地獄の門番は笑う

Primrose

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出会いと別れ

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 翌日、私にある命令が下りた。
「新人研修?」
 上司の鬼頭瑠美子にそんな事を言われた私、神楽彩芽は首を傾げていた。
 場所は瑠美子さんの執務室。彼女は重要な話をする時、当事者をここに呼んで話をする。今回も面倒な話をされるのだろうな、と内心断ろうかと思っていたが、少々予想外の事を言われた。
「そおそお。今度新人ちゃんが来る事になってねえ。急な話で悪いんだけど、彩芽りゃんにはその子の教育係的なのになって欲しいのよお」
 珍しく酒に濁っていない、真剣で甘い声がする。
 確かに、太陽が活性化を始めた6月に新人とは珍しい。
 というかまず前提として、私がこの冥府に所属する事になった時には、そんな事は無かった。なんなら『周りを見て覚えろ』等と投げやりな事を言われた。だからそこら中の字を覚えて護符を書きまくったから、案外上手くいっているのかも。
「でも、何で私なんです? 他にも優秀な人もいますし、人に教えるなら天音さんとかの方が良いのでは?」
「確かに昭介君は教え上手だけど、戦闘に関しては君の方が分かっているでしょぉ? 今回来る子も戦闘員として獄卒をやってもらうから、君に指導してもらおうと思ってえ。方法は問わないから」
 確かに、最近は獄卒も人手不足だ。年々死者が増えた事で、それに比例して逃亡者も増加傾向にある。
「なら、どれだけ厳しくしても構わないんですね」
 先輩の立場を利用してストレス発散してやる。私はいつの間にか、口角を釣り上げて邪悪に笑っていた。
「随分と悪い顔してるね」
 瑠美子さんは呆れているが、そんな事を気にする事は無い。
「それで、新人はいつ来るんです?」
「多分もうすぐ来ると思うけど……」
 瑠美子さんが時間を確認していると、執務室の扉が鳴った。噂をすれば、新人だろうか。
「どうぞ」
 瑠美子さんが短く入室する様に言うと、扉の中から美少女が出てきた。
 黒く艶のある髪をたなびかせ、炎の様に鮮やかな赤い瞳は丸く、肌は白く顔も幼げ。しかも彼女は、映像作品で見る様な巫女服を着ている。アレンジの一切無い、巫女服のイメージ通りの物だった。この禍々しい地獄の狭間には全く合わない,
美少女を体現した様な少女だった。
「初めまして、今日からここでお世話になります。巫女酒夜空よぞらです」
 夜空ちゃんは礼儀正しくお辞儀をする。その仕草はそこらのサラリーマンよりも丁寧で、思わず見とれてしまった。
「あ、私は神楽彩芽です」
「初めましてえ、私は鬼頭瑠美子よ。よろしくねえ」
 私達も彼女に倣って自己紹介をする。
「早速だけど、この彩芽ちゃんが君の教育係だから、分からない事は彼女に聞いてねえ」
「あ、え、あ、はい……」
 拒否権は無いわよお、と眼で告げている瑠美子さんには、逆らう気が湧かなかった。だが、
「瑠美子さん、ちょっとお願いがあるんですけど」
「なあに?」
「彼女様の特注服、お願いします」
 圧を掛けられたのだから、こっちが掛け返したって問題は無い。
「……分かったわあ」
 圧に負けた瑠美子さんは、私の要望に応えてくれた。
 それでこそ理想の上司ですね。

 獄卒である以上、制服の着用は半ば義務と化している。だが瑠美子さんに他のんだ制服は早くても3日後なので、それまでは支給品を着てもらう。
 支給品はロングコートをベースとした黒い制服で、護符や武器を持ち運ぶ為に内ポケットは多く付いている。そして所々魔除けの銀が織り込まれており、ある程度逃亡者の攻撃を弾いてくれる。
 そして武器は、銀の弾丸を使う専用の銃や、同じく銀と鋼の合金を使った刀等がある。護符は使い勝手は良いが、小難しいという事で使わない人間の方が多い。護符を多用する私の様な獄卒は稀だ。
 そして夜空ちゃんにどれを使うか聞くと、以外にも刀を選んだ。しかも全長2mはある大太刀だった。大太刀は大部分が金属で出来ている為、獄卒の中でまともに使える人間はいないと言われている物だ。
「マジでそれ使うの?」
「ええ」
 彼女は太刀の重さを感じさせない動作で振り回している。危ないから止めて欲しいんだけど。
 そう言えば持ち運びはどうするのだろうか、と考えている私の目の前で、夜空ちゃんは何かの護符を取り出して大太刀に貼った。
 すると大太刀は、みるみる炎に巻かれていった。
「えちょっと何してるの?!」
「大丈夫ですよ。支給品を灰にしたりはしません」
「大丈夫って何……が……」
 太刀の炎が鎮火したかと思うと、そこに有った筈の太刀は無く、護符だけが残っていた。
「収納の護符を作ってみたんです」
「……後で教えて下さい」
 私が教えるつもりが、逆に彼女に教えられる事になりそう。教育係って何だったっけ?
