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86話、ミスリア湖畔で自作サンドイッチ
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「おおー、これがクロエが言ってた湖なんだ」
目にうつるのは絶景だった。
透き通った湖が昼時の太陽光をキラキラと反射し、思わずため息が漏れるほどに美しい。
ここはミスリア湖畔。透明度の高い青色の水が美しい、ミスリア湖のほとり。
今日の朝、名残惜しみつつクロエと別れた私とライラは、また自由気ままな二人旅へと戻っていた。
当てもない適当な旅を再開して、まず先にここへ訪れたのは、件のクロエが別れ際におすすめしてきたからだ。
「そういえばこの近くにミスリア湖というのがあるらしい。有名な観光地だから一度行ってみたら?」
クロエにそう言われた私たちは興味を抱き、昼時まで歩き続けてようやくミスリア湖にたどりついたのだ。
そうしてミスリア湖を一望してみると、その美しさと雄大さに圧倒される。
ミスリア湖は、大きな町数個分はありそうなくらい広い湖だったのだ。
観光地というだけあって、このミスリア湖には面する町がある。ミスリア湖の周囲をそって遊歩道も整備されていて、そこを歩くだけでミスリア湖を楽しめるのだ。
ならば緑に欠けているかと言えば、そうでもない。遊歩道周りには街路樹も植えられており、ミスリア湖の向こう側、つまり町の対面側には山があり、青色の水に山の緑色がうつりこむほどだ。
「風も涼しいし、良いところね」
ライラがそう零すほど、ミスリア湖付近は清涼感に溢れている。綺麗な遊歩道が並び、近くに町もあり、まるでリゾート地のようだ。
というより、ここはその通りリゾート地なのかもしれない。遊歩道は現地の人か観光客か区別がつかないほどたくさんの人が往来し、湖には観光用の木製手漕ぎ船が浮かんでいた。
モニカやクロエと別れたばかりで、次の目的地も決まってない今、このリゾート地でしばらくゆっくりするのもいいかもしれない。
遊歩道をしばらく歩きながらミスリア湖を眺めていた私たちは、途中にあった屋根と柱だけで作られた休憩所を見つけ、そこのベンチに座った。
「そろそろお昼時だし、何か軽く食べようか」
近くに町はあるのだが、まだ買い置きの保存食などが残っていた。
むしろ今日から町へ滞在できるので、余分な荷物を減らす意味でも持ってる食材をできるだけ使ってしまうのがよさそうだ。
「今日のお昼は何を食べるの?」
バッグを開いて中を漁っていると、ライラが私の周囲を飛びながらそう問いかけてくる。
「そうだね……簡単にサンドイッチでも作ろうかな」
とはいえ日持ちしない柔らかいパンは今回持ってなく、長期保存が効く固焼きパンしかないのだけど。
固焼きパンは結構地域によって特色あり、とても一口で言えるほどシンプルなものでもない。
今回私が持っているのは、バゲットを輪切りにしたような、数口で食べられるサイズの丸い固焼きパンだ。これなら切る必要もない。
後必要なのは、間に挟む食材だけ。
固焼きパンは水分量が少ないのが当然だ。物によっては簡素なクッキーのようなサクっとした食感だったりもするが、今回のはパサパサとしている。
となると、新鮮な野菜のようなみずみずしい食材を挟みたくなるが……あいにくそんなのは持ってない。
新鮮な野菜は傷むのが早いから、旅に持っていくのは難しい。炒ったりした物なら日持ちするだろうが、それだと野菜のみずみずしさは無くなってしまう。
となると、次はできるだけ油分のある食材が候補となるのだが……これは意外と持っている。
私はバッグから手の平サイズの塊チーズと塩漬け肉を取り出した。
チーズはもちろんの事、塩漬け肉も意外と油が含まれている。水分こそ塩で少なくなっているが、その分肉の油が凝縮されている感じ。
小型ナイフで簡単にチーズと塩漬け肉をスライスし、固焼きパンの上に乗せる。そしてもう一つの固焼きパンを乗せて挟めば……。
「完成? サンドイッチだからこれ以上する事ないものね」
ライラに言われて、少し考え込む。
