禮は暗い過去を持つ
私とは異なる
もう一つの暗い過去を
ある日、彼は教えてくれた
彼の過去の全てを
それを今から教えましょう
彼が生まれたのは森の中
彼は言ってしまえば獣人
ライオンと人の間に出来た子供
人々はその姿を珍しくそれはそれはいいように使った
彼は思ったらしい
人は自分勝手で何一つ理解する頭をないんだと
実験されるのも、何もかも嫌になった彼
そんな時に私の主と出会った
「最初は警戒して嫌いだった~」
って笑っていた彼だが今ではとても仲が良い
私と出会った時は何故だが速攻気に入られた
彼曰く
「一目惚れ~」
との事らしい
そんな彼が笑っているのは癖で
私はそれを見抜ける
無理してる
怒ってる
悲しい
苦しいなど
彼は教えてくれる
本当の自分を
ただそれに気付かないのは主と主の家族方と私以外の愚かな人々
「………そばにいますよ」
そっと頭を撫でて彼の隣に横になる
「………えへへ~」
彼はキョトンとした後ニコニコとして私を抱き締めた
「俺から居なくならないでね~」
ぎゅーっと強くなる力に私は困ったようにしつつも受け止める
「ふふ、寂しがり屋ですね」
スリッと彼の胸元に額を擦り寄せた
彼は静かになる
「スー」
安心して寝ていた
私はそれを見つめ、静かに目を閉じる
心地の良い落ち着く心音
彼らしい
優しくも今にも消えそうな儚い音
私にとって禮も守るべき存在
例え、この身が滅び消えたとして
そして生きることができなくなったとしても
私は彼らを守り死んでいきたいのです
「………」
彼の心音を聞きながらそんなことを考えていた事を頭から振り払い
彼と一緒に睡眠を取る
次に目を覚ますと彼は唸っていた
「うー、」
ボロボロと泣いている
「………禮、大丈夫です」
私はそっと禮の頭を引き寄せてトントンと優しく背中を撫でた
禮は縋り付くように私のお腹に顔をうめて震えている
ここまで弱っているとは知りませんでしたよ
今日までよく耐えましたね………
いつもならすぐなのに
魔法で彼の部屋を覗く
………原因はすぐに分かりました
彼に任された仕事の量、薬の多さ、飴の数
最近見ないと思っていたら籠もっていた
「………困った人ですね」
禮はグリグリとお腹に顔を擦り寄せたまま甘えている
「無理してはいけないとあれほど言いましたよ?」
まるで母の様にそう言うと彼は唸って私をちらりと見た
「だって、褒めてくれるじゃん」
彼は褒めてくれることが一番好きでお気に入り
頑張ることは称賛できます
ですが
「貴方が無理して体調を崩していることを褒めるわけにはいきませんが、こうして姿を見してくれて安心致しましたよ」
よしよしと彼の頭を撫でる
「本当?」
嬉しそうに顔を輝かせた
そんな彼に私はそっと微笑む
「さぁ、ご飯の時間なので作りにいきますが禮は如何なさいます?」
「手伝う~」
彼が疲れた時は好きなことをさせる
主もそれは許可しているのだ
今日のメニュー
キャベツロールのミント添え
コンソメスープ
ツナサラダ
焼き立てのパン
デザートはガトーショコラ
ストレートティーの無糖
ご飯を終えた主はちらりと私を見る
「本当に禮は溜め込むのだね」
主は困ったように額を抑えた
「それは仕方のないことでございますよ」
私は禮を部屋に戻して、主の部屋にいる
主はベットに潜ると私を手招く
「どうしましたか?」
優しく私の頬を両手で包み
「君も溜め込まないようにね」
そう額を合わせる主
私は微笑み
「御意」
そう答え、主の部屋から出る
自室へ行くと禮は本を読んでいた
「あ~!お帰り~!!」
本を丁寧に置き、私にぎゅーっと抱き付く禮
私はよしよしと頭を撫でて禮に聞く
「お風呂は入りましたか?」
