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08 ちえりとの昼休み
ちえりとの昼休み4
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ちえりが、わたしに特別な思いを抱いているのは分かるし、それをどうにか前に進めたいと思っていることも、察しはつく。
けれど、今のわたしには昼休みに彼女との時間を作るくらいしか、出来ることはない。放課後には、基本的にSクラスの授業があって、かなり遅い時間まで男子生徒たちの性処理をしなければならないし、自宅に帰れば、連日わたしの体を求める、ファンの男性たちが待ち構えている。
その上今では、朝の通学途中の僅かな時間でさえ、ちえりを痴漢していた男にまで犯されている毎日なのだ。昼間、学校にいる間以外の時間は、ほぼほぼ男たちの淫欲に晒され続けていて、ちえりの為に割けるような時間はない。
そもそも、ちえりとの関係をこれ以上深めること自体が危険なのだ。毎日ちえりと体を重ねているうちに、明らかに彼女は性的な快楽に目覚めてしまい、淫らな反応を示すように変化している。元々、感じやすい体質でもあるのだろうが、性器を愛撫し、絶頂に達してしまうことにも、抵抗感が薄くなっている。以前なら恥じらって口にするのも躊躇うような卑猥な言葉さえも、普通に発するようになった。むしろ、時々ちえり自身が積極的に、淫らに振る舞おうと努めているようにすら、感じてしまう時もある。
(これ以上深く関わろうとするなら、どうにかして止めないと・・・それが、ちえりのためなんだから)
わたしのような、元々性欲が強すぎて抑えられなかったような淫乱な娘とは違って、ちえりは普通の女の子だ。ちえりが、わざわざわたしのような性奴隷に付き合って、自ら堕ちる必要はないのだ。
その日の放課後、わたしは先生たちの都合でSクラスでの性奉仕は行われないことになっていた。ただ、Sクラスに呼び出されないからといって、肉便器としての役割から解放されるわけではない。むしろ、男子生徒たちは先生たちの監視の目もない所で、好きなように性処理を求めてくるのだ。
「よお、霞原。今日も、いつもの所でな」
帰りがけ、教室から出たところの廊下で、見覚えのある上級生の男子生徒がすれ違いざまに声をかけてきた。Sクラスの男子生徒の1人だが、名前までは聞いた覚えがない。
男子の言葉は簡潔だが、その中身はわたしへの凌辱の予告だ。
脚を止め、わたしが小さく頷くと、男子生徒はニヤついた笑みを浮かべて耳元に口を寄せてくる。
「今日はいつもより大勢集まるみたいだぜ。みんな溜まってるからな」
男子生徒たちは毎日のようにわたしを犯し、少女の肉体に何度も射精しているにも関わらず、それでも翌日には溜まっていると言う。性欲旺盛な、ヤリたい盛りの男子高校生とはいえ、彼らは想像以上の精力で、毎日飽きることなくわたしの体を求めてくる。
でも、それはわたしのせいなのかも知れない。数多の男たちに牝の悦びを教え込まれ、淫らに磨かれた肉体が、無意識のうちに男子たちを誘惑し欲情させているのかもしれない。
「分かってます。なるべく早く行きますから・・・」
「ああ、遅れるんじゃないぜ」
わたしの返事を聞き、要件を済ませた男子生徒はさっさと踵を返して去っていく。男子生徒の背中を見送り、半分呆れ気味にため息をついて、わたしも生徒玄関へと向かう。
玄関を出て、正門の前までやってくると、石造りの柱の前で佇んでいる、見慣れた1人の少女の姿が目に入った。ちえりだった。俯き加減で、何かを思い詰めているような表情をしている。
いつもは、わたしが放課後Sクラスに呼び出されるため、彼女がわたしが帰るのを待っているということは無いはずだ。もしかしたら、わたしとは関係のない用事かとも思ったが、全く声もかけずに素通りするのも気が引けて、わたしは彼女の近くに歩み寄った。
「どうしたの、ちえり。こんな所で」
「・・・有梨香を、待ってたんだよ」
やはり、わたしに用があったのだと納得するが、だとしたら何故今日に限って早く下校する所を待っていたのかが分からなかった。
ちえりには、愛華学園のSクラスのこともある程度は説明してある。いつも放課後にすぐ下校できないのも、わたしには先生たちや男子生徒たちへの性処理の務めがあるからだということも、彼女はすでに知っているはずなのだが。
「有梨香、今日の放課後は、いつもの授業無いんでしょ・・・?なら、一緒に帰ろうよ」
「・・・烏丸くん辺りに聞いたの?
