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エピローグ
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「報告します。先程、ロタール連邦の東支部が壊滅したとのことです。それと、こちらを」
「なるほど……よろしい。下がれ」
部下の報告を聞き終えた調教師は、悦に浸りながら椅子の上で組んだ足を入れ替える。また手渡された詳細な紙面にも、視線を滑らせて頷いた。
「笑いが止まらなくなるくらい、順調だ。このまま行けば、東部戦線の陥落も時間の問題だな」
「はい。指示は全て的確でした。連邦の各地で混乱を招いているようです」
「悪くないな。捕虜は全員捕らえて調教施設送りにしろ。一人も逃がすな……貴重な労働力だからな」
「了解しました」
調教師は手を振って部下を下がらせる。
アルフを堕としてロタール軍を壊滅させる有力な情報を得たことにより、調教師である男も昇進し少佐となり、この前線司令室で指揮をとれるほどに出世していた。
喉の奥で笑いを零しながら、かかとを鳴らす。
「この調子でロタールの奴らを調教し、一人残らず服従させていけば、連邦どころかいずれこの帝国そのものを支配することも夢ではないな」
ふんぞり返りながらも、その横顔は野心に満ちている。元より調教師になったのも、連邦のためではなく自分の欲望を満たすことが理由だった。
上層部に忠義を尽くす意思はさっぱり無いが、この国に逆らう気も無い…今のところは。
「この世のどんな殺戮兵器も、女体化ナノマシンには敵わないだろう。我ながら素晴らしいものを開発した……あの力さえあれば、どんなに屈強な人間でもたちまち手駒に成り下がる。スパイにも活用出来るだろうな。幸い今はどこも圧倒的な人不足だ。その点ナノマシンの技術は、無限に労働力を生み出すことの出来る最強の兵器だ」
男はつらつらと野心を語る。
決して独り言ではなく、男の視線は傍らにずっと立たせてたアルフに向けられていた。
「流石です……ご主人様のお考えは、本当に素晴らしいものです。私も一生、ご主人様について行きますね」
肩肘を付いて横目で見下ろす調教師は、アルフの返答に満悦げに笑った。
「当たり前だろう? 特等席で、俺が国を掌握する光景を見ているが良い」
「はい、勿論です。ご主人様?」
調教師の高笑いが部屋に響く。
アルフも長い白髪を揺らして大きな胸に手を当て、紫の瞳をうっとりと細めた。
その日、ロタール連邦の東部戦線は瓦解し、アウライ帝国の占領を受ける事となった。
多数のロタール軍人が捕虜となり、帝国内の特殊主要施設へと送られ調教拷問を受ける事となった。
ーーーーーーー
読了ありがとうございます。
お楽しみ頂けましたら幸いです。
今後も新作を投稿していきますので、もしよければ作者お気に入りユーザー登録いただけると大変励みになります。
「なるほど……よろしい。下がれ」
部下の報告を聞き終えた調教師は、悦に浸りながら椅子の上で組んだ足を入れ替える。また手渡された詳細な紙面にも、視線を滑らせて頷いた。
「笑いが止まらなくなるくらい、順調だ。このまま行けば、東部戦線の陥落も時間の問題だな」
「はい。指示は全て的確でした。連邦の各地で混乱を招いているようです」
「悪くないな。捕虜は全員捕らえて調教施設送りにしろ。一人も逃がすな……貴重な労働力だからな」
「了解しました」
調教師は手を振って部下を下がらせる。
アルフを堕としてロタール軍を壊滅させる有力な情報を得たことにより、調教師である男も昇進し少佐となり、この前線司令室で指揮をとれるほどに出世していた。
喉の奥で笑いを零しながら、かかとを鳴らす。
「この調子でロタールの奴らを調教し、一人残らず服従させていけば、連邦どころかいずれこの帝国そのものを支配することも夢ではないな」
ふんぞり返りながらも、その横顔は野心に満ちている。元より調教師になったのも、連邦のためではなく自分の欲望を満たすことが理由だった。
上層部に忠義を尽くす意思はさっぱり無いが、この国に逆らう気も無い…今のところは。
「この世のどんな殺戮兵器も、女体化ナノマシンには敵わないだろう。我ながら素晴らしいものを開発した……あの力さえあれば、どんなに屈強な人間でもたちまち手駒に成り下がる。スパイにも活用出来るだろうな。幸い今はどこも圧倒的な人不足だ。その点ナノマシンの技術は、無限に労働力を生み出すことの出来る最強の兵器だ」
男はつらつらと野心を語る。
決して独り言ではなく、男の視線は傍らにずっと立たせてたアルフに向けられていた。
「流石です……ご主人様のお考えは、本当に素晴らしいものです。私も一生、ご主人様について行きますね」
肩肘を付いて横目で見下ろす調教師は、アルフの返答に満悦げに笑った。
「当たり前だろう? 特等席で、俺が国を掌握する光景を見ているが良い」
「はい、勿論です。ご主人様?」
調教師の高笑いが部屋に響く。
アルフも長い白髪を揺らして大きな胸に手を当て、紫の瞳をうっとりと細めた。
その日、ロタール連邦の東部戦線は瓦解し、アウライ帝国の占領を受ける事となった。
多数のロタール軍人が捕虜となり、帝国内の特殊主要施設へと送られ調教拷問を受ける事となった。
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読了ありがとうございます。
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