確かにサンドイッチにこれ以上の手間は無い。食材をパンに挟んで簡単に作れるのが魅力でもあるし。
でも多分、これをそのまま食べてもまとまりが無さそうなんだよな。パンは硬くて、チーズとお肉の油がそれを中和するみたいな感じで。
「……軽くあぶってみよっか」
このままだとぱっとしないサンドイッチなので、いっその事熱を通してみるのもいいかもしれない。塩漬け肉やチーズも火が通ると旨みが増すだろうし。
思い立った私はベンチから立ち上がり、休憩所の外に出て魔術で小さな火を起こした。
そして軽くサンドイッチをあぶり、すぐに火を消す。
軽く火であぶったことで、固焼きパンは香ばしくなっていた。塩漬け肉もパチパチと油が弾ける音がして、照りが増している。
チーズは軽くとろけ、なんだか見た目はぐっとおいしそうになった。
「いい感じじゃない?」
「そうね、見た目はかなり良くなったわ」
サンドイッチを一つライラに渡し、早速二人一緒に食べてみることに。
「んっ……うん、これは中々」
固焼きパンは硬いままだ。火であぶって香ばしさを増したが、やはりパサパサとした食感。
でも熱が入り油を出し始めた塩漬け肉と、とろけたチーズが中々いい塩梅。パサっとした食感を包み込んでくれる。
それにパン自体はパサパサしているが、肉とチーズに触れている面は油が染み込んで柔らかくなっていた。
「あぶったのは正解ね。チーズとお肉の油が増して大分食べやすいわ」
「そうだね。うん……でも」
私とライラは、もぐもぐ咀嚼しながら顔を見合わせた。
「こんなもんだよね」
「こんなものよね」
二人頷きながら、妙に納得し合う。
簡単な工程に見合った、それなりの味だ。もちろんおいしいにはおいしいのだけど。
なんというか、素朴で悪くないサンドイッチ。そこまで印象には残らないのに、たまになぜか食べたくなる。そんな感じの味だ。
ぺろりとたいらげた私たちは、食後の時間をまったり過ごしながらミスリア湖を眺めた。
透き通った青色の湖はやはり美しく、どれだけ見ても飽きはしない。
きっと、このような素朴な手作りサンドイッチをまた食べた時、この風景をふと思い出してしまうのだろう。
私とライラはしばらく無言で、ただ湖を眺めつづけた。
目にうつるのは絶景だった。
透き通った湖が昼時の太陽光をキラキラと反射し、思わずため息が漏れるほどに美しい。
ここはミスリア湖畔。透明度の高い青色の水が美しい、ミスリア湖のほとり。
今日の朝、名残惜しみつつクロエと別れた私とライラは、また自由気ままな二人旅へと戻っていた。
当てもない適当な旅を再開して、まず先にここへ訪れたのは、件のクロエが別れ際におすすめしてきたからだ。
「そういえばこの近くにミスリア湖というのがあるらしい。有名な観光地だから一度行ってみたら?」
クロエにそう言われた私たちは興味を抱き、昼時まで歩き続けてようやくミスリア湖にたどりついたのだ。
そうしてミスリア湖を一望してみると、その美しさと雄大さに圧倒される。
ミスリア湖は、大きな町数個分はありそうなくらい広い湖だったのだ。
観光地というだけあって、このミスリア湖には面する町がある。ミスリア湖の周囲をそって遊歩道も整備されていて、そこを歩くだけでミスリア湖を楽しめるのだ。
ならば緑に欠けているかと言えば、そうでもない。遊歩道周りには街路樹も植えられており、ミスリア湖の向こう側、つまり町の対面側には山があり、青色の水に山の緑色がうつりこむほどだ。
「風も涼しいし、良いところね」
ライラがそう零すほど、ミスリア湖付近は清涼感に溢れている。綺麗な遊歩道が並び、近くに町もあり、まるでリゾート地のようだ。
というより、ここはその通りリゾート地なのかもしれない。遊歩道は現地の人か観光客か区別がつかないほどたくさんの人が往来し、湖には観光用の木製手漕ぎ船が浮かんでいた。
モニカやクロエと別れたばかりで、次の目的地も決まってない今、このリゾート地でしばらくゆっくりするのもいいかもしれない。
遊歩道をしばらく歩きながらミスリア湖を眺めていた私たちは、途中にあった屋根と柱だけで作られた休憩所を見つけ、そこのベンチに座った。
「そろそろお昼時だし、何か軽く食べようか」