「ううん。たまたま、今日は放課後、遊びに行くって話してるのを聞いて・・・
ちえりの言葉に、多少胸を撫で下ろす。余計なちょっかいを出されないためにも、なるべくSクラスの男子生徒たちとは、関わりを持って欲しくはない。ちえりにも、そう言い聞かせてある。
「そっか、ごめんね。でも授業はないけど、先輩たちには呼ばれてるから」
「・・・また、あのカラオケボックス?」
わたしが頷くと、ちえりはわたしの手首を掴んでくる。行かせまいと引き止めようとしてくる。
「そんなの、別に良いでしょ?今日はあたしと付き合って欲しいの」
「そういう訳にはいかないよ。わたしとあの人たちとの関係は・・・ちえりだって、知ってるでしょ」
それでも、ちえりはわたしの手首を掴んだまま、離そうとしない。
「どうして、有梨香が、そこまでしないといけないの。あの人たちに弱味でもあるの?」
「・・・そんなんじゃないって、ちえりも知ってるよね」
いつもなら、そんなに聞き分けの悪いことなどないちえりが、なぜか今日に限っては強情だった。ちえりの手にわたしは手のひらを重ねると、手首に絡む彼女の指を、優しく解いていく。
ちえりは悲しそうな表情を浮かべて、何かを言おうとした。しかし、いったん口をつぐんで、視線を足下に向けて何か逡巡しているようだった。
少しの間があって、さっきまでよりも小さな声で、ちえりはためらいがちに口を開いた。
「有梨香が・・・いやらしい女の子だからなの?」
「・・・そうだよ」
自分ではとっくに認めているとはいえ、実際口に出して言われると、少し胸に刺さるところもあるが、わたしはまっすぐに彼女を見て頷いた。
すると、俯いていたちえりが顔をあげる。決意めいた表情で、とんでもないことを言い出す。
「・・・じゃあ、あたしも行く」
「・・・え?」
「有梨香と一緒に、男子たちの所に行く。行って、あたしもいやらしいことをしてもらう。別に良いでしょ?」
また突拍子もないことを言い出した彼女に、わたしは彼女の顔を二度見してしまう。しかし、彼女の覚悟を決めた表情は本物だ。
「何言ってるの?そんなの駄目に決まってるでしょ」
「何で有梨香は良くて、あたしは駄目なの?」
一歩前に足を踏み出して、ちえりはわたしの胸先に迫った。下校時の校門前を行き交う他の生徒たちの中にも、何かトラブルでも起きているのかと思うのか、ちらちらとわたしたちの方に視線を向けてくる者もいる。
「ちょっと来て」
止むを得ず、わたしはちえりの手を引いて校門前から離れ、校庭の隅の、立木が並ぶ茂みの中へと移動した。樹木の陰に隠れると、グラウンドからも校舎からもほとんど人目にはつかない。
薄暗い茂みの中まで来て、わたしが向き直ると、ちえりは先ほど以上に悲しげな顔になり、大きな瞳にも涙を浮かべていた。
「落ち着いてよ、ちえり・・・どうしちゃったの、急に」
「急じゃないもん・・・」
こぼれ落ちそうな涙を指で拭いながら、ちえりは話し出す。
「あたしは、有梨香ともっと一緒にいたいの。昼休みだけじゃなくて、もっと・・・」
「それは嬉しいけど、わたしは、男の人たちの性奴隷なんだから・・・わたしに深入りするのは・・・」
「あたしも、有梨香と同じだもん。いやらしい女の子だもん。もう、分かってるでしょ?」
ずっと抱いていた彼女の思いが、堰を切って溢れ出したかのようだった。
「何度もあたしがイクところ見たでしょ。だから、有梨香と一緒なの・・・一緒に、男子たちに、性奴隷にしてもらうの」
「そんなことない。ちえりはわたしとは違う。普通の女の子だよ」
わたしは頭を左右に振った。ちえりの好意が分かるほど、彼女を巻き込みたくないという思いが強まる。ちえりは普通の女の子として恋をしたり、好きな人と付き合ったりすべきなのだ。
しかし、ちえりの思いは違っていた。彼女は自分の純潔よりも、わたしとの関係に鬱々とした思いを抱いている。すでに肉体の繋がりまで持ってしまっているのに、変わらないわたしとの距離感に苦悩しているのだ。
「何で?有梨香はあたしのこと普通の女の子だって言い張るの?」
「それは・・・」