 ともかく装備は整ったので、新人指導に戻る。
「私達が今からするのは、パトロールだね。何事も経験が第一だから」
 夜空ちゃんにもブーツを渡して、私達は冥府の外に出る。
 外の天気は雨模様が見えている。夜や雨天の時は、逃亡者の他にも冥界へ行けなかった魂が活性化する事がある。それが無害な霊に変わるだけならいいが、大抵の場合怨霊に転じてしまう。私達はそういった霊体も祓う。
「霊体が出ないのを祈ってるけど」
 私達は雨天の中、透過の札を使いながら跳んでいく。見回るのは主に人口が集中している場所。逃亡者は隠れ潜む為に人込みの中に紛れる事が多く、中には一般人に憑り付いて悪事を働く者もいる。
 私達は建物の屋上に着地すると、周囲を見渡して不審な人物がいないか確認する。
「一回鈴を鳴らしてみましょう」
「そうだね」
 私は内ポケットから鈴を取り出して軽く振る。逃亡者を感知する鈴は、周囲に向けて高い音を張り巡らせる。
 だが、ここで想定外の事態が起こった。
 鈴の音に当てられた逃亡者が多すぎる。数十人規模の反応がノイズとして蓄積され、私に無自覚の攻撃を仕掛ける。
「っ‼」
「先輩!? 大丈夫ですか!?」
 思わず耳を抑えて蹲る私を、夜空ちゃんは心配してくれる。
 夜空ちゃんの肩を借りながら立ち上がり、私は連絡用の護符を無造作に取り出す。
「瑠美子さん、緊急事態です。数十人規模の逃亡者を確認、至急応援部隊をお願いします‼」
『了解、空いてる獄卒を全員向かわせるから、その間に民間人を遠ざけて』
 私の声色で異常性を感じ取ってくれたらしく、瑠美子さんは直ぐに迅速な対応をしてくれる。
 護符が燃え尽きたのを確認すると、私達はすべき事をする。
「私達は、結界を張って逃亡者が逃げる事を防ぐ。それと、結界内の民間人を全員外に逃がす。まずはこの二つを考えよう」
「でも、民間人を逃がすって言っても、この数をどうやって?」
「手はある、けど……」
 この手段は危険だし、下手をすれば怪我人が出るかもしれない。というより、怪我人が出ない可能性の方が高い。もしもこれを人口密集地で使えば、ほぼ確実に警察も来るかもしれない。けれど、ここでモタモタしている訳にはいかない。
「危ないから、下がってて」
「? はい、分かりました」
 夜空ちゃんを遠ざけると、私はそこら中の電柱や建物に向けて護符を投げた。そしてその護符は、私の合図で一斉に爆発した。
 爆炎と轟音を立てて、一部の建物は崩壊し、電柱は倒れていく。人々は悲鳴を上げて逃げ惑う。
 その隙に私は、別の護符を空中に投げる。護符は四方向に光を放ち、広範囲に広がって結界を展開する。この結界内にいる逃亡者や怨霊は外で出られなくなる。
「これって……」
「こうするしか無かったから」
 仕方がないと割り切りたいが、どうしても悲鳴がそれを許さない。人を遠ざける事には成功したが、悲鳴が渦巻くのは気持ちのいい物ではない。
 こういった状況に慣れていないのか、夜空ちゃんは私以上に顔をしかめていた。
「夜空ちゃん。私達は、私達の仕事をしよう」
「……はい」
 夜空ちゃんも覚悟を決めたのか、真剣な顔をして前を見た。
「行くよ」
「はい‼」
 私達は建物から飛び降り、下にいた逃亡者に警告を発する。
