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現在編6
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「アンリ、薬をのんでください」
「……だれ?」
「この薬をのんだら楽になれます」
「らくにしねる?」
「いいえ。ちょっとだけ、楽に生きれるだけです」
「やだよ。いきたくない。しにたい」
「私はアンリに死なれたくないんです」
「なんで?」
「アンリが昔、救ってくれたから」
「むかし?」
「だから今度は、私が救うんです。アンリはもう、悪夢から解放されていいんです」
「わからない」
「あの時、あの部屋にいた子どもたちは、1人も死んでいないんですよ。あの頃の悪夢でアンリが苦しんでいるのを知って、早く教えてあげたかったけれど、なかなか許可をもらえませんでした」
「ぜんぜん、わからないよ」
「ちょっとずつわかってもらえればいいです。ただ、今はお礼を言わせてください。私たちを救ってくれて、ありがとう」
「だれなの?」
「あの頃は、アルファベッドでJと呼ばれていました」
「ジェイ、か」
「……だれ?」
「この薬をのんだら楽になれます」
「らくにしねる?」
「いいえ。ちょっとだけ、楽に生きれるだけです」
「やだよ。いきたくない。しにたい」
「私はアンリに死なれたくないんです」
「なんで?」
「アンリが昔、救ってくれたから」
「むかし?」
「だから今度は、私が救うんです。アンリはもう、悪夢から解放されていいんです」
「わからない」
「あの時、あの部屋にいた子どもたちは、1人も死んでいないんですよ。あの頃の悪夢でアンリが苦しんでいるのを知って、早く教えてあげたかったけれど、なかなか許可をもらえませんでした」
「ぜんぜん、わからないよ」
「ちょっとずつわかってもらえればいいです。ただ、今はお礼を言わせてください。私たちを救ってくれて、ありがとう」
「だれなの?」
「あの頃は、アルファベッドでJと呼ばれていました」
「ジェイ、か」
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