スルドの声(共鳴2) terceira esperança

桜のはなびら

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終章 双子の会話

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『それなのに客席の方が映ってる動画とかも結構あったね。かもちーすっごい踊ってるしさー、おばあちゃんも踊っててすごいウケたんだけどー』
 
 ダンスが得意というほどではないが、カモエリは運動量と俊敏さで身体のすべてを使って楽しんでくれていたし、それに匹敵していたのがおばあちゃんで、前の方にいたからというのもあったが、目立っていた。
 最後にダンサーがステージに上げた観客の中に、カモエリとおばあちゃんも含まれていて、特におばあちゃんがステージで踊っているのを観た観客は、下手したらわたしたちのステージ以上の喝采を上げていたくらいだ。
 
「おばあちゃん、楽しそうだった」

『そうだねぇ。おばあちゃん観て一層うらやましいって思ったもん。わたしもその場に居たかったなって』
 ぼそっと、おばあちゃんと一緒に踊ってみたかったな、とも言った。
 
(……マレ……)
 
『まー、盛りだくさんだったけど、よくやり切ったよー。ほんとおつかれさま!』

「うん、ありがとう。今回の学園祭でさ、実行委員とかバンドとか、思惑あってやってて、前もちょっと言ったけど、サンバをみんなに知ってもらいたいって言う意図を企画の内側に通そうとしててさ」

『うんうん、できてたんじゃない? 全部じゃないけど、同室の子とも少し動画を一緒に観てたんだけど結構興味持ってたっぽいよー?』
 まじで? よっしゃ!
 
「そういう取り組み自体が面白いって、バイト先のさ、プロマンガ家の先輩が今度サンビスタを主人公にした話つくるみたいで、キャラクターのモデルとかエピソードの参考に取材しに来てくれてー。モデルのひとりはめがみちゃんもなんだけど、別の主要キャラクターにわたしをモデルにした人物も考えてるらしくって、今度がっつりインタビューしてくれるんだってー」
 
『えーまじ? すごー。その辺のエピソードだったり動きだったりとかもさ、ササとかとやってる配信の企画にくっつけられたら良いよねー』
 あ、それ良い!
 
 まじかー、のんの方が先にスターになっちゃうー。なんて、たいして危機感もなさそうな顔で言っているマレ。
 お互い有名になることが目的ではないし、競っているわけでもないけど、立ち位置で言えばそういう存在に近いのは圧倒的にマレだ。
 マレもまた、それを自覚していることだろう。だったら、逆転してしまうってのも面白いかもななんて野心を芽生えさせつつ。

 お互い定期的にコラボするって話もまだ生きているのだ。それぞれ単独でも切磋琢磨しあって伸びていくのは良いことだろう。特に今時点ではまだまだ弱小のこっちとしては、いつまでもマレ頼りに見える構図からは早めに脱却しておきたい。その手の批判的なコメントがつく前に。
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