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彼女のと私のはじまり
8、保健室にて
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「……ん」
シャッというカーテンの音が聞こえリリーはゆっくりと目を覚ました。
マリアが去った後静かだった室内も、今は誰かきたようで僅かだが物音や人の気配がする。
階段から落ちてしばらく意識を失っていたみたいだったので、もう眠くないと思っていたがいつの間にか寝てしまったようだ。
(眠る前に何か考えてた気がしたんだけど……何だっけ?)
何かわかりそうだった気がするが、1回寝てしまったせいか全く思い出せそうにない。
階段から落ちた後の記憶もそうだが、はっきりと思い出せない事が多く、もやもやする。
体調面では問題がないが、頭を打つと記憶が混濁するというのも聞いたことがあるし、見た目ではわからない以上不安だ。
(後でマリアか先生に相談してみようかな)
何かいい案を出してくれるかもしれないし、何より誰かに話すと少しだが不安な気持ちが無くなるような気がしてリリーは放課後の事を考える。
クラウスが迎えに来ると言っていたが本当かどうかわからないし、誤解を招かない為にも放課後はマリアに会いに行って、その後クラウスの元に行くのが確実だろう。
その為にも今の時間を確認したいが、あいにくリリーの場所からは時計が見れない。
(誰か保健室にいるみたいだし聞いてみよう。確か保健室の先生の名前はフィン・ローラン先生だっけ……)
フィン・ローラン先生といえば、先生なのに気さくで話しかけやすく、おまけに格好良いと女子の中でもよく話題に上がっている先生だ。
リリーはあまり接点がないが柔らかいブラウンの髪を1つに結んで他の生徒に挨拶している姿を見ると、確かに格好良く他の生徒が騒ぐのも頷ける。
何か作業している音も聞こえるし生徒も授業のはずだから、おそらく保健室にいるのは先生だろう。マリアも先生がもうすぐ来ると言っていたし、最悪違っても時間を確認するだけなら誰でも大丈夫だ。
「あの、すみません。誰かいらっしゃいますか?」
リリーがベッドから声をかけると、しばらくしてこちらに近づいてくる足音が聞こえてきた。
返事がないまま近づいてくる足音に少しドキドキしていると、ベッドのカーテンが開き先生がこちらの様子を伺っているのが見えた。
「あれ、イーストンさん起きたんだ?気が付かなくてごめんね」
「あっいえっ、大丈夫です!今起きたところなので!」
「ははっ、それだけ元気そうならひとまず安心だね。何か体調で不安な所とかあるかな?」
「えっと、体調は問題ないです。ありがとうございます、ローラン先生」
「体調は、ということは他に何か不安でも?」
リリーが記憶の事を話すかどうか迷い、曖昧な返事をしたのに気づいたのかさらに問いかけるように尋ねてくる。
「あの、少し記憶が……」
「記憶?」
「はい。階段から落ちた前後が曖昧というか、頭の中が少しもやもやするというか」
「なるほどね……。その他には何か症状はある?」
「いえ、他にはないです」
「意識が戻ってすぐということもあるし、多少の混乱はしょうがないかもしれないね……。少し様子を見て日にちが立っても変わらないようだったらまた教えてくれる?」
「わかりました。ありがとうございます」
(そっか、何日か休んだらきっと治るよね)
自身が考えていたより不安に感じていたのか、ローランが驚かず優しく説明してくれたことに少しほっとする。
リリーはまだ不安はあるものの、さっきよりは前向きな気持ちになれた気がした。
シャッというカーテンの音が聞こえリリーはゆっくりと目を覚ました。
マリアが去った後静かだった室内も、今は誰かきたようで僅かだが物音や人の気配がする。
階段から落ちてしばらく意識を失っていたみたいだったので、もう眠くないと思っていたがいつの間にか寝てしまったようだ。
(眠る前に何か考えてた気がしたんだけど……何だっけ?)
何かわかりそうだった気がするが、1回寝てしまったせいか全く思い出せそうにない。
階段から落ちた後の記憶もそうだが、はっきりと思い出せない事が多く、もやもやする。
体調面では問題がないが、頭を打つと記憶が混濁するというのも聞いたことがあるし、見た目ではわからない以上不安だ。
(後でマリアか先生に相談してみようかな)
何かいい案を出してくれるかもしれないし、何より誰かに話すと少しだが不安な気持ちが無くなるような気がしてリリーは放課後の事を考える。
クラウスが迎えに来ると言っていたが本当かどうかわからないし、誤解を招かない為にも放課後はマリアに会いに行って、その後クラウスの元に行くのが確実だろう。
その為にも今の時間を確認したいが、あいにくリリーの場所からは時計が見れない。
(誰か保健室にいるみたいだし聞いてみよう。確か保健室の先生の名前はフィン・ローラン先生だっけ……)
フィン・ローラン先生といえば、先生なのに気さくで話しかけやすく、おまけに格好良いと女子の中でもよく話題に上がっている先生だ。
リリーはあまり接点がないが柔らかいブラウンの髪を1つに結んで他の生徒に挨拶している姿を見ると、確かに格好良く他の生徒が騒ぐのも頷ける。
何か作業している音も聞こえるし生徒も授業のはずだから、おそらく保健室にいるのは先生だろう。マリアも先生がもうすぐ来ると言っていたし、最悪違っても時間を確認するだけなら誰でも大丈夫だ。
「あの、すみません。誰かいらっしゃいますか?」
リリーがベッドから声をかけると、しばらくしてこちらに近づいてくる足音が聞こえてきた。
返事がないまま近づいてくる足音に少しドキドキしていると、ベッドのカーテンが開き先生がこちらの様子を伺っているのが見えた。
「あれ、イーストンさん起きたんだ?気が付かなくてごめんね」
「あっいえっ、大丈夫です!今起きたところなので!」
「ははっ、それだけ元気そうならひとまず安心だね。何か体調で不安な所とかあるかな?」
「えっと、体調は問題ないです。ありがとうございます、ローラン先生」
「体調は、ということは他に何か不安でも?」
リリーが記憶の事を話すかどうか迷い、曖昧な返事をしたのに気づいたのかさらに問いかけるように尋ねてくる。
「あの、少し記憶が……」
「記憶?」
「はい。階段から落ちた前後が曖昧というか、頭の中が少しもやもやするというか」
「なるほどね……。その他には何か症状はある?」
「いえ、他にはないです」
「意識が戻ってすぐということもあるし、多少の混乱はしょうがないかもしれないね……。少し様子を見て日にちが立っても変わらないようだったらまた教えてくれる?」
「わかりました。ありがとうございます」
(そっか、何日か休んだらきっと治るよね)
自身が考えていたより不安に感じていたのか、ローランが驚かず優しく説明してくれたことに少しほっとする。
リリーはまだ不安はあるものの、さっきよりは前向きな気持ちになれた気がした。
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