訊ねられて、わたしは言い淀んでしまう。何故なら、わたしの言葉は全てわたし自身の願望でしかない。わたしもちえりのことは好きだからこそ、彼女には男たちの汚い獣欲の玩具にされて欲しくないというわたしの希望でしかないのだ。
しかし、それを口にすべきか迷う。そもそもわたしの好きという思いと、ちえりの好きは少し違う気もするのだ。自分の気持ちもあやふやなのに、中途半端にちえりに好きなどと伝えていいしまえば、余計に彼女を苦しめることになりはしないか。
「とにかく、今日は駄目だよ。ちえりは男の人としたい訳じゃないでしょ?なのに犯されて傷つくのは嫌だもん」
「あたしは、有梨香となら何でも平気なの」
ちえりは、きっぱりと言い切った。その表情には迷いは見られない。自分がどうなろうとも、絶対に自分の思いを貫くという、彼女らしい純粋さが滲み出ていた。
むしろ、ずっと迷い続けているのはわたしの方だ。ちえりと友人でいたいが為に、彼女を冷たく突き放すこともできず、かといって彼女を受け入れることもできないでいる。ちえりはもう、とっくに自分が傷つくことも覚悟しているというのに。
(それなら、わたしも決めなきゃならないのかもしれない・・・でも)
わたしの中で、1つの考えが浮かぶ。恐らく、善きにしろ悪しきにしろ、ちえりとの今後を決める方法が、1つだけある。
「・・・分かった。本当に平気だって言うなら、わたしに考えがあるわ」
「・・・え?」
「もし、ちえりが本当にいやらしい女の子だというなら、もうわたしも止めない。一緒に、性奴隷にでも何でもなりましょう。でも、もし違うのなら・・・その時は、わたしの言う通りにして」
日が沈みかけた薄暗い木陰の中で、わたしはちえりに向かい合い、心の中で決意を固める。もしかしたら、わたしの決断がちえりを救うことにもなれば、性の地獄へと叩き落とすことになるかもしれない。
わたしは自分の抑えきれない性欲のために、幾つもの重たい業を既に背負っている。ちえりに言えないようなことも数えきれない。ちえりとのこともまた、わたしが選んだ結果だ。彼女がどういう選択を取ろうとも、最後まで付き合う覚悟を、わたしも決めるのだった。
けれど、今のわたしには昼休みに彼女との時間を作るくらいしか、出来ることはない。放課後には、基本的にSクラスの授業があって、かなり遅い時間まで男子生徒たちの性処理をしなければならないし、自宅に帰れば、連日わたしの体を求める、ファンの男性たちが待ち構えている。
その上今では、朝の通学途中の僅かな時間でさえ、ちえりを痴漢していた男にまで犯されている毎日なのだ。昼間、学校にいる間以外の時間は、ほぼほぼ男たちの淫欲に晒され続けていて、ちえりの為に割けるような時間はない。
そもそも、ちえりとの関係をこれ以上深めること自体が危険なのだ。毎日ちえりと体を重ねているうちに、明らかに彼女は性的な快楽に目覚めてしまい、淫らな反応を示すように変化している。元々、感じやすい体質でもあるのだろうが、性器を愛撫し、絶頂に達してしまうことにも、抵抗感が薄くなっている。以前なら恥じらって口にするのも躊躇うような卑猥な言葉さえも、普通に発するようになった。むしろ、時々ちえり自身が積極的に、淫らに振る舞おうと努めているようにすら、感じてしまう時もある。
(これ以上深く関わろうとするなら、どうにかして止めないと・・・それが、ちえりのためなんだから)
わたしのような、元々性欲が強すぎて抑えられなかったような淫乱な娘とは違って、ちえりは普通の女の子だ。ちえりが、わざわざわたしのような性奴隷に付き合って、自ら堕ちる必要はないのだ。
その日の放課後、わたしは先生たちの都合でSクラスでの性奉仕は行われないことになっていた。ただ、Sクラスに呼び出されないからといって、肉便器としての役割から解放されるわけではない。むしろ、男子生徒たちは先生たちの監視の目もない所で、好きなように性処理を求めてくるのだ。
「よお、霞原。今日も、いつもの所でな」
帰りがけ、教室から出たところの廊下で、見覚えのある上級生の男子生徒がすれ違いざまに声をかけてきた。Sクラスの男子生徒の1人だが、名前までは聞いた覚えがない。
男子の言葉は簡潔だが、その中身はわたしへの凌辱の予告だ。
脚を止め、わたしが小さく頷くと、男子生徒はニヤついた笑みを浮かべて耳元に口を寄せてくる。