顔をしかめ
「ん~水嫌い」
そう言うと彼は私を抱き上げる
「でも~ムッツーがそう言うなら入る~」
「左様ですか」
私は着替え等を用意して彼が出て来るのを本で済ます
カチャリと出る音がしてそちらを向くときちんとした禮の姿
「ん」
「座って下さい」
ドライヤーをかけてサラサラした髪の毛を禮はじっと見ていた
「んふふ~」
私が出ると彼はドライヤーを持っていた
「おや、してくれるのですか?」
椅子に座ると彼は
「当たり前~」
と上機嫌に言ってドライヤーをする
その手つきは優しく眠くなってしまう
「上手ですね」
「本当~?嬉しい~」
うとうとしていると彼はドライヤーを置いて私をベットに下ろした
「ねぇねぇ~」
「は、い?」
眠い頭でも彼に受け答えをする
「俺はここにいて良い?」
パチリと目を覚まして彼を見る
彼の顔は凄く暗い
「馬鹿ですね、いて良いに決まっているでしょう」
彼の頬を撫でる
「俺夢見た」
私に抱きつき話し始める彼の声を聞きながら私は真剣に聞く
「ムッツーが俺たちの前から消えて居なくなる夢」
「そんで、俺たちが見たのはムッツーらしいけどムッツーじゃない人」
その夢は
私はよくわかる
彼らの前から消えて再開した時きっと私は今の私ではなく化け物の私だと言う事
「その人は俺たちを見て謝るんだよ」
きっと謝罪を述べたのは赦しを乞うのではなくただ
「悲しい顔して」
素直に言いたいだけだった
「そうですか」
「だから居なくならないでね」
ギュッと私を抱き締める彼を見る
震えていて本当に怖いのだと分かった
私は暫く黙り
「努力します」
そう言った
彼は満足そうに頷き
「じゃあ~おやすみ」
「えぇ、おやすみなさいませ」
彼の寝静まる部屋の中
私だけ
眠ることはできなかった
「居なくならないでね………か」
その言葉は
静かな時計の針が動く部屋に消えて行った
~ Ⅲ ~
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久々の休日
私は私服で街へと来ていた
まぁ、特に何かすると言うわけではないのですが本を何冊かと絵描きノートと万年筆などの物を買い揃えに来た
たまには贅沢をしろと主に言われますが生憎お金に欲はないのと言うと主は誇らしそうに
「流石だ」
そう言ってくれる
私はいそいそと買い揃えたので、午後はゆっくり致しましょう
コツコツと歩いているとふわりと良い匂いがする
そちらを向くと綺麗なこじんまりとした雑貨屋が佇んでいた
私は気になり中に入る
雰囲気も匂いもいい
じっといろんなものを見ていると肩を叩かれる
ゆっくり其方を向くと一人の男性が立っていた
ニコニコとしている
「何か?」
私はにこりと微笑みながらもそう問う
「何かお探しかと思いまして」
男性はニコッと微笑み返し、その場から消える
私はさり気なく彼の耳元に呟く
「私で無ければ殺されていましたよ?」
と
男性は目を見開き私が去っていくのを見つめていた
彼の手には一つの武器、ナイフが握られている
「すげぇ………」
ー
私は屋敷に戻り、ゆっくりと過ごしていると彼の気配がした
「………ハロハロ!ムッツー!!」
そう、皆さんご存知のあの方です
「………また貴方ですか」
「だって、逢いたくて~」
嬉しそうに私に抱きつくと禮は満足したのかソファに横になる
「失礼するよ、無月」
コンコンと扉をノックして主が入って来た
「如何なさいましたか、主様」
私は一礼して微笑むと主は彼を見て呆れていたが私に近付く
「明日の授業の件なんだが」
二人で話していると何が動く音がする
二人でそちらを向くと禮が私のベットに横になっていた
