56 / 113
閑話 夢遊病!?
しおりを挟むシャハールに帰還した日の閉店後。
レドモンド、ルーカス、ルイ、コンゴ、ビスタ、の5人は私室のリビングで飲んでいた。皆酒はオーキッドの昏睡事件以来である。とりあえず一段落したので幹部だけでのご苦労さん会だ。他の部下たちは後で飲ませることにしている。上司と一緒の飲み会など寛げないだろう、との配慮だが・・・もしかしてソニアと飲めるのでは!?と期待していた部下には残念な結果となった。
そのソニアは帰って来てすぐにレドとルーカスに全裸にされ、立て続けに貫かれ、お風呂に入る前に眠ってしまった。もちろん眠っていても2人が全身隈無く綺麗にし、可愛いパジャマを着せてベッドへ運んだ。
「コンゴは相変わらず弱いな」
そう言ったのはレドモンド。ソファーに深く腰掛けて後ろへ寄りかかり、長い足を組みながらワイングラスを傾けている。隣ではルーカスが酔って床で眠ってしまったコンゴを笑顔で見ている。
「ふふ、見かけは酒豪なんですがねぇ。ソニアの方がよっぽど強いですね」
「姐御はもうおやすみなんですか?」
「ああ、ここ2日間で寝不足だったからな。それにグラベットとしては初仕事だった。疲れたんだろう」
ビスタに聞かれてそう答える。帰って早々2人に抱かれた事も原因なのだが、それは噯にも出さない。
「それにしても…ソニアちゃんの魔眼には驚きましたよ。背後まで視えて、長時間維持出来て、それでも魔力は大丈夫そうでしたからね」
「さすが姐御ですね〜」
向かい側に座っているルイたちの話にルーカスが感心する。
「ほぉ、そうですか。…もう魔力調整が出来るんですか。レドが教えたんですか?」
「いや、教えてない。抑えられる、と自分で言ったんだ」
「…開眼のときも少しコツを教えたら一気に開きましたし…女性版レドモンドみたいですね」
ルーカスの一言にレドモンドが顔を顰めた時、ベッドルームのドアが開いた。出てきたのはもちろんソニアで、眠そうに目を擦りながらぽてぽてとソファーへ歩く。
「ソニア、どうしました?」
「…おなかすいた」
小さな声でそう答える。レドモンドとルーカスは顔を見合わせた。
「…完全に寝ぼけてるな」
「そうですね、まあ夕食を食べないで寝てしまいましたからね。…ソニア、何か軽く食べますか?」
コクン、と頷く。
「…うん」
「では少し待ってて下さいね。ほら、座って」
ルーカスは立ったままのソニアをレドモンドに預けてキッチンへ行った。ソニアが素直に座って隣のレドモンドにぽふん、と寄り掛かって目を閉じると、彼が傍にあったカーディガンを羽織らせた。
今夜のソニアは白地にパウダーピンクの花柄のキャミソールと同じ柄のショートパンツ。豊満な胸の谷間がキャミソールから覗き、裾にフリルのついたショートパンツからは白い脚がすらっと伸びて柔らかそうな太ももを晒している。
ルイは赤くなって目を泳がせ、ビスタはすっかり固まっている。
「ね、寝ぼけてる、んですか?」
チラッとソニアを見ながらルイが聞く。
「ああ、たまにあるんだ。ベッドに誰も居ないとこうして起きてくる事が」
「でも、朝になると何も覚えていないんですよ」
レドモンドの答えに、キッチンから戻ったルーカスが補足した。ソニアを挟んで座り、声を掛ける。
「ソニア、ベッドルームへ行きませんか?」
「…なんで?」
眼を開き、コテン、と首をかしげる。
「いいから、行け」
「…レドは?」
ぷくっと頬を膨らませながら上目遣いでレドモンドを睨むソニア。
「…俺も後で行くから、先に行ってろ」
「…」
「…イイ子だから、俺の言う事をきけ」
ちゅっ。
言い聞かせてもまだ膨れている彼女に軽くキスすると、漸く頷いてルーカスに手を引かれながらベッドルームへ戻った。
「…なんかいつもの姐御と違いましたね」
ずっと固まっていたビスタが息を吐きながら言った。
「フフッ、可愛いだろ?…だが…今夜ここで見た事は誰にも言うなよ?…分かったな?」
「「…はい」」
若干覇気さえ篭った声に、震えながら返事をするルイとビスタだった。
実は前世の子供の頃も似たような事があった。だからなのかは分からないが、寝ぼけているソニアは何だか子供っぽい。それが可愛くてレドモンド達が秘密にしているので本人は知らない。知ったら治ってしまうかもしれない。部下2人は上司の密かな楽しみを守るために釘を刺されたのだ。
レアなソニアが見られてラッキー!と取るか、自分たちは何もしてないのに凄まれて不運と取るかは・・・彼ら次第ですね。
