最弱スキルも極めれば激強スキル

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一回戦ではアイテムを使わなかった人たちが全員にアイテムを使用する。戦いかたは全く違ってくるだろう、これは殺りづらいな
「おーーーと、今回はアイテムを所持している選手が多いです！これはさっきとは違う展開になるのかー！」

「ムースさんに今まで勝ったことはありませんけど、今日こそ勝たせてもらいますよ」
リークが鞭を振るいムースを狙う
「はは、まだ当たらないよ」
リークの後ろに一瞬で移動するムース
「やっぱり凄まじいスピードですね、でもこの鞭からは逃げられませんよ」
鞭の先端が地面に当たる寸前に、まるで生き物のように動き始め追尾し始めた
「貫け！大蛇オロチ」
主人の声に答えるように鞭は高速で移動するムースを追う

「リーク選手の武器がまるで蛇のように向けると選手を追尾します。超速で動くムース選手！追う鞭！どちらが勝つのかー」

「すごいな、その武器」
舞台全体を使って鞭から逃げるムース
「俺の大蛇オロチは標的を仕留めるまで止まりませんよ」
「けど、そんなに長いと接近戦は出来ないんじゃないかな？」
鞭が最大の長さになる位置まで引き付けてから、一気にリークの前まで移動し、一閃

キンッッッ

「ムースさんは純粋な正面戦闘しか出来ませんからね」
鞭からもう一匹の銀色の蛇が出てきて、ムースの剣に絡み付く
「な！！」
驚愕の表情を浮かべ、硬直してしまうムース
「貴方はここで終わりです」

「オラァァァ！！！」
ムースは後ろから来る声に気づき瞬間的に加速を使い、横に跳ぶ

ズドォォォォン

ムースの居た場所で大爆発が起こった。近くに居たリークも巻き込んだ大爆発

「また爆発だーー！先程よりも大きな威力これは脱落者が出たかーー！」

「フルイさんしっかり仕留めてくださいよ」
煙の中から出てきたリークは少し黒くなってるものの、あまりダメージはなさそう
「すまない。やっと勝てると思ったら気合いが入りすぎてしまった」
爆発を起こしたフルイは左手の四角い物をはずしながら答える
「まあ、武器は奪えましたし良しとしましょうか」
蛇から剣を取り、右手に構える

「先程の爆発でも脱落者はなし！一回戦とは違い白熱した戦いだー！」

「なるほど...二人は組んでいたんですか。ですが、それで勝ったなどと思わないでくださいね」
手を下に向けると影が動き、体を覆う
「なんだ？あれ」
「さぁ？なんでしょうか」
二人は武器を構え、備える
「ふふふふ、その剣がなくても僕は最強なんだ！」
影が鎧となっている

「ムース選手が影を覆いました！あれを使うには大量の体力を消費します！ムース選手はそんな魔法を使って大丈夫なのかー！」

「仕方ないか。殺るぞ」
「ええ」
リークが鞭を振るい、大蛇オロチにムースを襲わせる。先程よりも早い速度が出ている
「追い付かないよ、そんな武器じゃね」
加速は見えなくなるほど早いが、大蛇オロチは速いが見えている。その差は歴然だった

「どけーーー！」
ブォォン

リークは声が聞こえたらすぐにしゃがむ。フルイが槍を大きく横に振ると刃が伸びた
「うっ」
周りを動いていたムースは刃に当たり吹き飛ばされる

「行くぞ！！」
フルイは靴に仕込んである高速化の魔法で一気にムースに近づき槍で刺す

「仕留めたー！フルイ選手がムース選手に槍を突き刺したー」

「ヨシッ！」
フルイは仕留めたことで興奮したのかガッツポーズをとっている
「良かったですねーここでリタイアできて」
「な...なに...が」
ムースが起き上がると同時にフルイが倒れた
「その程度の槍ではこの影の鎧は貫けませんよ」
ムースは槍で刺されたがそれは影に飲み込まれており、体には刺さっていなかった
フルイは近づいたことで影により体力を奪われてしまったのだ

「さあ、あとは貴方だけですよ、リークさん」
「そのようですね。まさかフルイさんがやられてしまうなんて思いませんでしたよ。あれだけ準備したのにな
でも....まだ勝ち目はありますからね」
リークはどこにそんな自信があるのか余裕の態度を見せる

「なら、やってみてくださいよ
すぐに終わらせてあげますから」
「大蛇オロチ！！」
「またそれですか！」
リークの後ろを取り、影を触手のようにして襲いかかる

「え？なんで」
ポタッポタッ、と血が落ちる
「この剣なら貴方の鎧でも関係無いでしょ？」
リークはムースから奪った剣をムースの腹に刺した
リークのスキル『瞬速』は一日一回0.5秒だけ音速で動くことができる
そのスキルを使い、後ろに来たムースを刺した。リークはこの瞬間をずっと狙っていたのだ

「死んでください」
リークはそもそも大剣を振るうほどの力の持ち主、その剣が軽くなったことで剣速が上がった

ズババババババ

力の限り全力でムースを切り刻む
腕が落ち、胸が抉れ、内臓が出てくる

「リーク選手～もうムース選手は死んでいますよ～」
司会の声で気付いたのか剣を止める
「はーはーはー、はあーーーーー」
深呼吸で呼吸を整え、バッと剣を掲げる

「ムース選手を打ち破ったのはリーク選手だーーー！」
ワァァァァァァ
会場中が大盛り上がりになる
「スゲーぞ、リーク」「流石ですわー」「そのまま優賞しちまえー」
様々な声がかけられ、リークは舞台から気をそらしてしまった

「お疲れさん」
ズバッ
舞台に残っていたもう一人によって首を跳ねられた

「「「「「え～～～～～～！！！」」」」」
リークを誉めていた者達が全員驚いて大きな声を出す
「第二回戦！勝者は、サトー選手ーー！」