「私達は冥府の人間です。大人しく投降してください‼」
 私は内ポケットからリボルバーを取り出し、銃口を彼らに向けながら警告する。だが彼らはそれに応じる事は無く、皆拳を構えて攻撃態勢を取った。
「先輩は後ろから援護して下さい。ここは私が―――」
 夜空ちゃんは護符を燃やし、その青い炎に腕を突っ込む。そして勢いよく腕を引き抜くと、彼女の右手は大太刀を握っていた。
「全員切ります‼」
 そう宣言した夜空ちゃんは、大太刀を構えながら前進し、近づいた敵を次々と切り捨てていく。しかも道路やガードレールを器用に避けている。本当に教える事は無いなあ、と感心しながら、ちゃんと援護射撃を遂行する。
 間合いを詰めた敵は夜空ちゃんが切り、彼女の隙は私の援護射撃で補う。そして私が間合いを詰められたら、夜空ちゃんが突き刺す。自分で言うのもあれだが、今日初めて出会ったとは思えないコンビネーションだった。
 その内数は減っていき、遂に逃亡者は全員が冥界に戻った。
 だが、結界内にはまだ瘴気の様な物が充満していた。逃亡者や怨霊の持つ独特な殺気の様な、肌を刺す様な感覚。私達の肺に瘴気が入り込むと、酸素を吸い込み切れない息苦しさを感じる。
「なんで、気配が消えないんでしょう?」
「それにこの瘴気の大きさ、嫌な予感がする」
 私達が警戒していると、不意に地面が揺れた。一瞬地震と錯覚したが、一定の間隔で揺れ続け、音がどんどんと大きくなる。
 これは足音だ。巨大で重々しい、何かの足音。
 それはどんどんと近づいて来て、遂に足音の主が姿を現した。
 足音の主は、異形の犬だった。まるで地獄の番犬ケルベロスの様に、顔は三つ並んでいる。そして足は六つに尻尾も二つ生えている。体高6mはあるだろう巨体で、私達を威嚇している。その巨体は瓦礫を散らし、建物を無常にも潰す。
「マジですか……」
「こんなのなら怨霊の方がずっとマシよ……」
 私達は、予想以上に凶悪な相手に恐怖しながらも、武器を構えて冷静を保つ。
「とにかく足を狙って‼ まずは機動力を奪うよ‼」
「はい‼」
 夜空ちゃんが怪物の足元に突っ込む。大太刀を深く構え、足首を狙って思い切り振る。
 だが怪物の硬い皮膚は、弱点である筈の銀の刃を拒む。
「硬った……」
「夜空ちゃん、交代スイッチ‼」
 私はブーツで高所に上がると、護符を取り出して投げつける。それは怪物の背中に当たり、薄く発光しながら張り付いている。
「鉄筋まで切ったんだから、これくらい切ってよね‼」
 発動した護符は、怪物の上半身と下半身を二つの切断した。
 これで決着、かと思ったのは一瞬だった。
 怪物の背骨が触手の様に伸び、下半身の骨と接合した。そしてその骨は縮み、筋肉も一つに戻る。
「とんでもない回復能力ですよ……こんなのに勝てるんですか……」
 夜空ちゃんは攻撃をことごとく打ち砕かれる現状を見て、足を震わせていた。実際、私も恐怖で逃げたい位だ。
 けど、ここで逃げる訳にはいかない。もう少しすれば増援も来る。それまでこの化け物を足止めする。たとえ私達が死んでも、絶対に。
「勝てる勝てないの問題じゃない‼ 今はコイツを足止めする事だけを考えろ‼ たとえ自分達は死んでも、この街の人は絶対に助けろ‼」
 私は腹の底から声を張り、夜空ちゃんを、そして自分に喝を入れる。
