異世界で聖女活動しています。〜シスコン聖女の奮闘記〜

聖女巡礼の旅

聖地巡礼

「サヤカ、この地の浄化作業が終われば、一旦ロザリアン神聖国のシュタルク領内に入り、補充と静養をすませて、アステード王国に向かうことになった」

そう告げられて驚いた。
シュタルク領内は確か薬草の研究が盛んで、ポーションとかも作っていたはず。
あの時もらったよく馴染んだ物。
お礼も言いたいと思っていたんだ。

「あの人の申し出を受けるんですね」
「あぁ、そうなる。シュタルク領内は魔獣被害が少ないとはいえ、全然ないわけではないしね。あの地が襲われれば今後にも大いに支障が出ると言うのも理由の一つ。後は、君に会わせたい人がいる。ただし、公には会わせることができないから、こちらの指示に従ってもらうけど」

この世界の事がまだまだ不十分であるから、いつも指示には従っていると思ったけれど、もっと慎重にという事？？

「わかった。」

それだけ返事をして、部屋に送り届けられて休むことにした。

療養とかにも使われる土地なのだろうか…
もしかしたら…
不安と希望とで入り混じる。

妹に、優里に会えるかも知れない。
もしそうなら、いっぱい話したい事がある。
変なことされなかった？から始まって…

「次の浄化作業、頑張らせてもらいましょう！！」

窓の外を眺める。
このまま雨が止んでいたらいい。
少しでも早く…
そう気持ちが焦るのを何とか抑えて、ベットに潜り込んだ。