兄様達の愛が止まりません!

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青銅の鏡

エル兄様と学園に

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エル兄様の体調も戻り、久しぶりにみんなで学園に来れました。
医師や父様の許可で、ひと足先にギル兄様は寮に戻られるのだけれども、今日は一緒に学園に侯爵家の馬車で向かいます。ギル兄様は三年生だから、寮生活もきちんと学びの一つとして経験しておかないといけないらしいです。
経験できるのは今だけだからと…。

アシュ兄様や私、エル兄様はまだ一年生であり、エル兄様は体調不良という事も考慮されて、これから訪れる長期休暇休み前までは屋敷からの通学となったんです。


エル兄様はギル兄様やアシュ兄様、私と共に久しぶりの馬車で移動。学園まで向かうという事でワクワク感が止まらずにキョロキョロされていた。

久しぶりですから、そうなりますよね。うん、エル兄様可愛い。

私も何を見てるんだろうと興味を持ち、馬車の窓から外をしっかり覗いていたんです。
朝早くから市場の方も活気があるように遠くからではあるけれど見えたりした。

すれ違う人々も、笑顔がある気がする。
兄様はこの平和な状態が続く事を望んでいるから…
それが家族である私達と見れて嬉しいのだろう…。

そうそう、あの時の事件は、皇太子殿下と第二皇子、学園長のおかげで当時クラスにいた友人達や廊下その他から見たり聞いたりしていた者達までみんな覚えていないみたいなんです。
一体どんなスキルを使ったんだろう?って本気で考えてしまいました。

でも、ちょっと衝撃的な出来事だったし、私やエル兄様に対して暴言を吐かれていたから…正直、誰も覚えてない方が私達にとっても有難い。
知られて、気まずい雰囲気は嫌だし、それをきっかけにせっかく回避し続けてきた『悪役令息』『悪役令嬢』になるのはもっと嫌だしね…。

虐められるのも嫌だ。

侯爵家の人間であるから、表はニコニコ裏ではってされるのも嫌だしね…。
だから、本気でありがたいと思ったんだし今も思ってる。

「エル、あまりソワソワして、せっかくの学園生活がまた送れなくなったら困るだろう?ほどほどに。」

エル兄様は、ギル兄様にしっかり釘を刺された…。

「兄上、俺とレインでフォローするから大丈夫です。」
「そうです。私がしっかりエル兄様を止めますから…。」
「えっと?僕そんなに問題起こさないと思うんだけど…。」
「今まで色々あったからね…。」
「そうです。エル兄様は全部自分で頑張ろうとしてしまうから、心配です。」
「レイン、人のことは言えないよ。レインも気をつけて。」

「うっ…。」

そんな会話をしながら学園の馬車止まりに到着。
兄様達の手を借りて私とエル兄様は馬車を降りたんです。

私とエル兄様の侍従である獣人オーキッドとその弟でもあるマグオートは、護衛の騎士と一緒に騎乗して付いて来ていて、今は乗ってきた馬を預けに行っているんです。

私達二人がまだ寮に戻っていないから、二人も屋敷から学園に行く事になっているらしくて…。
以前は走ってついてきていた事もあったけれど、何かあった時には馬がいた方が便利がいい時もあるからと、父様が二人にも馬を与えたんだ。騎乗する者が獣人の雪豹であるから、怯えることのないしっかりと安定した走りができる馬をね。騎士の一人が軍馬と同じ種類ですねって驚いていたのよね。
体格もしっかりしてるし…かっこいいと思うよ。うん。

そうそう、学園では乗馬の訓練もあるから、自分の馬を学園側で預かってもらったりもしている。
学園にも馬は飼育されており、自分の馬がいない場合は学園の馬を借りて乗馬訓練や、馬上槍試合の訓練や実践試合なども行なったりするそうです。

高等部二年生以上で、基本男子だけ。女子は希望者のみとなっていたんだ。
試合形式の方ね。乗馬訓練はみんな受講です。
貴族は乗馬ぐらいは出来ないといけないらしい。
理由は私にはわかりません。

男子生徒が馬上槍訓練などをしているその間の女子生徒は、刺繍で魔力を込めながら刻印模様を刺繍したりしているんだって。
将来の相手の無事を祈るためとか、家族にためとか理由は色々。
学園祭でも出品販売するから、それ用に頑張って作りおく事もあるらしい。
これはあくまでもギル兄様からの情報です。まだ私達は一年生ですからね。今から楽しみです。
屋敷でお留守番させている私の愛馬は、屋敷にいる今は朝駆けしたり、屋敷に戻った時に散歩がわりに走らせているんです。近くの森まで。
アシュ兄様とエル兄様。私と護衛とでね。
エル兄様もだいぶと体力が戻られたみたいです。
エル兄様の馬はすごく母性本能があるのか、兄様の体調に合わせて走ったりする良い子なんです。
私の愛馬も良い子ですよ。

