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第三章.婚姻編
3.初夜①*
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リーファの左手に右手を絡ませて引き寄せたヴェルドライトは、リーファの手首から腕、腕から二の腕へと口づけながら移動していく。
「ん、ぅ」
二の腕の内側に、唇が触れてやわらかく吸われると、ビクリとせずにいられない。
気持ちいいような、くすぐったいような、この感覚には、慣れることはないだろう。
舌を這わせられれば、身をよじらせずにはいられない。
ヴェルドライトの翠柘榴石の瞳が、リーファに向いたから、リーファは反射的に弁明する。
「ご、ごめんなさい。 いやなわけじゃ、ないの。 ただ、身体が勝手に、反応してしまって」
「…それって、すごく素敵」
二の腕から顔を離したヴェルドライトは、微笑むと、リーファの唇を吸ってくれる。
ヴェルドライトのキスは、好き。
そっと唇を開いて舌先を差し出すと、ヴェルドライトの唇に触れたのがわかる。
ヴェルドライトも舌を差し出してくれて、舌同士が触れ合う。
これを繰り返されると、もう、訳がわからなかくなってしまうのだ。
ヴェルドライトは、リーファの舌を吸いながら離れて、今度は右耳に口づけて舌を這わせ始めた。
ヴェルドライトの手は、純白の、プリーツ状のスカートに包まれた、太腿の内側を撫でている。
「ア、ねぇ、ヴェル」
「何…?」
ヴェルドライトは、リーファの耳輪を吸いながら、耳元で甘く囁く。
リーファは快感にブルリと震えながら、訴えた。
「…ぬ、濡れちゃう…」
すごく、恥ずかしいけれど、最近はようやく、ヴェルドライトに告げられるようになった。
ヴェルドライトは、目を細めて、嬉しそうに微笑む。
「リーファが濡れてくれるの、僕は嬉しいよ?」
微妙に伝わらなかったようだ、と諦めながら、恥ずかしいのを我慢して、リーファは言葉を重ねる。
「…下着、脱いでもいい…?」
リーファはどうやら、濡れやすい、らしい。
ほかの女性体のことは知らないが、ヴェルドライトの反応から、そうではないかと思い至ったのだ。
実際、ヴェルドライトがリーファに触れるのに満足して、ようやく下着を脱がせる頃にはいつも、下着の股布部分にしみどころか水たまりができて、糸を引いてしまっている。
自分でも不思議ではあるのだが、その状態を見られるよりも前に、下着を脱いでしまった方が恥ずかしくないような気がしているのだ。
だから、下着を脱いでもいいか訊いてみたところなのだが、ヴェルドライトは微笑んだ。
「じゃあ、まず、ドレスを脱がせないと」
ヴェルドライトは、今度はリーファの右腕の二の腕の内側に口づけながら、ドレスの右側面にあるファスナーに手をかけた。
こういうとき、リーファはヴェルドライトが女性体や、女性体の衣装に慣れているな、と感じて、少しもやもやとする。
「リーファ、腰を浮かせられる?」
ドレスのファスナーを下ろし終えたヴェルドライトの言葉に従って、リーファは腰を浮かせる。
ヴェルドライトの手は、リーファの身体を支えながら、ドレスを下ろしていき…。
途中で、止まった。
「…すごい、綺麗」
ヴェルドライトは、リーファの下腹部から脚の付け根あたりに目を留めて、吐息交じりに呟いた。
その反応に、リーファは嬉しくなる。
以前、ヴェルドライトは、リーファが身に着けていたガーターベルトとストッキングを、褒めてくれたのだ。
「僕が好きって言ったの、覚えててくれたんだ?」
ヴェルドライトが嬉しそうに微笑むから、リーファも微笑んで頷く。
彼は、リーファの脚からドレスを取り去ると、胸元に顔を埋めた。
「ん…」
さらさらとした彼の髪が鎖骨の辺りをくすぐり、唇が素肌の胸元に触れて、ぞわぞわする。
リーファは無意識のうちに、喉を反らしていた。
ヴェルドライトは、リーファの胸元に羽毛のようなキスを降らせながら、リーファのビスチェのボタンを外していく。
ビスチェから解放されて、胸があらわになれば、ヴェルドライトが胸の先にキスをした。
「ぁう…」
腰から震えが走り、脚の間から何か零れるような、変な感じがする。
ああ、もう絶対、下着が、見るのもはばかられるような状態になっている。
でも、今、胸への愛撫を止められるもの寂しくて、リーファは諦めた。
