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第百四話 告白
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「クラリス」
「何?」
「エディはいいやつだ」
「うん?」
「エディは第三王子で、よく気が利くし、優しいし、魔法も得意で成績も優秀でクラリスのことをとても愛していると思う」
「う、うん?」
突然何を言い出すのかと、目を丸くする。
(えっと、まさかこの流れでアイザックからエディオンを勧められるのかしら、私)
天然のアイザックならやりかねない、と思いながら彼の紡ぐ言葉を聞く。
勝手にいい気分になっていた私の心は冷や水を浴びたようだったが、それを必死に顔には出さないように努めた。
「男の俺から見てもエディは凄いいいやつだし、ケチのつけどころのないやつだろう」
「う、うん」
「エディはクラリスにとって婚約者として申し分ない相手だと思う」
「そ、そう……?」
(これ、いつまで聞かされるんだろう)
ギュッと胸を締めつけられる感覚に、心を無にして感情を殺そうと聞こうとしたときだった。
なぜか肩を掴まれ、身体を向き直されてアイザックと向かい合うような形にされる。
(え、え、急に何!?)
私が戸惑っていると、正面から抱きしめられる。
その力はとても強くて私はさらに混乱した。
「あ、アイザック? どうしたの、急に」
「クラリスにとってエディオンは相応しいのはわかっている。だが、俺もクラリスが好きだ」
「え? え?」
思いもよらぬ言葉に頭が真っ白になる。
あまりに急展開すぎて、理解するのに時間がかかった。
「気づいたんだ。俺にとって何が大切か。俺はクラリスが死ぬかも知れないと思ったとき、恐怖で震えた。そこで悟ったんだ、俺にとってクラリスは大事な存在だと。だから、エディオンからも好かれていることはわかっているが、できれば俺のことも異性として……一人の男として意識してほしい。……ダメだろうか?」
耳元でアイザックに愛を囁かれて、恥ずかしながらも嬉しかった。
そして、そこで初めて自分は幸せになってはいけないのだと無意識に自ら枷をつけていたことに気づく。
今まで、前世の過ちを繰り返さないために喪女として今世は生きようと、私は今までアイザックへの好意を気づかないフリをして自らグッと心の奥底に押し留めていた。
あの悲劇を繰り返さないよう、地味に生きようとそう思っていた。
けれど、こうして彼からの想いを聞いた今、押し留めていたはずの感情が溢れ出る。
私も幸せになりたい、と。
過去に囚われずに新しい未来を掴みたい、と。
そして、アイザックとこれからも一緒にいたいと私の心が叫んでいた。
「わ……私も! アイザックのこと……好き……です! だから、その……」
羞恥でそれ以上言葉が紡げないでいると、アイザックに少し身体を離され、まっすぐ見つめられる。
その瞳は真剣そのもので、私は何も言わずに彼の瞳を見つめ返した。
「嬉しい。あぁ、気持ちを通わせるというのはこれほどまでに幸せな気持ちになるのだな。クラリス、好きだ。いや、愛してる。ずっと俺のそばにいてほしい」
「アイザック……私も、これからもずっと一緒にいたい……いや、いさせてほしい。お願い」
頬に手が添えられ、唇が近づいてくる。
私は応えるように目を瞑り、アイザックを受け入れようと彼の背に手を回す。
吐息が唇に触れ、あともう少しでお互いの唇が重なろうとしていたときだった。
「何?」
「エディはいいやつだ」
「うん?」
「エディは第三王子で、よく気が利くし、優しいし、魔法も得意で成績も優秀でクラリスのことをとても愛していると思う」
「う、うん?」
突然何を言い出すのかと、目を丸くする。
(えっと、まさかこの流れでアイザックからエディオンを勧められるのかしら、私)
天然のアイザックならやりかねない、と思いながら彼の紡ぐ言葉を聞く。
勝手にいい気分になっていた私の心は冷や水を浴びたようだったが、それを必死に顔には出さないように努めた。
「男の俺から見てもエディは凄いいいやつだし、ケチのつけどころのないやつだろう」
「う、うん」
「エディはクラリスにとって婚約者として申し分ない相手だと思う」
「そ、そう……?」
(これ、いつまで聞かされるんだろう)
ギュッと胸を締めつけられる感覚に、心を無にして感情を殺そうと聞こうとしたときだった。
なぜか肩を掴まれ、身体を向き直されてアイザックと向かい合うような形にされる。
(え、え、急に何!?)
私が戸惑っていると、正面から抱きしめられる。
その力はとても強くて私はさらに混乱した。
「あ、アイザック? どうしたの、急に」
「クラリスにとってエディオンは相応しいのはわかっている。だが、俺もクラリスが好きだ」
「え? え?」
思いもよらぬ言葉に頭が真っ白になる。
あまりに急展開すぎて、理解するのに時間がかかった。
「気づいたんだ。俺にとって何が大切か。俺はクラリスが死ぬかも知れないと思ったとき、恐怖で震えた。そこで悟ったんだ、俺にとってクラリスは大事な存在だと。だから、エディオンからも好かれていることはわかっているが、できれば俺のことも異性として……一人の男として意識してほしい。……ダメだろうか?」
耳元でアイザックに愛を囁かれて、恥ずかしながらも嬉しかった。
そして、そこで初めて自分は幸せになってはいけないのだと無意識に自ら枷をつけていたことに気づく。
今まで、前世の過ちを繰り返さないために喪女として今世は生きようと、私は今までアイザックへの好意を気づかないフリをして自らグッと心の奥底に押し留めていた。
あの悲劇を繰り返さないよう、地味に生きようとそう思っていた。
けれど、こうして彼からの想いを聞いた今、押し留めていたはずの感情が溢れ出る。
私も幸せになりたい、と。
過去に囚われずに新しい未来を掴みたい、と。
そして、アイザックとこれからも一緒にいたいと私の心が叫んでいた。
「わ……私も! アイザックのこと……好き……です! だから、その……」
羞恥でそれ以上言葉が紡げないでいると、アイザックに少し身体を離され、まっすぐ見つめられる。
その瞳は真剣そのもので、私は何も言わずに彼の瞳を見つめ返した。
「嬉しい。あぁ、気持ちを通わせるというのはこれほどまでに幸せな気持ちになるのだな。クラリス、好きだ。いや、愛してる。ずっと俺のそばにいてほしい」
「アイザック……私も、これからもずっと一緒にいたい……いや、いさせてほしい。お願い」
頬に手が添えられ、唇が近づいてくる。
私は応えるように目を瞑り、アイザックを受け入れようと彼の背に手を回す。
吐息が唇に触れ、あともう少しでお互いの唇が重なろうとしていたときだった。
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