美醜逆転?おれぶちゃくないけど?

香月ミツほ

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24 〜イーシップシー〜

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朝から機嫌の良いエルヴァンに誘われて朝食は屋台で食べた。出汁の効いたお粥がおいしい。

カウンター席みたいになってて、ラーメン屋台を思い出した。これなら店主にしか顔は見えない。そして色々おまけしてくれた♡

いつも通りギルドへ行って、終わったら警備隊宿舎に送ってもらう。
文字を習い始めたけどミミズがのたくったようにしか見えなくて習得できる気がしない。

「ミチル!昨日は大丈夫だったか!?」
「えーっと…大丈夫、ですよ?」
「なんで顔を赤くするんだ!」

だって調子に乗ってあんな事しちゃったら!
…おれ、ビッチなのかな?いや、やりチン?

合意の上だし、入れてないけど!!

「今日はオレが送って行くからな。」
「え!?」
「…イヤか?」
「じゃなくて、お仕事は?」
「今日は非番だ。」

そう言う事ならお願いします。

食堂で楽しくご飯を食べさせてもらって、お風呂を使わせてもらった。銭湯ほどの広さはなく、せいぜい合宿所レベル?まとめて入れるのは10人程度だった。それでも嬉しい!

貸し切りです!

ちょっとぬるいから焼け石を足そう。
…と思ったんだけど、石が大きくて重い。どうしよう…?

「隊長、お願いがあるんですが。」
「ななななんだ!?」
「…いえ、お湯をもう少し熱くしたいんですが石が大きいから重くて…手伝ってもらえませんか?」
「ああ、分かった。湯船に入っていてくれ。」
「ありがとうございます!」

焼け石を入れる部分の反対の方へ寄って待つ。
隊長が軽々と焼け石を大きな籠みたいな物で運んで入れてくれた。

バチッ!ジュゥゥゥゥゥ…

「どうだ?」
「んー…もう1つお願いします。」
「分かった!」

バチッ!ジュゥゥゥゥゥ…

うん!ちょうど良い。

「ありがとうございました。」
「お安いご用だ。ところで…本当に昨日は何も…?」
「…おれにはシュシュがないって事を確認しただけ…です。」

嘘じゃないよ!

「シュシュがない?」
「ええ、ほら。」
「は…え…?ほ、ほんとう…だ…」

そんなに驚く事なのか。
近づく気配を感じるからまた背中を触るのかな?

「ふぎゃ!」
「…………」
「どこ揉むんですか!?」
「はっ!すっすまん!その、つい…」
「風紀が乱れるとか言ってたのに隊長が人の尻揉んでどうするんですか?」
「面目ない…」

しりたぶ揉まれて感じちゃうとか、困る。でも元々、腿の皮膚の薄い所って気持良いもんなぁ。仕方ない!

「…ジェミルは恋人なのか?」
「違います。…1番気の許せる友達です。」

もう少し進んじゃいそうな気もするけど!

「エニスは…?」
「エニスも友達です。」

抜きあったけど!

「恋人は……」
「シュシュがないせいか、濡れないし硬くて受け入れられそうもないから、サキが良いのかなぁ?」

エルヴァン柔らかくてぐちょぐちょだったなぁ。エロさにちょっと流されそうになったのは秘密だ。子種くれとかシャレにならない。

「ならおれもサキになる!」
「無理しないで!て言うか本気なんですか?仕事に差し障りがあったら困りますよ?」
「…支障は…あるな。」

そんなにがっかりしする程の事じゃなくない?おれが言うのはアレだけど、隊長、マニアックな面食いなのかな?

「そろそろ出ます。ありがとうございました。」
「あ、ああ。」

脱衣場で身体を拭いてパンツを履いてシャツを着た。本当はもう少し湿気を飛ばしていたいんだけど、隊長を待たせてるからシャツを着て裾をパタパタして湿気を逃した。

「「「ぐふぅっ!」」」
「隊長?」

いや、複数の声がしたよ?
のぞきかと思って入り口の外を確認したけど誰もいない。別に見られたって良いんだけど、気にはなるじゃない?

「外には誰もいませんでしたよ。」
「ここと…ここだな。」

ドンッ!ドンッ!