 私の言葉に夜空ちゃんは気を持ち直し、距離を取って刀を構え直した。
「先輩、行きますよ‼」
「うん‼」
 私も心を落ち着かせ、怪物に全力で対抗しようと銃を構える。
 私達は、絶対に勝―――
「う、うう……」
 瓦礫の下から、女性のうめき声が聞こえた。
 私と夜空ちゃん、そして怪物がそちらに眼を向けると、瓦礫に下半身を埋めた女性が、血を流しながら倒れていた。
「ひ、ひい、おや、たすけて……」
 女性は目の前の怪物の怖気づき、足掻いて瓦礫から逃げようともがく。
 だがその結果、出血は悪化し、怪物の嗅覚を刺激した。
 女性を餌として認識した怪物は、女性に襲い掛かろうとする。
「ダメ―――‼」
 私が助けに向かうよりも早く、夜空ちゃんが掛けていた。
 夜空ちゃんは怪物の前に出ると、大太刀を構えて防御姿勢を取った。
 だが怪物は、易々と夜空ちゃんを蹴飛ばした。大太刀を砕き、瓦礫を貫いて数mは吹き飛んだ。遠くからでも分かる程、鈍く重い音がする。
 建物の壁に打ち付けられ、彼女は意識を失ってしまう。
「止めろ‼」
 私は全力で足を踏み込んだが、後一歩のところで、女性は怪物に踏み抜かれた。
 そのまま怪物は私に眼もくれず、気絶した夜空ちゃんの方へ歩を進める。
「こっち……向けよ‼」
 私は持っていた護符を全て起動し、全力で怪物を殺す事だけを考えていた。
 周囲の被害も、他に怪我人がいるかも、何も考えず。ただ怪物への殺意のままに、牙を突き立てる。
 だがどれだけ炎に巻かれても、どれだけ切裂いても、奴は数秒で再生してしまう。
 護符も銃も、全ての傷を無かったことにしていく。
 そんあ絶望的な光景に、私の足は力を失ってへたり込んでしまう。
「ふざけないでよ……いい加減、倒れてよ……お願いだから……」
 遂に弾丸も護符も使い切り、私は攻撃手段を失った。
 私も持つ全てを投入しても、あの化け物には傷一つ付かなかった。
 私の攻撃が止んだ事に気が付いた怪物は、私に大きな足を振り上げ、殴り潰そうと構える。
「疲れた、な……」
 あれを避ける事も何も考えず、ただ現状を悔やんでいた。
 もっと安全な事から教えるべきだった。もっと先輩として、自覚を持つべきだった。
「ごめんね……」
 私は未だに意識の無い夜空ちゃんを眺め、そう短く謝った。
 ごめんね。もっと、教えてあげたかった、教えてほしかったな……
「せん、ぱ……」
 力の無い、言葉とも思えない言葉が、私の耳に入った。
 夜空ちゃんが、力を振り絞ってこちらを見ていた。あれだけ吹き飛ばされ、打ち付けられてれは、意識を保つ事も辛い筈なのに。
「アアアアアア‼」
 気が付けば、私は突っ込んでいた。
 怪物の巨体では、この程度で攻撃を躱す事も出来ない。けれど、最後まで足掻く。せめて、あの子を庇って死のう。
 そう、地面を蹴った時だった。

「よく頑張ったねえ、後は私達に任せてえ」

 飽きる程聞いた、甘い声が聞こえた。
 その声は、いつもなら耳障りに思うのに。
 今は、とても聞き心地が良かった。
 意識を手放しかけた私の眼に映ったのは、鬼頭瑠美子の指揮する、援軍の姿だった。
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