「な、何をしているんだい!」
主はギョッとしている
私は呆れた目で彼を見るが彼の疲れている顔を見て
「主様、寝かせて置きましょう」
その言葉の意味が伝わったのか主は渋々頷いて下さる
「では明日の授業ですが、一限目の数学の時刻は私は先生のお手伝いと言う事でや宜しいでしょうか?」
私の淹れた紅茶を飲みながら頷く主
そしてカップを私に渡すとそっと微笑んだ
「頼んだよ」
主は立ち上がり歩いて行く
「御意」
私は頭を少し下げて主の帰る扉を開ける
「何だい」
主は溜息を吐く
「はい?」
キョトンとしている私に主は笑った
「この写真、飾っているのだね」
主の目線の先には額縁に飾っている一枚の写真
「あ、っ!は、はい」
しどろもどろになりながらもそっと頷いた
その写真は初めて彼に従った日の主と主の家族方と私と禮との集合写真
ぎこちなく立っている私に主は凛としている佇まい
禮は相変わらずだが主の家族方の幸せな表情
私にとってこの写真は大卒な宝物なのです
「君が家族になってくれて僕は心から嬉しいよ」
そこまで思ってくださるなんて
「有難きお言葉」
これ以上ないくらい勿体ない
私はその言葉を噛み締めて微笑んだ
主は片手を振り、去って行く
私は寝ている禮の髪を撫でて、毛布を掛ける
「ん~」
幼い子供のように唸る禮に私はクスリと笑った
「おやおや」
私の腕に抱きつき禮は片目をうっすらと開ける
「起きましたか?」
そっと離れようとしたが禮は泣きそうな声で
「ん~、そばにいて~」
と言った
初めてそんな声をしたものだからギョッとした
いつも明るくヘラヘラとしていて突拍子もない行動発言する方だが禮は暗い過去を持つ
私とは異なる
もう一つの暗い過去を
ある日、彼は教えてくれた
彼の過去の全てを
それを今から教えましょう
彼が生まれたのは森の中
彼は言ってしまえば獣人
ライオンと人の間に出来た子供
人々はその姿を珍しくそれはそれはいいように使った
彼は思ったらしい
人は自分勝手で何一つ理解する頭をないんだと
実験されるのも、何もかも嫌になった彼
そんな時に私の主と出会った
「最初は警戒して嫌いだった~」
って笑っていた彼だが今ではとても仲が良い
私と出会った時は何故だが速攻気に入られた
彼曰く
「一目惚れ~」
との事らしい
そんな彼が笑っているのは癖で
私はそれを見抜ける
無理してる
怒ってる
悲しい
苦しいなど
彼は教えてくれる
本当の自分を
ただそれに気付かないのは主と主の家族方と私以外の愚かな人々
「………そばにいますよ」
そっと頭を撫でて彼の隣に横になる
「………えへへ~」
彼はキョトンとした後ニコニコとして私を抱き締めた
「俺から居なくならないでね~」
ぎゅーっと強くなる力に私は困ったようにしつつも受け止める
「ふふ、寂しがり屋ですね」
スリッと彼の胸元に額を擦り寄せた
彼は静かになる
「スー」
安心して寝ていた
私はそれを見つめ、静かに目を閉じる
心地の良い落ち着く心音
彼らしい
優しくも今にも消えそうな儚い音
私にとって禮も守るべき存在
例え、この身が滅び消えたとして
そして生きることができなくなったとしても
私は彼らを守り死んでいきたいのです
「………」
彼の心音を聞きながらそんなことを考えていた事を頭から振り払い
彼と一緒に睡眠を取る
次に目を覚ますと彼は唸っていた
「うー、」
ボロボロと泣いている
「………禮、大丈夫です」
私はそっと禮の頭を引き寄せてトントンと優しく背中を撫でた
禮は縋り付くように私のお腹に顔をうめて震えている
ここまで弱っているとは知りませんでしたよ
今日までよく耐えましたね………
いつもならすぐなのに
