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169.成長…?
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その後相談した結果、少しだけ飲ませてみる事にした。
魔物への使用はOKという記述があったし、スノウの『たべちゃだめなものはほんのーでわかるの。だからだいじょぶなの』という言葉もあって決定となった。そうなると何故かみんな飲みたいと言い出して結局はスノウ、サックス、スレートも飲むことに。
4つのカップに少しずつ薬を注ぎ、念の為回復薬なども準備した。まずはサニーから。
「…良い?行くよ」
カップを持って聞くとぶるっ、と頷く。私はカパッと開いた大きな口にそっと薬を流し込んだ。
それをサニーが飲み込んだ次の瞬間、馬体が眩く光り始める。
光が収まって目を開けると、以前にも増して光沢を放つ黒い馬体。しかしそれ以外は変わっていないように見えた。
すると――
「…アルジサマ」
「え…?」
「…アルジサマ、アリガト。サニー、ハナセルヨウニナリマシタ」
何と、サニーの口から人の言葉が飛び出したのだ!
「えッ!」
「マジか…」
「これは…」
「「「…」」」
3人それぞれ驚きの言葉を発した後、暫し無言になってしまった。
「…キラ、解析」
「あ…うん」
レオンに促されて解析してみると、数値は変わりなかったが種族がネオ・スレイプニルになってスキルも跳躍(B)というのが増えていた。
「成長ってやっぱりこういう意味だったんだね。だから人はNG だったんだ」
「なるほどな…」
「…サックスも、ハヤクノミタイとイッテマス」
「え…?あ、うん」
そして――
「ウレシイです!ボク、アルジサマとも、レオンサマ、エヴァサマともオハナシシテミタカッタんです!」
「…オレ モ」
「みんなはなせるようになってよかったの!」
サニーと同じスレイプニルだったサックスはまだ分かるとして…スレートまでも単語を話せるようになりました…。
スレートはスライム種内では最高峰となるエンペラースライムに進化。小さくもなれるが本来の姿は200㎝四方の大型で、進化後いきなり大きくなった。しかも全身金色。数値はやはり防御が飛びぬけて高く、スキルはランクのない変形分裂というのが加わった。
そして最後に薬を飲んだスノウは、ネオ・フェニックスとなった。
姿は変わらないが数値は全てが5%前後up。スキルは風魔法、癒しの涙、真眼の3つがAになり、新たに復活の羽根というものを得た。これはスノウ自身にもまだよく分からないスキルで、AやBといったランクも無い。しかしこれは進化した幻獣のスキル、とんでもない効果がある事は想像がつく。そのため癒しの涙と復活の羽根、この2つは基本的に使わないという約束をした。
そもそも幻獣が進化するなどという話はレオンとエヴァも、スノウも聞いたことが無いという。そこで今度教会にお祈りに行った時、色々報告がてら神様に聞いてみる事にした。
「それにしても…スレートまで話せるようになるとはな」
「スレイプニルは元幻獣だから分かるけど、これは驚いたね」
巨大化したまま遊んでいるスレートたちを見てそう言う2人。
「このレシピは永久に封印するよ…うん」
「まあその方が良いだろうな。出回れば大騒ぎになる」
「だね。でもキラのおかげでますます楽しい家族になったよ」
「…そうかな?」
「ああ。強くなった上に面白くて退屈しねえ」
「ありがとう。レオン、エヴァ」
私たちは軽くキスを交わした。
「さて、中で休もうか」
「そうだな、日が陰ってきた」
