遊び場

ピラフドリア

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第6話 『レースで勝利せよ!』

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著者:ピラフドリア



第6話
『レースで勝利せよ!』



 モーモーカントリーもラスト一周。



 順位はリンが独走で一位、二位にアキ。ナツミは十位。私は十二位だ。



「ふはははは~!! イロハ、お前に私を抜かせるか!?」


 私が手に入れた最後のアイテムはスターとパワフルキノコ。これで私は一気に加速する。
 ナツミもアイテムを取る。ナツミが手に入れたアイテムは、青亀甲羅。



「くっ、これで一位を攻撃してやる!!」


 ナツミは青甲羅を投げる。



 青甲羅は私のすぐ横を通り、一位を狙う。



 すると、リンはコントローラーをゆっくり地面に置いた。



 それを見たアキは



「どうしたんだ! 諦めたのか!! 私はすぐ後ろだぞー!」



 と言いながら、リンを抜かした。



 しかし、抜かすと同時に青亀甲羅が一位になったアキを狙う。



「ま、まさか、これは!!」



 青甲羅はアキに直撃した。



 そんなアキの横を通り、リンはゴールする。



「トゲ譲り!?」



 トゲ譲りとはマリオカートにおける青甲羅を回避する技の一つ。



 飛んできた青甲羅に当たるとスリップして車が停止してしまう。その間に後ろの車に抜かされてしまうのが、青甲羅の恐ろしいところだ。
 しかし、一位が自ら止まり、一位を渡すことで二位になる。譲られた一位が青甲羅にやられているうちに、抜かして一位に返り咲くという技だ。



 この技に必要ならばマップを見てどのアイテムが場面に出ているかの把握と、下がるタイミングの見極め、その二つが必要とされる。
 特に下がるタイミングは早すぎると、追いつくのが難しくなるし、遅すぎると爆発に巻き込まれることがある。



「こんな高度な技、…………いつの間に覚えたんだ」



 アキはリンに問う。



 勝利を確信したリンは答える。



「兄貴とゲームやって覚えた」



「あのゲーマーの兄貴かー!!」



 実際にはゲーマーではないが、リンの兄はゲーム好きでリンがゲームにハマるきっかけを作ったのも、兄の影響が強い。



「だが、まだだ!!」



「……ふ」



 上位の二人の勝負。どちらが先にゴールするか。そんな気の抜けないレースの中。



 後ろから超スピードで近づいてくるカートが一台。



 パッパッパラーパッパッパラー。



 スター状態で近づいてきたのは、イロハだ。



 パワフルキノコとスターの無敵を使い、ここまで上がってきたのだ。



「二人とも抜いてやるぅ、ぐふふー!!」



 三人が並ぶ。並ぶ!!
 ゴール手前で並ぶ!!



 そして最初にゴールしたのは……。



 私!! イロハであった!!



 ゴール!!



 甲羅カップの順位は、一位にイロハ。二位リン。三位アキ。そして十二位にナツミであった。



「なんで私がビリなんだーー!!!!」





【後書き】


 ナツミ弱くね?



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