隊長が近づいて何もない壁と、掃除用具入れっぽい所を殴った。

「申し訳ありません!!」

居た。
掃除用具入れはともかく、潜む場所のある壁ってなんだよ。何の為に作ったの?

キリッとしてるのに状況が間抜けだ。あ…

「その角度から見てた、って事?」

「………」

おれの真横の壁の中に居たんだもんね。服を着るとこ、見てたよね?…なら何で服を着てから声が出たんだろう?

「…見ていました。そしてシャツを着てすぐにズボンを履くだろうと安心したところでシャツを捲り上げるものだから、驚いてしまって…」
「おれは…目が合ったような気がして…」

それはない!気づいてなかったからね。でも木目はここでも顔に見えるなぁ、とは思った。

シミュラクラ現象、だっけ?

「民を守るべき警備隊が覗きとはな。」
「確かに覗きましたが、はだ…裸を覗きに来た訳ではなく!」
「隊長を見守りに来たのであります!」

「…隊長さん、信用されてないの?」
「「違います!!」」

ならどうして…。

「正直に言ってみろ!」
「「奥手な隊長がどこまでやれるか賭けをしております!」」

奥手だとは思ってたけど、周りから心配(?)されるレベルだったのか。…分かる気がする。

「ねぇねぇ、賭けの内容は?」
「進んで尻を揉むなんて、大穴でした!」

尻を揉む、が、大穴なら他はどんななのか気になる!わくわく!

「何もできないが7名、偶然身体に触れるが2名、誘惑されて弄ばれるが1名、尻を揉むが1名です!」

「…信頼されてるね。」
「…言わないでくれ。」

結局、掛け金は全て没収されて副隊長預かりとなり、年に一度の慰労会の酒代にされる模様。ちゃんと還元されるんだ。

隊長はまじめに送り届けてくれました。



今日はギルドの仕事が休みだー!
と言う事でのんびりとしていたら、エルヴァンが化粧品の成果を見に来て欲しいと言った。

真咲のところに行くにもちょうど良いので、喜んで!!と返事をした。酔い止めももらって来てくれてた。

一緒に朝食を食べ、カドリさん、…と言うかビルジさんに馬車を借りた。

「ビルジさんに化粧品の話、したの?」
「まだよ。完成したら話しをしても良いかも知れないけど。」
「商売の話はよく分からないから、エルヴァンとカドリさんで良いようにしてね。」
「エルって呼んで。ミチルったらお人好し過ぎて心配になるわ。」

心配してくれるなんて、エルだって優しいじゃないか。
イザーニさんの研究所まで、他愛ない話をしながら馬車に揺られて行った。



「来たな、まぁ見てくれ。」

研究所に行くと、早速イザーニさんが色々見せてくれた。

まずはカラフルな粉末。煤も鉱石の粉末も充分な細かさだ。そのままアイシャドウに使えそう。でもマラカイトは緑青の色だから体に悪いんだっけ?

「これらに毒性はほぼ無いぞ。危ないのは赤の辰砂だな。だから赤はこれとこれを混ぜて色を調整して…」

辰砂…やっぱり水銀は毒だよね。
赤鉄鉱の粉末(ベンガラと言うらしい)にウコンの粉末を混ぜて鮮やかな赤いアイラインにするとかなり色っぽくなりそう。

「色は良さそうですね。混ぜる物は?」
「これなんだが…混ぜる時に空気に触れるからすぐに固まっちまう。」
「使うたびに練るしかないわね。」

面倒ではあるけど、樹液は瓶詰めにしてガラス棒に付けて取り出せば、パレットで混ぜるのにそれほど不自由はしない。

樹液に少量の防腐剤を混ぜておけば1月は保つ見込み。

とにかく使う前にいちいちパッチテストをして、様子を見ながら試してみる事にした。化粧筆は顔に模様を描くための物があるので、それを使えば良い。

試しにエルに赤いアイラインを引いた。

「粘りとか使い易さは充分だね。こっちの樹脂?と粉の入れ物はもう少し使い易さを考えて…全体的にいい感じだね!」

使うたびに練るタイプにして、一応の完成。あとは使いながらアレンジしていけば良い。

エルが抱きつこうとするイザーニさんを押しとどめていた。(笑)
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