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ほまれちゃん自己紹介終わり
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わたしのスルドの指導役になってくれているほまれちゃん。
ほまれちゃんの教え方は優しくて丁寧で、時に論理的で。
でも、エモーショナルさは抑えめで言葉数もさほど多くはなく、淡々と。
そんなほまれちゃんは、自己紹介も自己主張の薄い控え目なものだった。
それでも、周囲(主にるいぷるとにーな)のヤジのお陰か、ほまれちゃんのことが大好きなマレのきらきらした眼差しのお陰か、ほまれちゃんはその場の中心のようだった。
自己紹介中にその場の中心になるのは当たり前だし、今回の企画はほまれちゃんが発起人だから、そういう意味でも注目されるのはごく自然なことだけど、そういう表面的なことだけでなく、ほまれちゃんにはなんだか気が付いたらいつでも中心にいるような存在感がある。
かつては世代トップクラスのバレリーナだ。
抑えても溢れるほどのスター性は元々持っているのかもしれない。
眩く強い輝きを放つ熱量の高い者が目立つのはごく当たり前だろう。時には眩しすぎて直視できないなんてこともありえるだろうか。
一方、仄かに揺れる密やかで朧な灯火には、いつの間にか目を奪われ、つい時間を忘れて眺めてしまう魔力がある。
伴走者として、導き手として、優秀なほまれちゃんは、本人がそれを望むかどうかには関わらず、周囲の力で推され押し上げられるタイプの主役にもなれる。
ぱっと見、眩いスター揃いな印象の『ソルエス』十代メンバーの中にあって、ほまれちゃんのスター性の発露の仕方はちょっと珍しいのかも。
自己紹介の中で、みことさんが作った流れに乗って好きなアーティストについても述べたほまれちゃん。ほまれちゃんが挙げた女性ヴォーカル以外は流動的な編成のバンドで活動しているアーティストがみことさんも好きだったようで、そのことに関しての雑談が始まっている。
るいぷるが例によって小ボケを挟んで話題に乗ろうとするがいるがふたりは安定の無視。みことさんはともかく、ほまれちゃんもそういうノリに乗れるのかと、少し発見したような気持ちになった。
ほまれちゃんはほんの少々天然の気がなくはないが、場の空気は読める方だと思う。だから、場がそういうノリなら合わせることは全然あり得る。一方で、強引さには巻き込まれがちな面もありそうで、今の場合はついついるいぷるの無軌道な力技に引きずられてリアクションをしてしまうなんてことも起こりそうなものだが、そうはならなかった。こんなことで計れるものではないだろうけど、きっとほまれちゃんは意外と芯が強い。
雑談が始まり、自己紹介していた本人もその話題に答えている。
場は次の人の番に切り替わる雰囲気となっていた。
ほまれちゃんの教え方は優しくて丁寧で、時に論理的で。
でも、エモーショナルさは抑えめで言葉数もさほど多くはなく、淡々と。
そんなほまれちゃんは、自己紹介も自己主張の薄い控え目なものだった。
それでも、周囲(主にるいぷるとにーな)のヤジのお陰か、ほまれちゃんのことが大好きなマレのきらきらした眼差しのお陰か、ほまれちゃんはその場の中心のようだった。
自己紹介中にその場の中心になるのは当たり前だし、今回の企画はほまれちゃんが発起人だから、そういう意味でも注目されるのはごく自然なことだけど、そういう表面的なことだけでなく、ほまれちゃんにはなんだか気が付いたらいつでも中心にいるような存在感がある。
かつては世代トップクラスのバレリーナだ。
抑えても溢れるほどのスター性は元々持っているのかもしれない。
眩く強い輝きを放つ熱量の高い者が目立つのはごく当たり前だろう。時には眩しすぎて直視できないなんてこともありえるだろうか。
一方、仄かに揺れる密やかで朧な灯火には、いつの間にか目を奪われ、つい時間を忘れて眺めてしまう魔力がある。
伴走者として、導き手として、優秀なほまれちゃんは、本人がそれを望むかどうかには関わらず、周囲の力で推され押し上げられるタイプの主役にもなれる。
ぱっと見、眩いスター揃いな印象の『ソルエス』十代メンバーの中にあって、ほまれちゃんのスター性の発露の仕方はちょっと珍しいのかも。
自己紹介の中で、みことさんが作った流れに乗って好きなアーティストについても述べたほまれちゃん。ほまれちゃんが挙げた女性ヴォーカル以外は流動的な編成のバンドで活動しているアーティストがみことさんも好きだったようで、そのことに関しての雑談が始まっている。
るいぷるが例によって小ボケを挟んで話題に乗ろうとするがいるがふたりは安定の無視。みことさんはともかく、ほまれちゃんもそういうノリに乗れるのかと、少し発見したような気持ちになった。
ほまれちゃんはほんの少々天然の気がなくはないが、場の空気は読める方だと思う。だから、場がそういうノリなら合わせることは全然あり得る。一方で、強引さには巻き込まれがちな面もありそうで、今の場合はついついるいぷるの無軌道な力技に引きずられてリアクションをしてしまうなんてことも起こりそうなものだが、そうはならなかった。こんなことで計れるものではないだろうけど、きっとほまれちゃんは意外と芯が強い。
雑談が始まり、自己紹介していた本人もその話題に答えている。
場は次の人の番に切り替わる雰囲気となっていた。
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