婚約破棄された私を拾ったのは、冷徹領主様でした。——不器用なのに過保護で、どうしてそんなに愛してくるんですか!?

鷹 綾

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了解しました。 第18話を書きます。甘さとコメディのゆるさを両立させた女子向けラノベ調で続けます。 第18話 副店長アーロンの休日、ミリア

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第18話 副店長アーロンの休日、ミリアの不安

喫茶店「雪の庭」が開店してから三か月。
忙しい日々が続いていたが、その日は珍しく アーロンの休日 だった。

そして当然のように——
「じゃあ、私も休みますわ!」
と、ミリアも休みを合わせていた。

◆街へデート……のはずが?

二人で街に出るのは今日が初めて。
ミリアは、朝からそわそわ、落ち着かない。

(今日は……もしかして、告白される……?)

だが、アーロンはというと。

「ミリア、歩くの早い。はぐれるぞ」

どこか兄のようで、恋人未満の絶妙な距離感。

(うぅ……!もう少し……ドキッとする態度が欲しいですわ……!)

そんなことを思いながら歩いていると、
ミリアのお腹が「ぐぅ」と鳴った。

「……お腹減ったのか?」

「ち、違いますわ!今のは風の音ですの!」

「風……そんな音するか?」

アーロンはくすっと笑う。
その笑顔にミリアは頬が赤くなる。

(……! ちょっと……今の笑顔……好き……)

だが次の瞬間。

アーロンはミリアの頭を軽くぽんと撫でた。

「よし、飯食べよう。行きたい店あるか?」

「~~~っ!い、いきたい店……ですのね!?」

撫でられた思わぬ接触に、ミリアの胸は爆発寸前。
しかしアーロンは平然としている。

(もうっ!本当に……本当に私のこと……どう思ってるの……!?)

ミリアは心の中で転げ回りながら、アーロンの後ろを歩く。

◆アーロンの鈍感さ、ミリアの高まる不安

昼食を終えたあと、ミリアは勇気を出して言った。

「ねぇ、アーロン……私たち、最近……その……距離……近いと思いません?」

「そうか?」

「……えぇ。けっこう……ですわ」

するとアーロンは、むずかしい顔でミリアを見る。

「……ミリア。俺、お前になにか気を遣わせてるか?」

「えっ!?」

「最近、やけに俺の顔見て赤くなるし……倒れたりもしたし……」

「だ、倒れたのは……その……アーロンが……優しすぎるから……!」

思わず本音がこぼれた。

アーロンは一瞬だけ驚き、それから目をそらす。

「……優しいとか、言われ慣れてない」

耳が赤い。

ミリアは気づいた。

(あ……もしかして……照れてる……?)

その後、二人はベンチで休む。
アーロンはミリアの髪の先をそっと直しながら言った。

「俺、お前が困ってると……放っておけない」

ミリアの心臓は跳ね上がる。

「そ、そういうこと……言わないでくださいまし……!」

「ん?なんでだ?」

「なんでって……!それは……!」

ミリアは真っ赤になって俯いた。
アーロンはきょとんとしている。

……やはり、鈍感。

(ほんとうに……この人……本心で言ってるの……?
それとも……無自覚で女の子に優しいタイプ……?)

ミリアの不安は募る。

◆帰り道での事件の予兆

帰り道、細い路地を抜ける時だった。

すれ違った男たちがひそひそと話す声が聞こえた。

「——今日、あの人狼を狙うって話だろ」
「副店長ってやつ。弱みを握れば……」

ミリアの血の気が引く。

(アーロン……狙われてる!?)

アーロンは気づかず歩いている。

ミリアはとっさに、彼の手首をつかんだ。

「アーロン、危険ですわ!戻りましょう!」

「……どうした?」

「とにかく……!今日は帰りますの!」

ミリアは必死。
アーロンは心配そうに彼女を見ていた。

(嫌な予感がする……
アーロンが危ないなら……私が守らなきゃ……!)

ミリアは強く決意する。

アーロンの手を離さないその手は、
ほんの少し震えていた。


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