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第五十二話 告白
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「はぁ、私ちゃんと生きてる……」
ぼふん、と起こしていた身体をベッドに倒す。
死を覚悟したが、こうして生きていられるのはよかった。
痛みはかなりあったけど、前世のときに比べたらだいぶマシだったと前向きに考える。
とはいえ、自分の手や腕を見るとどこもかしこもボロボロだ。脚も動かすだけで痛くて、ちょっとは美人じゃなくなったかしら、なんてアホなことを考えながら、もう一眠りしようかなんて思ったときだった。
「クラリス……?」
入り口から私を呼ぶ声が聞こえてそちらを向くと、そこには花束を抱えたエディオンがいた。
エディオンは花束が似合ってるなぁ、なんて呑気なことを思っていると、足早に彼が私のところへやってくる。
「あぁ、やっと目が覚めたんだね! 本当によかった……!!」
ガバッと急に抱きつかれて目が白黒する。
王子に抱きつかれているという事実と、いい匂いと激しい痛みという情報量の多さに脳内はパニックだった。
というか、花束ごと抱きしめられて顔に花の花粉がついて、少し咽せるとさらに骨が軋んで痛みに呻く。
「ごほっこほっ……っ痛、うぅっ」
「す、すまない! つい、感情が昂ってしまった」
「い、いえ。って、そういえば、あのときは助けてくれてありがとうございます」
「いや、気にしないでくれ。むしろキミを助けられて本当によかった。クラリスがいなくなったかと思うと僕は……」
頬に触れられ見つめられる。
まるで恋人同士のようなやりとりに気づいて、彼には婚約者がいるのだからこんなことはしてはダメだ、と慌ててその手を外した。
そして、よいしょっと身体を起こす。
「無理に起きなくてもいい。身体はまだ痛むだろう?」
「ちょっとだけなので、大丈夫です」
「クラリス、敬語はやめてくれ。同級生だろう?」
「そうですけど、でもエディオンって王子様なんですよね?」
あえて直接訊ねれば、「そうだけど、今はただの同級生だよ」と微笑まれる。その笑顔はとても綺麗だった。
「国では王子という身分かもしれないが、NMAではただの一生徒だ。だからクラリスも僕を同級生として接してほしい。ダメかな?」
「ダメではない、ですけど……」
「それに、僕はクラリスが好きだ」
「え!?」
まさかこのタイミングで告白されるとは思わず、身構えていなかったぶん衝撃が大きい。
薄々気づいていたが、まさか直接好意を告げられるとは思っていなかった私は反応に困った。
「それは、ただ見た目が好きとかじゃなくて?」
「正直に言うと見た目も好きだ。今まで見たことないほど誰よりも美しいと思っている。でもそれ以上に、他のみんなと違った部分に惹かれている」
「みんなと違った部分……ですか?」
「僕を特別扱いしたり、無駄にベタベタしてきたりしないとことか。それに、下心がなくて自然体で接してくれるのもいい。あとは笑顔が素敵だとか、困った顔も可愛らしいとか、とても素直なとことか、ちょっと意地悪なとこと……っぶ」
「わかった、わかったから。それ以上はもういいわ!」
私の良さを延々と語り出すエディオンの口を慌てて手で塞ぐ。
褒められていることに慣れていないために、こうして手放しで褒められるとむず痒かった。
するとエディオンは、私の手を口からやんわりと外す。
「もし良ければ、僕と結婚を前提にお付き合いしてもらえないだろうか? 王子という立場ゆえに不都合がある部分も出てくるかもしれないが、今回のことだけでなく、これからもどんなことからもちゃんとキミを守ると誓おう。……どうかな、クラリス」
「どうかな……って言われても……」
口元を押さえていた手を握られ、そのまま手の甲に口づけられると真剣にまっすぐ瞳を見つめられる。
どうやらエディオンは本気のようで、私は困惑しながらゆっくりと口を開いた。
ぼふん、と起こしていた身体をベッドに倒す。
死を覚悟したが、こうして生きていられるのはよかった。
痛みはかなりあったけど、前世のときに比べたらだいぶマシだったと前向きに考える。
とはいえ、自分の手や腕を見るとどこもかしこもボロボロだ。脚も動かすだけで痛くて、ちょっとは美人じゃなくなったかしら、なんてアホなことを考えながら、もう一眠りしようかなんて思ったときだった。
「クラリス……?」
入り口から私を呼ぶ声が聞こえてそちらを向くと、そこには花束を抱えたエディオンがいた。
エディオンは花束が似合ってるなぁ、なんて呑気なことを思っていると、足早に彼が私のところへやってくる。
「あぁ、やっと目が覚めたんだね! 本当によかった……!!」
ガバッと急に抱きつかれて目が白黒する。
王子に抱きつかれているという事実と、いい匂いと激しい痛みという情報量の多さに脳内はパニックだった。
というか、花束ごと抱きしめられて顔に花の花粉がついて、少し咽せるとさらに骨が軋んで痛みに呻く。
「ごほっこほっ……っ痛、うぅっ」
「す、すまない! つい、感情が昂ってしまった」
「い、いえ。って、そういえば、あのときは助けてくれてありがとうございます」
「いや、気にしないでくれ。むしろキミを助けられて本当によかった。クラリスがいなくなったかと思うと僕は……」
頬に触れられ見つめられる。
まるで恋人同士のようなやりとりに気づいて、彼には婚約者がいるのだからこんなことはしてはダメだ、と慌ててその手を外した。
そして、よいしょっと身体を起こす。
「無理に起きなくてもいい。身体はまだ痛むだろう?」
「ちょっとだけなので、大丈夫です」
「クラリス、敬語はやめてくれ。同級生だろう?」
「そうですけど、でもエディオンって王子様なんですよね?」
あえて直接訊ねれば、「そうだけど、今はただの同級生だよ」と微笑まれる。その笑顔はとても綺麗だった。
「国では王子という身分かもしれないが、NMAではただの一生徒だ。だからクラリスも僕を同級生として接してほしい。ダメかな?」
「ダメではない、ですけど……」
「それに、僕はクラリスが好きだ」
「え!?」
まさかこのタイミングで告白されるとは思わず、身構えていなかったぶん衝撃が大きい。
薄々気づいていたが、まさか直接好意を告げられるとは思っていなかった私は反応に困った。
「それは、ただ見た目が好きとかじゃなくて?」
「正直に言うと見た目も好きだ。今まで見たことないほど誰よりも美しいと思っている。でもそれ以上に、他のみんなと違った部分に惹かれている」
「みんなと違った部分……ですか?」
「僕を特別扱いしたり、無駄にベタベタしてきたりしないとことか。それに、下心がなくて自然体で接してくれるのもいい。あとは笑顔が素敵だとか、困った顔も可愛らしいとか、とても素直なとことか、ちょっと意地悪なとこと……っぶ」
「わかった、わかったから。それ以上はもういいわ!」
私の良さを延々と語り出すエディオンの口を慌てて手で塞ぐ。
褒められていることに慣れていないために、こうして手放しで褒められるとむず痒かった。
するとエディオンは、私の手を口からやんわりと外す。
「もし良ければ、僕と結婚を前提にお付き合いしてもらえないだろうか? 王子という立場ゆえに不都合がある部分も出てくるかもしれないが、今回のことだけでなく、これからもどんなことからもちゃんとキミを守ると誓おう。……どうかな、クラリス」
「どうかな……って言われても……」
口元を押さえていた手を握られ、そのまま手の甲に口づけられると真剣にまっすぐ瞳を見つめられる。
どうやらエディオンは本気のようで、私は困惑しながらゆっくりと口を開いた。
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