「んん、ぅ」
リーファの胸の先を吸いながら、甘噛みするヴェルドライトに、ビクビクと腰を跳ねさせながら、リーファはヴェルドライトの頭部を抱きしめる。
「…気持ち、い、…ヴェル、すき」
「僕も、気持ちいい。 大好き…」
ヴェルドライトは顔を上げて、リーファの唇に唇を合わせて貪りつつ、それぞれの手で、リーファの双丘を包み、撫で始める。
「ん、ふぅ」
まだ、リーファは乙女のままだというのに、この身体はヴェルドライトの愛撫に慣れ過ぎている。
そして、これから、リーファの身体でヴェルドライトの知らないところはなくなってしまう。
そう考えると、恥ずかしいような、嬉しいような、待ち遠しいような、不思議な気分だ。
リーファの舌を吸いながら離れたヴェルドライトは、ごそごそと寝衣を脱ぎ始めた。
一糸まとわぬ姿になったヴェルドライトは、身を屈める。
リーファの脚を持ち上げて撫でながら、太腿に頬擦りをし始めた。
「これ、脱がせたくないな。 すごく綺麗だから。 脱がせなくてもいい?」
これ、とヴェルドライトが言っているのは、恐らくガーターベルトとストッキングのことだ。
そんなヴェルドライトの反応も予測済みだったので、リーファはガーターベルトの上に、下着をつけていた。
つまり、ガーターベルトやストッキングは脱がせずに、下着を取り去ることが可能ということだ。
リーファは、右手でヴェルドライトの左頬を撫でながら、微笑む。
「ヴェルが、望むなら」
ヴェルドライトの視線が、リーファの下着――、その股布の部分に注がれたので、体温が上がった気がする。
「下着は…?」
ヴェルドライトは控えめに訊いてくれた。
きっと、訊かずにはおれないような状態になっていたのだろう。
もう、見られてはいるが、見られ続けるよりはマシだ。
「脱ぐ…」
リーファが下着の腰布の部分に手をかけると、ヴェルドライトの手がリーファの手に重なる。
脱がせたい、ということだろうと察して、リーファが手を離すと、ヴェルドライトの手がリーファの下着をゆっくりと引き下げていく。
「ああ、すごい。 魅力的過ぎる」
溜息交じりに呟いたヴェルドライトは、リーファの脚の間に顔を埋めて貪った。
「ぁあっ…」
最も秘めたる場所にもたらされた刺激に、リーファはシーツをぎゅっと握りしめる。
同時に、腰に力を入れて、背を弓なりにのけ反らせた。
「ん、ぅ」
二の腕の内側に、唇が触れてやわらかく吸われると、ビクリとせずにいられない。
気持ちいいような、くすぐったいような、この感覚には、慣れることはないだろう。
舌を這わせられれば、身をよじらせずにはいられない。
ヴェルドライトの翠柘榴石の瞳が、リーファに向いたから、リーファは反射的に弁明する。
「ご、ごめんなさい。 いやなわけじゃ、ないの。 ただ、身体が勝手に、反応してしまって」
「…それって、すごく素敵」
二の腕から顔を離したヴェルドライトは、微笑むと、リーファの唇を吸ってくれる。
ヴェルドライトのキスは、好き。
そっと唇を開いて舌先を差し出すと、ヴェルドライトの唇に触れたのがわかる。
ヴェルドライトも舌を差し出してくれて、舌同士が触れ合う。
これを繰り返されると、もう、訳がわからなかくなってしまうのだ。
ヴェルドライトは、リーファの舌を吸いながら離れて、今度は右耳に口づけて舌を這わせ始めた。
ヴェルドライトの手は、純白の、プリーツ状のスカートに包まれた、太腿の内側を撫でている。
「ア、ねぇ、ヴェル」
「何…?」
ヴェルドライトは、リーファの耳輪を吸いながら、耳元で甘く囁く。
リーファは快感にブルリと震えながら、訴えた。
「…ぬ、濡れちゃう…」
すごく、恥ずかしいけれど、最近はようやく、ヴェルドライトに告げられるようになった。
ヴェルドライトは、目を細めて、嬉しそうに微笑む。
「リーファが濡れてくれるの、僕は嬉しいよ?」
微妙に伝わらなかったようだ、と諦めながら、恥ずかしいのを我慢して、リーファは言葉を重ねる。
「…下着、脱いでもいい…?」
リーファはどうやら、濡れやすい、らしい。
ほかの女性体のことは知らないが、ヴェルドライトの反応から、そうではないかと思い至ったのだ。
実際、ヴェルドライトがリーファに触れるのに満足して、ようやく下着を脱がせる頃にはいつも、下着の股布部分にしみどころか水たまりができて、糸を引いてしまっている。
