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7 逆転し始める優位
アイリスの本気
しおりを挟む影の一族の城。
サスベスは丸二日の間。
アイリスに情熱的に突かれ続け、眠りについた。
アイリスは媚薬を嗅がせる間を少しずつ、長く取った結果。
サスベスは少しずつ正気を取り戻す。
食事を用意させて、共に食事をし…。
とは言っても。
媚薬がまだ多少効いていたから、アイリスが部下に言って食事を寝台横のテーブルに並べ。
食べてる途中でも、サスベスはアイリスを意識し、直ぐ…欲情し。
結局食事を三度も中断して、アイリスはしなだれかかるサスベスを、腕に抱くと最初は優しく。
けれど次第に激しく。
貫き続けた。
食事の後、ぐったりするサスベスに、アイリスが囁く。
「流石に…風呂に、浸かりたいのですが…」
サスベスは、朦朧として囁く。
「今は…夜…か?」
「いえもう、昼です」
サスベスは、頷く。
「部下に…風呂の用意を、頼んでくれるか?」
“部下”の名を出す時。
サスベスは一時、しゃんとする。
「(頭領の…自覚が無意識に、そうさせるのかな?)」
けれど隣室に用意された、四角の広い浴槽に。
アイリスはサスベスと入るなり、サスベスを抱き寄せる。
湯で媚薬が流れたサスベスの、反応を見るためのアイリスの作戦だった。
が、サスベスは真っ赤に頬を染め、俯き。
けれど抱き寄せるアイリスに顔を上げ、キスをねだるように、顔を傾ける。
「(うーんこれって完全に、恋人同士のパターン………)」
思いつつも、恋愛や情事に慣れたアイリスは直ぐ。
傾けるサスベスの唇に、優しくしっとりと、口づける。
するともう。
サスベスはアイリスの腕の中で、身を震わせた。
直ぐ、アイリスにも灯がともり、サスベスの股間に手を這わせる。
が、愛撫など無用。
もう、勃っていたから、アイリスはサスベスの腿を引き寄せ。
微笑みを向けながら彼の足を開かせ、抱きしめてゆっくりと、自身の先端でサスベスの後腔を探る。
見つめ合うサスベスの頬が、かっ!と火照り、赤くなって…。
睫を震わせ、アイリスから与えられる快感の予感に震え始めると。
アイリスの方も男の本能を煽られ、ついサスベスの腰を抱き寄せ、密着させて、下から突き始める。
もう、サスベスの身が腕中でくねる。
「ああ…っ!あんっ!
………っあ!」
つい…。
真剣にソノ気で突き上げ。
サスベスをあっという間に、射精させた。
ぐったりと湯の中に滑り落ちるサスベスの身を抱き止め。
煽られて発情したアイリスはつい、サスベスの身をくるりと返し、背後から…抱き寄せて、直ぐまた、挿入する。
「っ!あっ!!!」
ふいうちを喰らって、サスベスが鋭い声を上げる。
アイリスは背後から、しっかりとサスベスを抱いたまま。
頬に頬を寄せて、突き上げ始めた。
「っあんっ!!!
っあ!!!っああっ!!!
ああああっ!!!」
ハァ…ハァ…。
アイリスは、ぐったりするサスベスを背後から抱いたまま。
しばし、呆然として反省した。
「(今の完全に…理性飛んだ)」
アイリスは湯辺りしてぐったりするサスベスを、湯の中から抱き上げると。
シーツを撒いて、寝台に上に横たえる。
間もなく、サスベスの寝息。
アイリスは暫く、そのままじっ…とし。
直ぐ、ガウンを羽織ると、レスルのいる侍従部屋へと、走った。
ノックすると、中から別の男が顔を出し。
そしてそのまま、部屋を出て行く。
アイリスが呆然と見送ると、中から。
「ガウン一枚ですか?
夜は冷える。
早くお入り下さい」
と、聞き慣れたレスルの声。
レスルは温かい暖炉の前に、アイリスを導き、ソファに座らせ、直ぐ温かい、ココアを手に握らせて言う。
「奥方様とエルベス大公から。
襲撃が停止され、荷が無事、運べたと」
アイリスはその言葉に、頭の中に祖母とエルベスの微笑が浮かび、微笑んだ。
「…良かった」
レスルはアイリスの、少し呆けた様子を伺う。
「…何か、問題でも?」
「いやそのちょっと…。
媚薬を吸わないよう、注意して扱ってるつもりなんだけど。
お風呂でサスベスが凄く欲情して、私も理性が無くなるってこれ、媚薬のせい?」
レスルは暫く、目がまん丸になった。
「…強力な薬ですが…香りを、嗅ぐことで反応が起きるから…。
普通、湯とか水で流れれば、効果は消えますけどね」
「…………………つまりサスベス、自身が私を、熱烈に求めてる…ってコト?」
レスルは、苦笑した。
「ここについた時、ゼフィスが居た頃の話も聞きました。
サスベスは父親を亡くして間もない。
多分、寂しさもあるんだと。
最初、ゼフィスに溺れてるサスベスを、部下らは皆、容赦した。
けれど女と少年を、手込めにするように成ってからは…。
皆、彼に嫌悪感を抱いてる。
今、貴方が来て誰も呼ばれず。
皆はサスベスがゼフィスが来る前の、真っ当な少年に戻ってくれることを、祈っています」
「…つまり…性格はいい少年?」
レスルは頷く。
「表情にはあまり出ないが。
心根は、優しい少年だそうだ」
アイリスは、ヨロ…としつつ、立ち上がる。
「…うーんだから。
彼に熱烈に求められると。
私も彼の事が好ましくて。
…つい、理性が飛ぶんだね?」
「随分、使われたんですか?
