悪役令嬢役の友人が婚約破棄されたので一緒に旅に出ることにしました

くりーむそーだ

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第3幕 宗教の国

第1話 新たな依頼~秋が夏と冬を反復横跳びしてる感じ~

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「グレイ、セレス。そなたらはここに入信を許す」

「「…ありがとうございます」」

どうしてこうなった!?








気軽に立ち寄った法国での出来事
私とセレスがギルドに貼られてた依頼をこなしていた

「ホーンラビットの角あと何本?」
「今で10本だから後2本だね!」

私の問いかけにセレスが返事をしてくれた
うーん。ちょっと狩りすぎたなぁ
この辺に気配を感じない

「あー…後2日あるし、この辺にして薬草とか採取する?」
「そうだねぇ。私の《探知サーチ》にも引っかからないから明日にしよっか」

セレスが同意してくれたので2人で薬草採取を始める
これも慣れた作業だし、セレスがポーションとかにしてくれるからほぼタダでポーションが手に入る

え?荷物になる?
収納魔法インベントリ》です!

「ねぇ、グレイ。」
「んー?」

薬草を引っこ抜いているとセレスが深刻そうな顔で声をかけてきた

「《探知サーチ》に引っかかったのがまずそう」
「…状況は?」
大熊グリズリー三体と襲われそうな人が2人。」
「…やべぇじゃん!」
「いこっか☆」
「うぃ!」
「転移使うよー!」
「頼んだ!!」
「《転移テレポート》!!」

一瞬で景色が変わる

って…うぉおおおい!!??

私は一瞬で剣を出して横に薙ぎ払う

「セレスぅううううう!?殺す気なの!?危なかったけどぉおおお!?」
「てへ☆座標間違っちゃった☆」
「絶対嘘だろぉおおおお!?」

セレスと会話してる間にも大熊グリズリーが爪で攻撃してきてるのを剣で払う
絶対わざとだ!!

「対応できてたんだからいいじゃんー!グレイは反応できると思ってたし、この子危なかったんだからー!!」

ぷんぷんと怒りながらセレスが反論してくる
腕には10歳くらいの女の子
セレスの少し横には修道女のようなおばあさんがいた

私はため息をついてから大熊グリズリー三体に向き直った

ぱぱっと終わらせますか

「我の声に応えよ…《光の弾丸ライトニングレーザー》!!」

さっさと終わらせたいため一応軽い詠唱だけして前に手を翳す
無数の光が大熊グリズリー三体を撃ち抜いてゆく

ドシィンッという音と共に事切れていた

「グロくなるからそっち向いててねー!」

私はさっさと皮と肉、核を取り出して収納魔法で片付ける
え?血抜き?魔法でちょちょいよ!

「さて…あなたたちはどうしたの?ここははさすがに危ないわよ?」

セレスが声をかけている

「あ、あの…わたし、たち…」

ぷるぷると震えながら少女が答えようとしている
泣かないように必死になる姿を見て首を傾げる
セレスと私は目を合わせて頷いた

ぽんぽん

「大丈夫だよ。泣きなさいな」

慈愛に満ちたような微笑みを作りセレスが少女の背中を優しくたたいた
するとみるみる内に少女の涙が溜まっていき、ぽろり、と1粒落ちた

「…こ、怖かったっ!!」

と、セレスに抱きついて泣き出した
あんなのに囲まれたら怖いよねぇ

しばらく泣き続けた少女が落ち着いた頃にセレスがハンカチと癒しの魔法をかけて再度声をかけた

「で、何でこんな所に?」

次は修道女の格好のおばあさんを見ていた

「ミレイ様は…聖女候補だったお方なのです…
その…能力は他の者には言っていませんが、現在の聖女様を超える力でして…
命を狙われております」

…この方、レイシーさんの話によると
幼児の時から聖女候補として教会にミレイは引き取られてて、教育係としてレイシーさんが親代わりだったと…
それが、急に半年前に神託があったとかで16歳の聖女候補が聖女になった。
レイシーさんは神託で聖女を決めるなんて今まで無かったのにおかしいと思ってたらしい

まして、聖女はミレイよりも能力も慈愛も学力も全て劣るそう

…おい、10歳に学力負けるってどういうこと??

おかしいと抗議しても教皇が決めたことのため、聞き入れて貰えなかったらしい

ミレイは候補では無くなったが、まだまだ庇護する年齢のため、成人したら教会で働くか市井に出るかの選択があるらしいがそれまでは今まで通りレイシーさんに育ててもらえるらしい


ただ、2ヶ月前からミレイは命を狙われているらしい

食事に毒が入っていたり、階段から突き落とされたりといろいろと

今回もその1つらしく、珍しく市井を見て回る機会が出来て馬車で市井に向かっていたはずなのに、急に馬車のドアがひらき、降りろ。と言われ降りたら馬車が去って行った

取り残された2人で街を目指していたら大熊に出会ったとのことである

「これ、テンプレじゃない?」
「テンプレだわ」

私とセレスはお互いに頷いた

「…報酬があるなら、護衛と黒幕探し、してもいいですよ?」

ニコニコとセレスがレイシーさんに伝える
レイシーさんは一瞬悩んだ後、強い瞳で私たちに向かって口を開いた

「ミレイ様をどうか、お守りください…」
「「りょーかい!!」」

その後、ミレイを探しに来た守護騎士によって発見され、何故かとんとん拍子に入信が決まったんだが…これは怪しくないかー??

「ミレイちゃん」

ちょいちょいと手招きするセレスにミレイは首を傾げながら近寄ってきた

「これを服の下に付けておいて、常に離さないで」

そう言ってミレイに首飾りをつけた
銀のチェーンや装飾の真ん中には鮮やかな緑の石がついていた
一見宝石に見えるけど、これ、魔石だわ

「何か嫌なことされた時とか耐えられなかったらこの石を握って私たちを思い浮かべて、助けてって願ってくれたら助けるよ!」
「きれい…」

ミレイは可愛い笑顔で石を見ていた

「絶対助けるよ。約束する」

私もミレイの目を見て約束を口にした
あんまり絶対とか、約束を口にしてはいけない私とセレスだけど、まぁ、この場合は仕方ないよね

「うん。うん!!ありがとうございます!」
「敬語じゃなくていいよー子どもは子どもらしく!」

くしゃりと笑いながら私が頭を撫でるとキョトンとした後満面の笑みで「ありがと!!」と言うミレイに向かってセレスが微笑んだのだった
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