「今日はいつもより大勢集まるみたいだぜ。みんな溜まってるからな」
男子生徒たちは毎日のようにわたしを犯し、少女の肉体に何度も射精しているにも関わらず、それでも翌日には溜まっていると言う。性欲旺盛な、ヤリたい盛りの男子高校生とはいえ、彼らは想像以上の精力で、毎日飽きることなくわたしの体を求めてくる。
でも、それはわたしのせいなのかも知れない。数多の男たちに牝の悦びを教え込まれ、淫らに磨かれた肉体が、無意識のうちに男子たちを誘惑し欲情させているのかもしれない。
「分かってます。なるべく早く行きますから・・・」
「ああ、遅れるんじゃないぜ」
わたしの返事を聞き、要件を済ませた男子生徒はさっさと踵を返して去っていく。男子生徒の背中を見送り、半分呆れ気味にため息をついて、わたしも生徒玄関へと向かう。
玄関を出て、正門の前までやってくると、石造りの柱の前で佇んでいる、見慣れた1人の少女の姿が目に入った。ちえりだった。俯き加減で、何かを思い詰めているような表情をしている。
いつもは、わたしが放課後Sクラスに呼び出されるため、彼女がわたしが帰るのを待っているということは無いはずだ。もしかしたら、わたしとは関係のない用事かとも思ったが、全く声もかけずに素通りするのも気が引けて、わたしは彼女の近くに歩み寄った。
「どうしたの、ちえり。こんな所で」
「・・・有梨香を、待ってたんだよ」
やはり、わたしに用があったのだと納得するが、だとしたら何故今日に限って早く下校する所を待っていたのかが分からなかった。
ちえりには、愛華学園のSクラスのこともある程度は説明してある。いつも放課後にすぐ下校できないのも、わたしには先生たちや男子生徒たちへの性処理の務めがあるからだということも、彼女はすでに知っているはずなのだが。
「有梨香、今日の放課後は、いつもの授業無いんでしょ・・・?なら、一緒に帰ろうよ」
「・・・烏丸くん辺りに聞いたの?
「ううん。たまたま、今日は放課後、遊びに行くって話してるのを聞いて・・・
ちえりの言葉に、多少胸を撫で下ろす。余計なちょっかいを出されないためにも、なるべくSクラスの男子生徒たちとは、関わりを持って欲しくはない。ちえりにも、そう言い聞かせてある。
「そっか、ごめんね。でも授業はないけど、先輩たちには呼ばれてるから」
「・・・また、あのカラオケボックス?」
わたしが頷くと、ちえりはわたしの手首を掴んでくる。行かせまいと引き止めようとしてくる。
「そんなの、別に良いでしょ?今日はあたしと付き合って欲しいの」
「そういう訳にはいかないよ。わたしとあの人たちとの関係は・・・ちえりだって、知ってるでしょ」
それでも、ちえりはわたしの手首を掴んだまま、離そうとしない。
「どうして、有梨香が、そこまでしないといけないの。あの人たちに弱味でもあるの?」
「・・・そんなんじゃないって、ちえりも知ってるよね」
いつもなら、そんなに聞き分けの悪いことなどないちえりが、なぜか今日に限っては強情だった。ちえりの手にわたしは手のひらを重ねると、手首に絡む彼女の指を、優しく解いていく。
ちえりは悲しそうな表情を浮かべて、何かを言おうとした。しかし、いったん口をつぐんで、視線を足下に向けて何か逡巡しているようだった。
少しの間があって、さっきまでよりも小さな声で、ちえりはためらいがちに口を開いた。
「有梨香が・・・いやらしい女の子だからなの?」
「・・・そうだよ」
自分ではとっくに認めているとはいえ、実際口に出して言われると、少し胸に刺さるところもあるが、わたしはまっすぐに彼女を見て頷いた。
すると、俯いていたちえりが顔をあげる。決意めいた表情で、とんでもないことを言い出す。
「・・・じゃあ、あたしも行く」
「・・・え?」
「有梨香と一緒に、男子たちの所に行く。行って、あたしもいやらしいことをしてもらう。別に良いでしょ?」
また突拍子もないことを言い出した彼女に、わたしは彼女の顔を二度見してしまう。しかし、彼女の覚悟を決めた表情は本物だ。
「何言ってるの?そんなの駄目に決まってるでしょ」
「何で有梨香は良くて、あたしは駄目なの?」