香水」
アイリスは、戸口に立って振り向く。
「うん。随分」
そう言って、レスルの部屋の、扉を閉めた。
翌日。
アイリスはサスベスの様子見の為、目覚めたサスベスを見ても媚薬を使わなかった。
するとサスベスは、アイリスを見る度頬を赤らめつつ、囁く。
「ここに来て、ずっと籠もりきりだろう?
…城の中を…案内しようか?」
アイリスは、微笑んで頷いた。
城の中。
と言っても、サスベスの私室のある階だけだった。
がとても広く、書斎。
広いバルコニーの、渓谷が見渡せる展望台。
陽の良く当たる、屋根裏部屋…。
サスベスは終始、少し恥じらうように頬を染めながら、アイリスに頭領居室を、次々と披露した。
「…ここが…昔、私が使っていた…子供部屋だ」
扉を開けられた部屋には、一番愛着があるのだろう。
机…ランプ。
椅子…。
とても愛おしげに、眺めてる。
が。
突然サスベスは、頬を真っ赤にした。
「?」
アイリスがそっ…と近寄ると。
年頃のサスベスはいきなり発情していて。
アイリスは彼を、抱き止める。
「…すまない…。
ついその…。
偶然見た、女中の裸でその…ヌいたコトを思い出してしまって」
アイリスは、クス…と笑いながら、媚薬を手に取る。
そして、サスベスの頬にその香りを優しく触れて付けながら、囁く。
「誰にでも、あるコトです」
サスベスは、アイリスを見上げる。
もう、目を閉じてアイリスのキスを待つサスベスのその反応に。
アイリスは耳元で囁く。
「ここで…?
それとも、寝室に戻りますか?」
サスベスは頬を赤らめる。
「…立てない………」
アイリスは恥ずかしがるサスベスが可愛くて、つい抱き上げ、そのまま彼に顔を倒し、口づけた。
サスベスの両腕は、抱き上げてくれたアイリスの首に、巻き付く。
アイリスは、キスしながら思った。
「(…やっぱりこれじゃ、完全に恋人同士パターンだな………)」
寝室の扉を肩で開け。
サスベスを寝台に横たえると、サスベスはもう、アイリスの首に腕を回して自分に抱き寄せ。
足を開いて催促する。
うわずって赤い頬のサスベスに求められ…アイリスは
「(…垂らせてるし、襲撃も止んだから…。
これで正解かな?)」
と理性を飛ばし、サスベスの腰に手を添え、少し強引に抱き寄せて、股間を密着させた。
そうしていつもやる、挿入する相手の、顔を見つめたまま。
ゆっくりと…挿入を始めると。
サスベスは恥ずかしさもあって、更に感度が高まる様子で。
真っ赤な頬で、アイリスに自分の感じる表情を、全て晒しながら…。
突かれて、仰け反った。
「あ…あんっ!!!」
アイリスはつい、いつもの習慣で。
抱き寄せて耳元で、囁いてしまう。
「ここ…そんなに、イイですか…?」
声音は優しい。
けれど内容は、ちょっと意地悪。
優しく擦られて、サスベスが、喉を鳴らす。
「…それとも…」
ぐんっ!!!と突き上げると、サスベスは激しく背を反らして仰け反る。
「ああっ!!!」
「…激しいのが…好み…?」
強弱を付けて突き続けると、もうサスベスは狂乱したように喘ぎ続け…。
「もっと…!
もっと突いて!!!」
と、身をくねらせながら求め続けるから。
アイリスはもう、それ以上ジラせなくて、自分が凄くヨくて。
そしてサスベスが、気絶する程の快感を与える程。
深く、強く抉った。
「あ…あああああっ!!!」
アイリスは大人しげな従者役を取っ払い、すっかり本領発揮して…。
ふと、見ると。
サスベスは意識を無くし、寝台に横たわっていた。
「(…つい…また本気で、突いてしまった………)」
アイリスは、一応反省はしたものの。
サスベスを抱き寄せ、彼の温もりを感じながら。
共に深い、休息に浸った。
その後アイリスは寝台でまったりと食事を取り、城の中を案内までしてくれるようになった、サスベスを好ましく見つめた。
情事の合間、今度は頭領階から下の階まで、サスベスは案内してくれるように成った。
城内をサスベスと歩くと、召使いや女中達が、微笑んでアイリスに会釈する。
そして…恐怖の大王のようだった若き頭領が、頬を染め少年らしく、笑顔でアイリスに微笑みかける姿を、皆がほっとして見つめていた。
アイリスはサスベスが寝入った隙を見て、こっそりレスルから、報告や忠告を受け取った。
「ゼフィスは足止めすると。
ニーシャ様から」
アイリスはニーシャの名で、一気に使命を思い出し、顔を引き締める。
が、レスルはまだ囁く。
「出来るだけ…サスベスを、頭領としての職務に、戻してください。
このまま寝室に閉じこもり続けると…内乱に発展します。
サスベスは頭領の地位から、引きずり下ろされる。
それで無くとも…」
「無くとも?」
「…ゼフィスが来て以来、色情のように、常に城の女や少年に、伽を命じて強引に犯し、顰蹙を買いまくってますから。
最もそれも、荷馬車襲撃を防ぐ手立てだと貴方が思われるのなら。
放って置いても、構いません。
サスベスはゼフィス同様、部下やここの民に、憎まれるでしょう」
「…まだ薬を使っていて、彼とロクに話してないから…。
時々は彼が頭領としてやっていける男かどうか。
話を、聞いてから判断する」
レスルは真顔で頷き、にっこりと笑った。
「色事に流されず、慎重。
将来が楽しみだ。
私は貴方の依頼も、引き受けますよ。
但し…」
「法外な、報酬が払えるのであれば?」
レスルは更ににっこり、微笑んだ。
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