「うん」
テラスから中に入るとスノウたちが追いかけてきた。
「スノウもはいるの!」
「オレ モ」
「サニータチは、オヘヤにモドリマス」
「うん、分かったよ」
「念のため言っておくが、お前ら人前ではしゃべるなよ」
「はいなの!」
「「ハイ」」
「オケ」
レオンの注意にそれぞれ返事する。いつも通り可愛いスノウに礼儀正しいサニーとサックス、そして手で大きな丸を作って見せる個性派スレート。
そのスレートが中に入ろうとして…
ぶにょん。
挟まった。
「…プッ。フフフ、ハハハ」
「くくく…そりゃ挟まるわな。くくっ」
挟まったまま微動だにせず、しかも無表情なスレートを見て堪えきれずに吹き出す夫たち。私も思わず笑ってしまった。
「ふふふっ…スレート、小さくならないと入れないよ?」
「…ソカ」
頷いて小さなサイズになり、ポリポリと頭を掻くスレート。
明るい笑い声は暫く続いた。
―――――――――
進化後のステータス。( )内はドラゴンダンジョンクリア後からのupです。但しスレートのみ契約時からのup。
【名前】スノウ
【種族】ネオ・フェニックス(亜種)
【年齢】0才
【レベル】40 (6up)
【体力】768 (77up)
【魔力】4910 (950up)
【攻撃力】286 (41up)
【防御力】285 (39up)
【素早さ】330 (50up)
【スキル】火魔法(A)・風魔法(B)→(A)・癒しの涙(C)→(A)・真眼(B)→(A)
new復活の羽根
【称号】幻獣・キラの契約獣
【名前】サニー
【種族】ネオ・スレイプニル
【年齢】3才
【レベル】36 (5up)
【体力】532 (72up)
【魔力】315 (36up)
【攻撃力】124 (19up)
【防御力】140 (16up)
【素早さ】158 (20up)
【スキル】風魔法(D)→(C)・疾走(D)・蹴り(C)・new跳躍(B)
【称号】キラの契約獣
【名前】サックス
【種族】ネオ・スレイプニル
【年齢】3才
【レベル】35 (5up)
【体力】531 (76up)
【魔力】310 (28up)
【攻撃力】123 (21up)
【防御力】150 (14up)
【素早さ】134 (20up)
【スキル】風魔法(D)→(C)・疾走(D)・踏みつけ(C)・new跳躍(B)
【称号】キラの契約獣
【名前】スレート
【種族】エンペラースライム
【年齢】1才
【レベル】27 (21up)
【体力】129 (123up)
【魔力】84 (72up)
【攻撃力】46 (41up)
【防御力】148 (110up)
【素早さ】73 (52up)
【スキル】防御(D)→(C)・消化吸収(D)→(C)・new変形分裂
【称号】キラの契約獣
魔物への使用はOKという記述があったし、スノウの『たべちゃだめなものはほんのーでわかるの。だからだいじょぶなの』という言葉もあって決定となった。そうなると何故かみんな飲みたいと言い出して結局はスノウ、サックス、スレートも飲むことに。
4つのカップに少しずつ薬を注ぎ、念の為回復薬なども準備した。まずはサニーから。
「…良い?行くよ」
カップを持って聞くとぶるっ、と頷く。私はカパッと開いた大きな口にそっと薬を流し込んだ。
それをサニーが飲み込んだ次の瞬間、馬体が眩く光り始める。
光が収まって目を開けると、以前にも増して光沢を放つ黒い馬体。しかしそれ以外は変わっていないように見えた。
すると――
「…アルジサマ」
「え…?」
「…アルジサマ、アリガト。サニー、ハナセルヨウニナリマシタ」
何と、サニーの口から人の言葉が飛び出したのだ!
