ボクのことが嫌いな彼らは、10年後の僕を溺愛する

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「アンリ、薬をのんでください」


「……だれ?」


「この薬をのんだら楽になれます」


「らくにしねる?」


「いいえ。ちょっとだけ、楽に生きれるだけです」


「やだよ。いきたくない。しにたい」


「私はアンリに死なれたくないんです」


「なんで?」


「アンリが昔、救ってくれたから」


「むかし?」


「だから今度は、私が救うんです。アンリはもう、悪夢から解放されていいんです」


「わからない」


「あの時、あの部屋にいた子どもたちは、1人も死んでいないんですよ。あの頃の悪夢でアンリが苦しんでいるのを知って、早く教えてあげたかったけれど、なかなか許可をもらえませんでした」


「ぜんぜん、わからないよ」


「ちょっとずつわかってもらえればいいです。ただ、今はお礼を言わせてください。私たちを救ってくれて、ありがとう」


「だれなの?」


「あの頃は、アルファベッドでJと呼ばれていました」


「ジェイ、か」

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