遊び場

ピラフドリア

文字の大きさ
15 / 17

第15話 『黒白つけようぜ』

しおりを挟む
遊び場



著者:ピラフドリア



第15話
『黒白つけようぜ』



 部活に集まったメンバー達。しかし、一人足りない。



「おい、リンのやつはどうした?」



「今日風邪引いたって……」



 ナツミの疑問にアキが素早く答える。



 ナツミはその場に倒れ込む。



「なんてこったー!! 今日は面白いゲーム持ってきたのによ!」



 イロハは聞く。



「何持ってきたの?」



「ワードウルフ」



「面白いけど、結構普通!!」



 ワードウルフとは、参加者に特定の単語が配られる。しかし、一人だけ違う言葉を持っており、その人を会話の中で当てるというゲームだ。



「でも、三人じゃちょっと少ないかなぁ」



 ナツミはそう言って、困っていると教室の扉が開かれた。



「ナツミぃーーー!! 見つけたわよ!!」



 そこにやってきたのは黒髪長髪の女の子と、茶髪でポニーテールの女の子だ。



 黒髪の子はナツミのことを睨みつける。



「今日は補習って言わなかったかしら?」



 ナツミは嫌そうな顔で固まる。



「お前は……光条 サツキ!! そしておまけの相澤 マホ!!」



 サツキと呼ばれた黒髪長髪の女性は堂々と教室に入ってくる。
 おまけと言われたマホは頬を掻きながら「ひどいなぁ」っと呟いた。



 サツキはナツミにあるプリントを見せつける。



 それはこの前のテストの点数が書かれたプリント。



「今日はお前にみっちり教えてやると言ったよな」



 サツキはそう言い、ナツミの耳を引っ張りながら立ち上がらせる。



「痛い痛い!! やめてくれ!!」



「ほら、早く行くぞ」



 サツキはナツミの耳を引っ張りながら連行しようとする。そんな中、ナツミはモジモジしながらサツキに訴える。



「そんな無理やりじゃなくて、もっと優しくしてくれ」



 するとサツキは



「わ、わかった」



 頬を赤くしてナツミの耳を離す。



 そして、



「じゃあこっちな」



 今度はナツミの鼻を掴みそのまま連れて行った。



「痛い痛い!! やめろーー!!」



 こうしてナツミは連れて行かれた。



 残ったのはイロハとアキ、そしてマホである。



「ナツミちゃん、いなくなっちゃったけど、どうする?」



 ナツミがいなくなったことで、さらに人数が減った。ここからどうしようとイロハ達が考えていると、



「私も入ろうか?」



 そうマホが言ってくれた。



「本当ですか! ありがとうございます!!」



 イロハはそう礼を言うが、アキは考え込む。



「いや、でも人数がなぁ」



 しかし、人数がそれでは少ない。結局三人しか集まっていない。



 そんな時、マホが少し廊下に出ると、誰かを引っ張ってきた。



「じゃあ、この子も入れて良い?」



 そこにいたのは茶髪で前髪が目元までかかっている気弱そうな子だった。



【後書き】


 新キャラ登場です。



しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

セーラー服美人女子高生 ライバル同士の一騎討ち

ヒロワークス
ライト文芸
女子高の2年生まで校内一の美女でスポーツも万能だった立花美帆。しかし、3年生になってすぐ、同じ学年に、美帆と並ぶほどの美女でスポーツも万能な逢沢真凛が転校してきた。 クラスは、隣りだったが、春のスポーツ大会と夏の水泳大会でライバル関係が芽生える。 それに加えて、美帆と真凛は、隣りの男子校の俊介に恋をし、どちらが俊介と付き合えるかを競う恋敵でもあった。 そして、秋の体育祭では、美帆と真凛が走り高跳びや100メートル走、騎馬戦で対決! その結果、放課後の体育館で一騎討ちをすることに。

小学生をもう一度

廣瀬純七
青春
大学生の松岡翔太が小学生の女の子の松岡翔子になって二度目の人生を始める話

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

まなの秘密日記

到冠
大衆娯楽
胸の大きな〇学生の一日を描いた物語です。

不思議な夏休み

廣瀬純七
青春
夏休みの初日に体が入れ替わった四人の高校生の男女が経験した不思議な話

処理中です...