「えッ!」
「マジか…」
「これは…」
「「「…」」」
3人それぞれ驚きの言葉を発した後、暫し無言になってしまった。
「…キラ、解析」
「あ…うん」
レオンに促されて解析してみると、数値は変わりなかったが種族がネオ・スレイプニルになってスキルも跳躍(B)というのが増えていた。
「成長ってやっぱりこういう意味だったんだね。だから人はNG だったんだ」
「なるほどな…」
「…サックスも、ハヤクノミタイとイッテマス」
「え…?あ、うん」
そして――
「ウレシイです!ボク、アルジサマとも、レオンサマ、エヴァサマともオハナシシテミタカッタんです!」
「…オレ モ」
「みんなはなせるようになってよかったの!」
サニーと同じスレイプニルだったサックスはまだ分かるとして…スレートまでも単語を話せるようになりました…。
スレートはスライム種内では最高峰となるエンペラースライムに進化。小さくもなれるが本来の姿は200㎝四方の大型で、進化後いきなり大きくなった。しかも全身金色。数値はやはり防御が飛びぬけて高く、スキルはランクのない変形分裂というのが加わった。
そして最後に薬を飲んだスノウは、ネオ・フェニックスとなった。
姿は変わらないが数値は全てが5%前後up。スキルは風魔法、癒しの涙、真眼の3つがAになり、新たに復活の羽根というものを得た。これはスノウ自身にもまだよく分からないスキルで、AやBといったランクも無い。しかしこれは進化した幻獣のスキル、とんでもない効果がある事は想像がつく。そのため癒しの涙と復活の羽根、この2つは基本的に使わないという約束をした。
そもそも幻獣が進化するなどという話はレオンとエヴァも、スノウも聞いたことが無いという。そこで今度教会にお祈りに行った時、色々報告がてら神様に聞いてみる事にした。
「それにしても…スレートまで話せるようになるとはな」
「スレイプニルは元幻獣だから分かるけど、これは驚いたね」
巨大化したまま遊んでいるスレートたちを見てそう言う2人。
「このレシピは永久に封印するよ…うん」
「まあその方が良いだろうな。出回れば大騒ぎになる」
「だね。でもキラのおかげでますます楽しい家族になったよ」
「…そうかな?」
「ああ。強くなった上に面白くて退屈しねえ」
「ありがとう。レオン、エヴァ」
私たちは軽くキスを交わした。
「さて、中で休もうか」
「そうだな、日が陰ってきた」
「うん」
テラスから中に入るとスノウたちが追いかけてきた。
「スノウもはいるの!」
「オレ モ」
「サニータチは、オヘヤにモドリマス」
「うん、分かったよ」
「念のため言っておくが、お前ら人前ではしゃべるなよ」
「はいなの!」
「「ハイ」」
「オケ」
レオンの注意にそれぞれ返事する。いつも通り可愛いスノウに礼儀正しいサニーとサックス、そして手で大きな丸を作って見せる個性派スレート。
そのスレートが中に入ろうとして…
ぶにょん。
挟まった。
「…プッ。フフフ、ハハハ」
「くくく…そりゃ挟まるわな。くくっ」
挟まったまま微動だにせず、しかも無表情なスレートを見て堪えきれずに吹き出す夫たち。私も思わず笑ってしまった。
「ふふふっ…スレート、小さくならないと入れないよ?」
「…ソカ」
頷いて小さなサイズになり、ポリポリと頭を掻くスレート。
明るい笑い声は暫く続いた。
―――――――――
進化後のステータス。( )内はドラゴンダンジョンクリア後からのupです。但しスレートのみ契約時からのup。
【名前】スノウ
【種族】ネオ・フェニックス(亜種)
【年齢】0才
【レベル】40 (6up)
【体力】768 (77up)
【魔力】4910 (950up)
【攻撃力】286 (41up)
【防御力】285 (39up)
【素早さ】330 (50up)
【スキル】火魔法(A)・風魔法(B)→(A)・癒しの涙(C)→(A)・真眼(B)→(A)
new復活の羽根
【称号】幻獣・キラの契約獣
【名前】サニー
【種族】ネオ・スレイプニル
【年齢】3才
【レベル】36 (5up)
【体力】532 (72up)
【魔力】315 (36up)
【攻撃力】124 (19up)
【防御力】140 (16up)
【素早さ】158 (20up)
【スキル】風魔法(D)→(C)・疾走(D)・蹴り(C)・new跳躍(B)
【称号】キラの契約獣
【名前】サックス
【種族】ネオ・スレイプニル
【年齢】3才
【レベル】35 (5up)
【体力】531 (76up)
【魔力】310 (28up)
【攻撃力】123 (21up)
【防御力】150 (14up)
【素早さ】134 (20up)
【スキル】風魔法(D)→(C)・疾走(D)・踏みつけ(C)・new跳躍(B)
【称号】キラの契約獣
【名前】スレート
【種族】エンペラースライム
【年齢】1才
【レベル】27 (21up)
【体力】129 (123up)
【魔力】84 (72up)
【攻撃力】46 (41up)
【防御力】148 (110up)
【素早さ】73 (52up)
【スキル】防御(D)→(C)・消化吸収(D)→(C)・new変形分裂
【称号】キラの契約獣
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