一歩前に足を踏み出して、ちえりはわたしの胸先に迫った。下校時の校門前を行き交う他の生徒たちの中にも、何かトラブルでも起きているのかと思うのか、ちらちらとわたしたちの方に視線を向けてくる者もいる。
「ちょっと来て」
止むを得ず、わたしはちえりの手を引いて校門前から離れ、校庭の隅の、立木が並ぶ茂みの中へと移動した。樹木の陰に隠れると、グラウンドからも校舎からもほとんど人目にはつかない。
薄暗い茂みの中まで来て、わたしが向き直ると、ちえりは先ほど以上に悲しげな顔になり、大きな瞳にも涙を浮かべていた。
「落ち着いてよ、ちえり・・・どうしちゃったの、急に」
「急じゃないもん・・・」
こぼれ落ちそうな涙を指で拭いながら、ちえりは話し出す。
「あたしは、有梨香ともっと一緒にいたいの。昼休みだけじゃなくて、もっと・・・」
「それは嬉しいけど、わたしは、男の人たちの性奴隷なんだから・・・わたしに深入りするのは・・・」
「あたしも、有梨香と同じだもん。いやらしい女の子だもん。もう、分かってるでしょ?」
ずっと抱いていた彼女の思いが、堰を切って溢れ出したかのようだった。
「何度もあたしがイクところ見たでしょ。だから、有梨香と一緒なの・・・一緒に、男子たちに、性奴隷にしてもらうの」
「そんなことない。ちえりはわたしとは違う。普通の女の子だよ」
わたしは頭を左右に振った。ちえりの好意が分かるほど、彼女を巻き込みたくないという思いが強まる。ちえりは普通の女の子として恋をしたり、好きな人と付き合ったりすべきなのだ。
しかし、ちえりの思いは違っていた。彼女は自分の純潔よりも、わたしとの関係に鬱々とした思いを抱いている。すでに肉体の繋がりまで持ってしまっているのに、変わらないわたしとの距離感に苦悩しているのだ。
「何で?有梨香はあたしのこと普通の女の子だって言い張るの?」
「それは・・・」
訊ねられて、わたしは言い淀んでしまう。何故なら、わたしの言葉は全てわたし自身の願望でしかない。わたしもちえりのことは好きだからこそ、彼女には男たちの汚い獣欲の玩具にされて欲しくないというわたしの希望でしかないのだ。
しかし、それを口にすべきか迷う。そもそもわたしの好きという思いと、ちえりの好きは少し違う気もするのだ。自分の気持ちもあやふやなのに、中途半端にちえりに好きなどと伝えていいしまえば、余計に彼女を苦しめることになりはしないか。
「とにかく、今日は駄目だよ。ちえりは男の人としたい訳じゃないでしょ?なのに犯されて傷つくのは嫌だもん」
「あたしは、有梨香となら何でも平気なの」
ちえりは、きっぱりと言い切った。その表情には迷いは見られない。自分がどうなろうとも、絶対に自分の思いを貫くという、彼女らしい純粋さが滲み出ていた。
むしろ、ずっと迷い続けているのはわたしの方だ。ちえりと友人でいたいが為に、彼女を冷たく突き放すこともできず、かといって彼女を受け入れることもできないでいる。ちえりはもう、とっくに自分が傷つくことも覚悟しているというのに。
(それなら、わたしも決めなきゃならないのかもしれない・・・でも)
わたしの中で、1つの考えが浮かぶ。恐らく、善きにしろ悪しきにしろ、ちえりとの今後を決める方法が、1つだけある。
「・・・分かった。本当に平気だって言うなら、わたしに考えがあるわ」
「・・・え?」
「もし、ちえりが本当にいやらしい女の子だというなら、もうわたしも止めない。一緒に、性奴隷にでも何でもなりましょう。でも、もし違うのなら・・・その時は、わたしの言う通りにして」
日が沈みかけた薄暗い木陰の中で、わたしはちえりに向かい合い、心の中で決意を固める。もしかしたら、わたしの決断がちえりを救うことにもなれば、性の地獄へと叩き落とすことになるかもしれない。
わたしは自分の抑えきれない性欲のために、幾つもの重たい業を既に背負っている。ちえりに言えないようなことも数えきれない。ちえりとのこともまた、わたしが選んだ結果だ。彼女がどういう選択を取ろうとも、最後まで付き合う覚悟を、わたしも決めるのだった。
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