アースルーリンドの騎士達 妖女ゼフィスの陰謀

あーす。

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2 妖女ゼフィスとの出会い

ギュンターの処罰と暗殺指令

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 その数時間後、結局ギュンターは自室謹慎を解かれ
「訓練に参加しろ!」
とまた、ノックもされず扉を開けられて、怒鳴られ。

それを聞いたディンダーデンとディングレーは、やれやれ。
と、ソファを立ち上がる。

ディングレーがため息交じりに呟く。
「ディアヴォロスとオーガスタスが、やり切ったな」

ディンダーデンはニヤついて
「お前が処罰受けなくて、フォルデモルドは死ぬ程腹立ててるから。
絶対どっかで、お前はフォルデモルドの、闇討ちに合う。
当分、俺はお前にひっついてるからな」
と言う。

ディングレーがディンダーデンに振り向き
「なんで?」
と聞く。

答えたのは、ギュンター。
「俺とくっついてると、俺に襲いかかるフォルデモルドを、殴れて楽しいから」

ディンダーデンは頷き倒す。
「本当に殴りたいのは、オーガスタスだが。
あいつ、フォルデモルドと違って利口だから。
俺が挑発しても、乗って来ない」

「で。
代わりにフォルデモルドを殴るのか?」

ディングレーに問われ、ディンダーデンは、にこにこして言う。
「楽しいぞ?
俺の暴れっぷり、ノルンディルは結構気に入ってて。
いつか自分らの勢力に勧誘しようとか、目論んでるから。
フォルデモルドが例え、俺に殴られたと兄貴分のノルンディルに泣きついても。
『我慢しろ』と差し止められて、泣き顔になる」

ギュンターが、ため息交じりに呟く。
「…だからって。
フォルデモルドに『俺処分出来なくて、悔しいだろう?』
って嘲笑顔で。
わざわざ、挑発しなくても………。
あの、偉そうなデカブツが。
兄貴と慕うノルンディルを、お前に横取りされたみたいに。
悔しくも悲しげな…。
凄く哀れな表情を、人前で見せるんだぞ?」

ディングレーも、同意に頷く。
「ああ、あれ。
俺もあれは、正直言って見たくない。
あのデカブツが、子犬みたいになるんだろう?
…けどフォルデモルドがやっても全然可愛くないし、不気味なだけだから」

ギュンターとディングレーに、背を向けられ去られ。
ディンダーデンはだが、二人の背を、追いかけて言った。

「…だとしても!
巨体揺らして、そこらの奴ら脅しまくるデカブツだぞ?
その前の“俺が殴り倒して爽快”
の部分は、どこへ行った?!」

ディングレーが振り向き、ぼそり…と言う。
「あのフォルデモルドですら、殴り倒すあんただから。
誰も、あんたに逆らえない」

ギュンターも頷く。
「みんな、怖過ぎて」

ディンダーデンはそう告げる二人に、ぷんぷんして怒鳴った。

「俺は、恐怖の大魔王か?!!!!」


…結局その後、ディンダーデンはずっと、ギュンターにべったりくっついて行動していた。
新兵訓練にまで顔を出し、教官をビビラらせながらも。
肝心の、フォルデモルドはお出ましにならなかった。

「…さっき木陰で、チラと見えたの。
どう見てもフォルデモルドだよな?!」

ギュンターにそう聞く。
が、ギュンターはため息交じりに囁いた。

「俺は殴りたい。
が、お前は怖い…。
ジレンマで、小さい脳味噌、パニクって固まってたんだぜ?
きっと。
フォルデモルド」

「脳味噌が無く、計算出来ないのがフォルデモルドだろう?
どうしてあの馬鹿さ加減駆使して、突っ込んでこない?!!!!」

「…きっと脳味噌じゃなく。
本能がお前見て“ヤバい”
と警告しまくってるから、なんじゃないのか?」


「………………………………………………!!!!!!!!!」

今度、頭から湯気立てて怒りまくったのは、ノルンディルで無くディンダーデンだった。





 影の一族の、辺境の城で。
結局少年は三日の間、ゼフィスを離さず。
ゼフィスは
「疲れているから」
と宛がわれた自室に一旦、戻るものの。
二点鐘も経たず直ぐ呼び戻され、また挿入され、突かれ。

…いつ尽きるとも知れぬ、若き頭領の性欲に付き合った。

寝台で、戯れるように食事を取り、本来の自分のペースに巻き込もうとしても、直ぐまた寝台に押し倒されて、挿入される。

ゼフィスはムキになって、挿入し、突かれる摩擦を緩和しようと、きつく締め付けるが、それが彼にとって…たまらないらしく、いつまで経っても離してくれなかった。

三日を終えてようやく。
少年の性欲は一旦、尽きた。

会って初めて、ぐったりと寝台に横たわる、少年の姿を見て、囁く。

「私のお願いを、聞いてくださる…?」
少年は顎を上げて目を閉じながら、頷く。
「何なりと、申せ」

ゼフィスは少年の唇からその言葉が漏れた途端、今迄の苦労が実った歓喜で、全身に力が漲った。

「そう…じゃ、部下に命じて頂ける?
男を一人…殺して欲しいの。
大層酷い男で、幾人もの女を戯れに抱いて簡単に捨てる、極悪人よ?」

少年は、億劫そうに指輪を外し、ゼフィスの手の平に投げた。
「これを部下に渡し…男の特徴と所在地を伝えろ。
それで…その男の、寿命は尽きる」

ゼフィスは手の平の銅のごつい指輪を、歓喜の表情で見つめた。

直ぐ、寝台を出るとガウンを羽織り、部下を呼び寄せ指輪を見せ、命ずる。
「近衛の新兵、ギュンターと言う男を殺して。
一般宿舎に住んでるはずよ。
特徴は、金髪で長身。
そこらではお目にかかれない、滅多に見ない程の美貌の男だから、直ぐ分かるわ」

体格良く顔のいかつい、銀髪の部下はじろり。
とゼフィスを見た。
が、無言で頷くと、石の廊下を歩き去った。

ゼフィスは寒々とした廊下を、部下の背が先の階段下へ、消え去るまで見つめ続けた。
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