魔法で彼の部屋を覗く
………原因はすぐに分かりました
彼に任された仕事の量、薬の多さ、飴の数
最近見ないと思っていたら籠もっていた
「………困った人ですね」
禮はグリグリとお腹に顔を擦り寄せたまま甘えている
「無理してはいけないとあれほど言いましたよ?」
まるで母の様にそう言うと彼は唸って私をちらりと見た
「だって、褒めてくれるじゃん」
彼は褒めてくれることが一番好きでお気に入り
頑張ることは称賛できます
ですが
「貴方が無理して体調を崩していることを褒めるわけにはいきませんが、こうして姿を見してくれて安心致しましたよ」
よしよしと彼の頭を撫でる
「本当?」
嬉しそうに顔を輝かせた
そんな彼に私はそっと微笑む
「さぁ、ご飯の時間なので作りにいきますが禮は如何なさいます?」
「手伝う~」
彼が疲れた時は好きなことをさせる
主もそれは許可しているのだ
今日のメニュー
キャベツロールのミント添え
コンソメスープ
ツナサラダ
焼き立てのパン
デザートはガトーショコラ
ストレートティーの無糖
ご飯を終えた主はちらりと私を見る
「本当に禮は溜め込むのだね」
主は困ったように額を抑えた
「それは仕方のないことでございますよ」
私は禮を部屋に戻して、主の部屋にいる
主はベットに潜ると私を手招く
「どうしましたか?」
優しく私の頬を両手で包み
「君も溜め込まないようにね」
そう額を合わせる主
私は微笑み
「御意」
そう答え、主の部屋から出る
自室へ行くと禮は本を読んでいた
「あ~!お帰り~!!」
本を丁寧に置き、私にぎゅーっと抱き付く禮
私はよしよしと頭を撫でて禮に聞く
「お風呂は入りましたか?」
顔をしかめ
「ん~水嫌い」
そう言うと彼は私を抱き上げる
「でも~ムッツーがそう言うなら入る~」
「左様ですか」
私は着替え等を用意して彼が出て来るのを本で済ます
カチャリと出る音がしてそちらを向くときちんとした禮の姿
「ん」
「座って下さい」
ドライヤーをかけてサラサラした髪の毛を禮はじっと見ていた
「んふふ~」
私が出ると彼はドライヤーを持っていた
「おや、してくれるのですか?」
椅子に座ると彼は
「当たり前~」
と上機嫌に言ってドライヤーをする
その手つきは優しく眠くなってしまう
「上手ですね」
「本当~?嬉しい~」
うとうとしていると彼はドライヤーを置いて私をベットに下ろした
「ねぇねぇ~」
「は、い?」
眠い頭でも彼に受け答えをする
「俺はここにいて良い?」
パチリと目を覚まして彼を見る
彼の顔は凄く暗い
「馬鹿ですね、いて良いに決まっているでしょう」
彼の頬を撫でる
「俺夢見た」
私に抱きつき話し始める彼の声を聞きながら私は真剣に聞く
「ムッツーが俺たちの前から消えて居なくなる夢」
「そんで、俺たちが見たのはムッツーらしいけどムッツーじゃない人」
その夢は
私はよくわかる
彼らの前から消えて再開した時きっと私は今の私ではなく化け物の私だと言う事
「その人は俺たちを見て謝るんだよ」
きっと謝罪を述べたのは赦しを乞うのではなくただ
「悲しい顔して」
素直に言いたいだけだった
「そうですか」
「だから居なくならないでね」
ギュッと私を抱き締める彼を見る
震えていて本当に怖いのだと分かった
私は暫く黙り
「努力します」
そう言った
彼は満足そうに頷き
「じゃあ~おやすみ」
「えぇ、おやすみなさいませ」
彼の寝静まる部屋の中
私だけ
眠ることはできなかった
「居なくならないでね………か」
その言葉は
静かな時計の針が動く部屋に消えて行った
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