私を化け物と言うのは大いに結構だがその方を馬鹿にしてみろ、獅子の餌にしてくれる

蒼葉縁

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II

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*********
        ~ Ⅱ ~
*********
 
本日は主は私にお使いを頼んだ
そのお使いは苦手なあの人の所へのお使い
私はにこりと微笑みながらも内心酷く悲しみました
えぇ、あの人はどうも苦手なのです
そう
「よく来てくたね~、ねぇねぇ俺にその身体を見してよ~!」
このど変態な頭のネジが何処かに全て置いてきたような人は鬼頭禮とかいてキトウ・レイだ
私はぐったりとした顔をして彼を見るようで彼を見ないようにする
「本日は主様のお使いで来ましたので」
そう断ると彼はむすっとした
「そう言うけどさ~ムッツーが来るのはいつもルイルイのお使いじゃん」
彼は拗ねた子供のように飴を口に入れながらモゴモゴと話す
辛うじて話が通じるのでありがたい
「ルイルイではなく瑠衣様です」
「何で~?ルイルイはルイルイだよ」
ケタケタと笑う彼に疲れる
えぇ、非常にそれはもう凄く
圧倒的なストレスと疲労に倒れます
「ん~」
彼の目が私を見る
私はにこりと微笑みながらも彼の机に置いてある紙袋に目を向けた
「彼方ですよね?」
コツンと歩く
「そうだよ~けど~」
ヌッと後ろから彼の長い腕が伸びる
急なストレスと疲労から反応が遅れた
私は避けようとしたが呆気なく捕まる
そして壁に押しつけられてしまった
「やった~ムッツー捕まえた~」
ニコニコと笑う彼に私は戸惑う
この場で一番最善の行動と方法を探していた
鞭に手を伸ばすとそこにあるはずの鞭がない
ばっと顔を上げると彼の手に鞭がある
「んふふ、俺の勝ち~」
その笑顔はやけに輝いていた
彼は私の体を引き寄せたままカタンと机に鞭を放り投げる
そして近くにあるベットに私ごと倒れた
「はー、ムッツーの匂い好き~」
このど変態な方をどうにかして欲しい
起き上がろうとするがたった一本の片腕で戻される
非力な自分と思うがこの人の身長は私より十センチも高い
百八十センチだ
身長差と性別の差が痛いほどわかる
「………ペロ」
首にぬるりとした生暖かい何かが滑った
「ン!?」
それは彼の舌だとわかる
彼の舌ピがあったからだ
私は口を抑え、ギロリと彼を睨む
「あは、目がやっと俺を映したー」
ギラギラと輝く目
「もう満足しましたよね?離して下さい」
「誰が離すって言った~?」
私の携帯をいじり誰かに掛ける
そして
携帯から聞こえたのは
「何だい、お使いは終わったかい?」
主だった
「あは、ルイルイ~俺~」
私が喋ろうとするとその口を彼の大きな手に塞がれる
「おや、禮じゃないか無月はどうしたんだい?」
「ん~?ねぇねぇルイルイ」
私は彼の手を退かそうとするが力を強くされた
「何だい?」
「無月、食べていい?」
目を見開く
食べると言う言葉は彼にとっては隠語
つまり
抱くということ
そんなのは嫌だ
ごめんだ
私はもがく
「ルイルイ?」
「………ふざけたことは簡単に言わないことだよ、それにあまり僕を怒らせないでくれ」
主の怒りの声に私は目を見開く
彼はその声色にゾクゾクとしたようで
「んふふ、じゃあ止めてごらん?ルーイルイ♡」
そう言い携帯を切る
そして携帯を投げ捨て私を見つめた
「ん~?あ、ごめんごめん息吸えなかったね~?」
口から手が離れる
ゲホゲホと咳き込み睨む
「本当、かーわい」
彼は私に覆いかぶさりそして静かに首に噛みつく
「あ!?」
ぎりりときつく噛まれヒュッ吐息が漏れる
彼は首から口を離すとペロリと口についた私の血を舐め取った
「鉄の味~」
「舐めた真似をして下さいますね」
私は血の匂いが苦手というより嫌いだ
何故かと言うとクラクラしてしまう傾向がある
多少の血の匂いなら倒れるまではいかない
だが
恥ずかしながら自分の女の子の日ですらアウトなのだ
「でも~これからもっとヨクよ~?」
グリっと首の噛み跡を抉られる
「ッハ」
血の匂いがどストレートに香った
クラクラする
「………あは、」
彼の顔すら見えない
その時
バンと扉が破壊される音がした
そして独特な靴音を鳴らしカーテンが開かれる
そこには
よく見えないが綺麗な黒髪が見えた
「禮、覚悟はあるんだね?」
主の声がする
「え~?殺されたくないから今回はお預けでいいよ~」
上から消える重み
そして
「全く、普段の君はどうしたんだい?」
浮遊間に包まれる
「失礼するよ」
「はいはい~」
暫くして意識が戻った
首に包帯が巻かれている
自分の失態を思い出して溜息を吐く
「起きたかい?」
扉が開かれる
「あ、主様」
私は立ち上がろうとすると主に止められた
「良い、寝ていろ」
「承知致しました」
主はベットに座ると私の身体を引き寄せる
「あ、主様?!」
動揺して離れようとした

「君は此処に居るのだね?」
主の震える声に私は固まる
主を悲しませた後悔と情けなさと非力さと悔しさと言う負の感情
「えぇ、確かに此処におります」
ギュッと強く抱き締める
「無月」
主も負けじと抱き締める力を強くした
「はい」
私は静かに主を見つめる
主は私の目を隠して私の身体を倒す
「今日は此処で寝る」
ポフリと隣に横になる主
「え?」
私はキョトンとする
「異論は無いな」
………………………この様子では
「………御意」
認めなくてはなりませんね汗


「んふふ~あー、最っ高」
俺はニコニコとしながら飴を舐める
彼女の血も声も目も鼓動も
全て美しくて真っ白かつ真っ黒
あんなの
ずるくない?
「次は~ね?」
ガリンと飴が砕け散った音が
静かな室内にそして
学園に響いた
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