107
あなたにおすすめの小説
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
ヤンデレ王子を闇落ちから救ったら愛執まみれの独占欲に囚われました
大江戸ウメコ
恋愛
幼い頃に精霊の祝福である未来視の力が開花し、「夫である第二王子ナハルドに殺される」という己の運命を知った伯爵令嬢ツィーラ。この悲惨な未来を変えるべく、ツィーラは彼を避けようとしたが、ひょんなことから婚約者に選ばれてしまった! ならば、ナハルドが将来闇落ちしないよう、側で彼を支えることを決意する。そんな努力の甲斐あって、ツィーラへの好意を隠さず伝えてくるほど、ナハルドとの関係は良好になった。だけど、彼の並々ならぬ執着心のすべてを、ツィーラはまだ知らなくて――
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
女の子がほとんど産まれない国に転生しました。
さくらもち
恋愛
何番煎じかのお話です。
100人に3~5人しか産まれない女の子は大切にされ一妻多夫制の国に産まれたのは前世の記憶、日本で亭主関白の旦那に嫁いびりと男尊女卑な家に嫁いで挙句栄養失調と過労死と言う令和になってもまだ昭和な家庭!でありえない最後を迎えてしまった清水 理央、享年44歳
そんな彼女を不憫に思った女神が自身の世界の女性至上主義な国に転生させたお話。
当面は2日に1話更新予定!
義兄に甘えまくっていたらいつの間にか執着されまくっていた話
よしゆき
恋愛
乙女ゲームのヒロインに意地悪をする攻略対象者のユリウスの義妹、マリナに転生した。大好きな推しであるユリウスと自分が結ばれることはない。ならば義妹として目一杯甘えまくって楽しもうと考えたのだが、気づけばユリウスにめちゃくちゃ執着されていた話。
「義兄に嫌われようとした行動が裏目に出て逆に執着されることになった話」のifストーリーですが繋がりはなにもありません。
異世界は『一妻多夫制』!?溺愛にすら免疫がない私にたくさんの夫は無理です!?
すずなり。
恋愛
ひょんなことから異世界で赤ちゃんに生まれ変わった私。
一人の男の人に拾われて育ててもらうけど・・・成人するくらいから回りがなんだかおかしなことに・・・。
「俺とデートしない?」
「僕と一緒にいようよ。」
「俺だけがお前を守れる。」
(なんでそんなことを私にばっかり言うの!?)
そんなことを思ってる時、父親である『シャガ』が口を開いた。
「何言ってんだ?この世界は男が多くて女が少ない。たくさん子供を産んでもらうために、何人とでも結婚していいんだぞ?」
「・・・・へ!?」
『一妻多夫制』の世界で私はどうなるの!?
※お話は全て想像の世界になります。現実世界とはなんの関係もありません。
※誤字脱字・表現不足は重々承知しております。日々精進いたしますのでご容赦ください。
ただただ暇つぶしに楽しんでいただけると幸いです。すずなり。
【R18】深層のご令嬢は、婚約破棄して愛しのお兄様に花弁を散らされる
奏音 美都
恋愛
バトワール財閥の令嬢であるクリスティーナは血の繋がらない兄、ウィンストンを密かに慕っていた。だが、貴族院議員であり、ノルウェールズ侯爵家の三男であるコンラッドとの婚姻話が持ち上がり、バトワール財閥、ひいては会社の経営に携わる兄のために、お見合いを受ける覚悟をする。
だが、今目の前では兄のウィンストンに迫られていた。
「ノルウェールズ侯爵の御曹司とのお見合いが決まったって聞いたんだが、本当なのか?」」
どう尋ねる兄の真意は……
男として王宮に仕えていた私、正体がバレた瞬間、冷酷宰相が豹変して溺愛してきました
春夜夢
恋愛
貧乏伯爵家の令嬢である私は、家を救うために男装して王宮に潜り込んだ。
名を「レオン」と偽り、文官見習いとして働く毎日。
誰よりも厳しく私を鍛えたのは、氷の宰相と呼ばれる男――ジークフリード。
ある日、ひょんなことから女であることがバレてしまった瞬間、
あの冷酷な宰相が……私を押し倒して言った。
「ずっと我慢していた。君が女じゃないと、自分に言い聞かせてきた」
「……もう限界だ」
私は知らなかった。
宰相は、私の正体を“最初から”見抜いていて――
ずっと、ずっと、私を手に入れる機会を待っていたことを。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる