守るためなら命賭けろ

蒼葉縁

文字の大きさ
4 / 5

四ノ刻

しおりを挟む
ベッドに倒れてから寝ていたのだろう
目を覚ました時には朝になっていた
俺は欠伸をしながら学校に向かう
学校の門に南雲がいた
俺は無視して通り過ぎる
が南雲はこちらを見て歩き近付こうとして来た
俺は早足になり図書館の中に入る
そして鍵を閉めた
どんどんと音が鳴るが無視する
時計の音が聞こえ、心臓の音が響く
俺は背中をそっと撫で、笑った
「命くらい賭けねぇとな」
俺はこんな命も俺も要らない
それは
俺の存在が分からないから
「まだ居たのか」
ガラリと扉を開けると南雲が立っていた
俺は溜息を吐きながら南雲を見る
「君が好きだと信じてくれるのはいつかな」
突然
そんなことを言われた
俺はキョトンとして笑う
「分からねぇよ」
俺は静かに目を伏せる
「………ねぇ」
突然声が低くなった
俺は顔を上げると
「………ん!?」
至近距離の南雲の顔
唇に感じる柔らかさ
俺は顔に熱が集まる
俺は離れようと暴れた

南雲の腕が俺の頭と腰に巻きつけられ動けない
「ん、巫山戯るな!」
俺は南雲を睨みへたり込む
「顔赤いね」
俺は伸びて来る手を振り払い睨む
「何のつもりだ」
俺の言葉に南雲は微笑み
「信じてくれる?」
と言った
「は?」
俺は呆れたような声を出す
そして
南雲の真っ直ぐな目に俺は溜息を吐き
「勝手にしろ」
と諦めた
俺は恋なんかしない
恋なんかしてはいけない
命を賭けるのが家族だから
「じゃあ勝手にする」
南雲は眼鏡を捨てた
「おい!?」
「俺は本当の俺で勝負する」
本当の俺………か
「上等」
俺は南雲のシャツを掴み引き寄せそう言った
「ただ今」
俺は靴を脱ぎながらそう言う
「真琴!お帰り」
親父がこちらに走って来る
「マコちゃん!あの子誰なのです!?」
誰?客か?
「やっほー」
手を振る南雲の姿
「………テメェなんで居る」
俺はカバンを落とし睨む
南雲は微笑み俺の顎を掬い取る
「好きだからだよ」
南雲の言葉に両親は赤くなり
「「きゃー!」」
と叫ぶ
「不法侵入で警察に行け!」
俺は南雲を蹴り上げる
南雲はその足を取り引っ張った
俺はそのまま南雲の方に倒れ込みそうになる
俺はなんとかその状態から戻そうとした
「残念」
グイッと引っ張られそのまま南雲の胸の中に収まる
「離せ!」
俺は仲間の胸を押す
南雲の馬鹿力がここで発揮される
「離れろ!」
「嫌だ」
両親は赤くなり微笑ましそうに俺らを見つめた
「お袋!親父助けろよ!」
俺は必死になっている
「「嫌だ!」」
両親は両手をばつにしてそっぽを向いた
「何でだよ!?」
俺はそれが知りてぇよ!
「凛さんと言うのね?」
俺は結局抱きしめられたままで話が進む
「はい」
クソが………
「家の娘を宜しくな!」
は?
「おい、親父なんつーこと言ってんだよ!」
俺はギロリと親父を睨む
「勿論です!」
「お前もなんでそう言ってんだよ!」
俺は必死にもがく

より一層抱き締められている
「………帰れよ」
俺はうんざりしながらそう言った
「泊まるな」
は?
「「良いよ!」」
おい!
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

抱きしめて

麻実
恋愛
夫の長期に亘る不倫に 女としての自信を失った妻は、新しい出会いに飛び込んでいく。

離婚した妻の旅先

tartan321
恋愛
タイトル通りです。

可愛らしい人

はるきりょう
恋愛
「でも、ライアン様には、エレナ様がいらっしゃるのでは?」 「ああ、エレナね。よく勘違いされるんだけど、エレナとは婚約者でも何でもないんだ。ただの幼馴染み」 「それにあいつはひとりで生きていけるから」 女性ながらに剣術を学ぶエレナは可愛げがないという理由で、ほとんど婚約者同然の幼馴染から捨てられる。 けれど、 「エレナ嬢」 「なんでしょうか?」 「今日の夜会のパートナーはお決まりですか?」  その言葉でパートナー同伴の夜会に招待されていたことを思い出した。いつものとおりライアンと一緒に行くと思っていたので参加の返事を出していたのだ。 「……いいえ」  当日の欠席は著しく評価を下げる。今後、家庭教師として仕事をしていきたいと考えるのであれば、父親か兄に頼んででも行った方がいいだろう。 「よければ僕と一緒に行きませんか?」

蝋燭

悠十
恋愛
教会の鐘が鳴る。 それは、祝福の鐘だ。 今日、世界を救った勇者と、この国の姫が結婚したのだ。 カレンは幸せそうな二人を見て、悲し気に目を伏せた。 彼女は勇者の恋人だった。 あの日、勇者が記憶を失うまでは……

いちばん好きな人…

麻実
恋愛
夫の裏切りを知った妻は 自分もまた・・・。

不倫の味

麻実
恋愛
夫に裏切られた妻。彼女は家族を大事にしていて見失っていたものに気付く・・・。

【完】はしたないですけど言わせてください……ざまぁみろ!

咲貴
恋愛
招かれてもいないお茶会に現れた妹。 あぁ、貴女が着ているドレスは……。

真実の愛は水晶の中に

立木
恋愛
学園の卒業を祝うパーティーの最中、レイシア・マレーニ侯爵令嬢は第三王子とピンク髪の女、その取り巻きたちによって断罪されようとしていた。 しかし断罪劇は思わぬ方向へ進んでいく。 ※「なろう」にも重複投稿しています。

処理中です...