近くに町はあるのだが、まだ買い置きの保存食などが残っていた。
むしろ今日から町へ滞在できるので、余分な荷物を減らす意味でも持ってる食材をできるだけ使ってしまうのがよさそうだ。
「今日のお昼は何を食べるの?」
バッグを開いて中を漁っていると、ライラが私の周囲を飛びながらそう問いかけてくる。
「そうだね……簡単にサンドイッチでも作ろうかな」
とはいえ日持ちしない柔らかいパンは今回持ってなく、長期保存が効く固焼きパンしかないのだけど。
固焼きパンは結構地域によって特色あり、とても一口で言えるほどシンプルなものでもない。
今回私が持っているのは、バゲットを輪切りにしたような、数口で食べられるサイズの丸い固焼きパンだ。これなら切る必要もない。
後必要なのは、間に挟む食材だけ。
固焼きパンは水分量が少ないのが当然だ。物によっては簡素なクッキーのようなサクっとした食感だったりもするが、今回のはパサパサとしている。
となると、新鮮な野菜のようなみずみずしい食材を挟みたくなるが……あいにくそんなのは持ってない。
新鮮な野菜は傷むのが早いから、旅に持っていくのは難しい。炒ったりした物なら日持ちするだろうが、それだと野菜のみずみずしさは無くなってしまう。
となると、次はできるだけ油分のある食材が候補となるのだが……これは意外と持っている。
私はバッグから手の平サイズの塊チーズと塩漬け肉を取り出した。
チーズはもちろんの事、塩漬け肉も意外と油が含まれている。水分こそ塩で少なくなっているが、その分肉の油が凝縮されている感じ。
小型ナイフで簡単にチーズと塩漬け肉をスライスし、固焼きパンの上に乗せる。そしてもう一つの固焼きパンを乗せて挟めば……。
「完成? サンドイッチだからこれ以上する事ないものね」
ライラに言われて、少し考え込む。
確かにサンドイッチにこれ以上の手間は無い。食材をパンに挟んで簡単に作れるのが魅力でもあるし。
でも多分、これをそのまま食べてもまとまりが無さそうなんだよな。パンは硬くて、チーズとお肉の油がそれを中和するみたいな感じで。
「……軽くあぶってみよっか」
このままだとぱっとしないサンドイッチなので、いっその事熱を通してみるのもいいかもしれない。塩漬け肉やチーズも火が通ると旨みが増すだろうし。
思い立った私はベンチから立ち上がり、休憩所の外に出て魔術で小さな火を起こした。
そして軽くサンドイッチをあぶり、すぐに火を消す。
軽く火であぶったことで、固焼きパンは香ばしくなっていた。塩漬け肉もパチパチと油が弾ける音がして、照りが増している。
チーズは軽くとろけ、なんだか見た目はぐっとおいしそうになった。
「いい感じじゃない?」
「そうね、見た目はかなり良くなったわ」
サンドイッチを一つライラに渡し、早速二人一緒に食べてみることに。
「んっ……うん、これは中々」
固焼きパンは硬いままだ。火であぶって香ばしさを増したが、やはりパサパサとした食感。
でも熱が入り油を出し始めた塩漬け肉と、とろけたチーズが中々いい塩梅。パサっとした食感を包み込んでくれる。
それにパン自体はパサパサしているが、肉とチーズに触れている面は油が染み込んで柔らかくなっていた。
「あぶったのは正解ね。チーズとお肉の油が増して大分食べやすいわ」
「そうだね。うん……でも」
私とライラは、もぐもぐ咀嚼しながら顔を見合わせた。
「こんなもんだよね」
「こんなものよね」
二人頷きながら、妙に納得し合う。
簡単な工程に見合った、それなりの味だ。もちろんおいしいにはおいしいのだけど。
なんというか、素朴で悪くないサンドイッチ。そこまで印象には残らないのに、たまになぜか食べたくなる。そんな感じの味だ。
ぺろりとたいらげた私たちは、食後の時間をまったり過ごしながらミスリア湖を眺めた。
透き通った青色の湖はやはり美しく、どれだけ見ても飽きはしない。
きっと、このような素朴な手作りサンドイッチをまた食べた時、この風景をふと思い出してしまうのだろう。
私とライラはしばらく無言で、ただ湖を眺めつづけた。
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