自分でも不思議ではあるのだが、その状態を見られるよりも前に、下着を脱いでしまった方が恥ずかしくないような気がしているのだ。
だから、下着を脱いでもいいか訊いてみたところなのだが、ヴェルドライトは微笑んだ。
「じゃあ、まず、ドレスを脱がせないと」
ヴェルドライトは、今度はリーファの右腕の二の腕の内側に口づけながら、ドレスの右側面にあるファスナーに手をかけた。
こういうとき、リーファはヴェルドライトが女性体や、女性体の衣装に慣れているな、と感じて、少しもやもやとする。
「リーファ、腰を浮かせられる?」
ドレスのファスナーを下ろし終えたヴェルドライトの言葉に従って、リーファは腰を浮かせる。
ヴェルドライトの手は、リーファの身体を支えながら、ドレスを下ろしていき…。
途中で、止まった。
「…すごい、綺麗」
ヴェルドライトは、リーファの下腹部から脚の付け根あたりに目を留めて、吐息交じりに呟いた。
その反応に、リーファは嬉しくなる。
以前、ヴェルドライトは、リーファが身に着けていたガーターベルトとストッキングを、褒めてくれたのだ。
「僕が好きって言ったの、覚えててくれたんだ?」
ヴェルドライトが嬉しそうに微笑むから、リーファも微笑んで頷く。
彼は、リーファの脚からドレスを取り去ると、胸元に顔を埋めた。
「ん…」
さらさらとした彼の髪が鎖骨の辺りをくすぐり、唇が素肌の胸元に触れて、ぞわぞわする。
リーファは無意識のうちに、喉を反らしていた。
ヴェルドライトは、リーファの胸元に羽毛のようなキスを降らせながら、リーファのビスチェのボタンを外していく。
ビスチェから解放されて、胸があらわになれば、ヴェルドライトが胸の先にキスをした。
「ぁう…」
腰から震えが走り、脚の間から何か零れるような、変な感じがする。
ああ、もう絶対、下着が、見るのもはばかられるような状態になっている。
でも、今、胸への愛撫を止められるもの寂しくて、リーファは諦めた。
「んん、ぅ」
リーファの胸の先を吸いながら、甘噛みするヴェルドライトに、ビクビクと腰を跳ねさせながら、リーファはヴェルドライトの頭部を抱きしめる。
「…気持ち、い、…ヴェル、すき」
「僕も、気持ちいい。 大好き…」
ヴェルドライトは顔を上げて、リーファの唇に唇を合わせて貪りつつ、それぞれの手で、リーファの双丘を包み、撫で始める。
「ん、ふぅ」
まだ、リーファは乙女のままだというのに、この身体はヴェルドライトの愛撫に慣れ過ぎている。
そして、これから、リーファの身体でヴェルドライトの知らないところはなくなってしまう。
そう考えると、恥ずかしいような、嬉しいような、待ち遠しいような、不思議な気分だ。
リーファの舌を吸いながら離れたヴェルドライトは、ごそごそと寝衣を脱ぎ始めた。
一糸まとわぬ姿になったヴェルドライトは、身を屈める。
リーファの脚を持ち上げて撫でながら、太腿に頬擦りをし始めた。
「これ、脱がせたくないな。 すごく綺麗だから。 脱がせなくてもいい?」
これ、とヴェルドライトが言っているのは、恐らくガーターベルトとストッキングのことだ。
そんなヴェルドライトの反応も予測済みだったので、リーファはガーターベルトの上に、下着をつけていた。
つまり、ガーターベルトやストッキングは脱がせずに、下着を取り去ることが可能ということだ。
リーファは、右手でヴェルドライトの左頬を撫でながら、微笑む。
「ヴェルが、望むなら」
ヴェルドライトの視線が、リーファの下着――、その股布の部分に注がれたので、体温が上がった気がする。
「下着は…?」
ヴェルドライトは控えめに訊いてくれた。
きっと、訊かずにはおれないような状態になっていたのだろう。
もう、見られてはいるが、見られ続けるよりはマシだ。
「脱ぐ…」
リーファが下着の腰布の部分に手をかけると、ヴェルドライトの手がリーファの手に重なる。
脱がせたい、ということだろうと察して、リーファが手を離すと、ヴェルドライトの手がリーファの下着をゆっくりと引き下げていく。
「ああ、すごい。 魅力的過ぎる」
溜息交じりに呟いたヴェルドライトは、リーファの脚の間に顔を埋めて貪った。
「ぁあっ…」
最も秘めたる場所にもたらされた刺激に、リーファはシーツをぎゅっと握りしめる。
同時に、腰に力を入れて、背を弓なりにのけ反らせた。
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