話はそれましたが、『お守り』としては刺繍は人気だし、剣帯に刺繍をするのも騎士団とかで人気があるらしくて、私達の年代の女生徒は婚約者がいる生徒も多いから、騎士になる予定の婚約者や既になっている婚約者。それ以外でも剣を持つ方々のためにも頑張ってい針を刺しているそうです。
私はギル兄様とアシュ兄様。エル兄様に父様のを頑張って刺していってるんです。
ハンカチとかはアルやアイ。母様のも刺繍してプレゼントしたりしています。
ギル兄様に渡すのが一番多いですが。
ほら…こっ、婚約者ですから…。

兄様はカッコ良くて素敵すぎるから、今も人気で憧れている方もおられますが、まだ侯爵夫人の座を狙っている者もいますから、要注意です。

ギル兄様は「私はレインだけだから。そんな心配は無駄なんだけどね…。」って笑ってぎゅっとしてくれるんですけれどね…。
この頃はちょっとスキンシップが少しづつレベルが上がってきているような気がします。
学園でも屋敷でも…。

学園では他の人の目があるからと思って逃げ腰の私ですが、あえて見せないと「不要な虫がつく」とか言っていました。
どんな虫が付くのかは良くわかりませんでしたが、蜂の刺してくるような虫だったら嫌だな~。

そうそう、婚約者がいなくて、両親や兄妹にもプレゼントされる方が多いですよ。
学園祭でバザーの商品として出品し、学園では騎士を目指す者もいますから、その方々が購入される事もあるんです。

騎士科を受講している生徒は大体が刺繍している剣帯を保持していました。
この前偶然見かけたんです。その時アシュ兄様が教えてくださいました。
騎士科でも魔導騎士科と騎士科に別れるらしいんですけどね…。

ギル兄様は魔導騎士科と領主としての経営も身につける必要があるから、領地経営学なども学んでいます。
他にも色々自分で選考していくらしい。卒業に必要は総合単位さえ取れれば、どの科を選考しても良いらしくて、でもどうせ学ぶなら将来に必要なものを学び取った方が良いからねって教えてくれました。

学園側の方も『将来のことをしっかりと考慮して、自己責任のもと選び学ぶこと』と言うのが高等部で推し進められているらしいです。
一年生はまだその辺りが甘いんだろうな…。
今の私達は一年生ですから、学園での授業は基本学科はそれぞれのクラスで。ダンジョン攻略や森での討伐訓練はクラスごと順番だそうです。ですから、もう少ししたらまたダンジョンや森の方にクラスでパーティを組んで挑むんですよ。

私は二年生になったらどうしようかな…
エル兄様は魔道具や魔法陣とかがお好きですから、そこはまず押さえて計画されると思うんです。
将来アシュ兄様の手伝いも率先で領地経営学も学ぶと思うんです。
他にもエル兄様の属性を考慮して自然科学という分野も受講しそう。

私はギル兄様とフィンレイ侯爵家を盛り立てるために、母様がいつもされているような事は必須で学び取る必要性があると思ってるから、領地経営学も魔法構築も学びたい。
刻印魔法もしっかり学んで、ギル兄様はもちろん。家族や時間が許せば屋敷を守ってくれている騎士達と侍従や侍女にも渡して怪我などしないようにと刺繍した物を贈りたい。
下手くそだったら嫌がられるから、商品と思ってくれるぐらいの腕を最低限として磨き上げたいな…。

この世界は魔素が存在して、魔法ありきの世界ではあるけれど、自然科学という名の魔法研究や魔獣•魔物の生態研究で、『スタンピードの研究』や『魔素の澱みをどうすべきか』という研究もされてるらしくて、それも習えば領地を守るのにも役に立ちそう。
ポーションを作ったりもするから薬学かしら?
ポーションも薬学の一部に入るらしいから…。

単に薬草を煎じての薬だけではないそうで、薬草自体の研究もこの科になるんだとか…。
育てたり品種改良もね。

学びたい事が多すぎて絞るのが大変です。
全部は流石に無理だもの。受講時間が被ったりもするから、そうなれば単位が取れにくくなってしまう。
落第は流石に嫌です…。

エル兄様は前世の知識でこの学園の事を詳しく知っていた。
でも、兄様が言うには、「ゲームや小説で知っていること以外にも色々あって面白い。知っている事はね…ってよく教えてくれるんです。家族間だけですよもちろん。もし国にバレたら屋敷に帰れなくなってしまう。
私の方もそうなんだけど…

それも嫌だから、気をつけないとね!

ギル兄様やアシュ兄様達とそんな話をしながら、途中までみんな一緒。
侍従達は私達をクラスに送り届けたら兄様達の侍従のように学園を卒業している者は屋敷に戻り、学園で学んでいる者は侍従クラスに向かったんだ。

ギル兄様は三年生だから、別の階。
学園での校舎は一階が一年生。二回が二年生。三階が三年生。
だからギル兄様は階段を上っていかれたんだ。ちょつとだけ寂しいけれど仕方ない。
一年だけでも一緒に高等部に通えるんだから、それを良しとしないといけない。

アシュ兄様が「行こう」と言ってくださったから、エル兄様と共にクラスに向かったんだ。

「もうしっかりと現実と受け止めているんだけれど、ふと思う。」ってエル兄様はこの前私に呟かれた。
「もしかしたら、この世界の事を読み取って、予知のように向こうの世界でゲームや小説といったものに形づけたんじゃないかって。そう、まるで予言書のような感覚…。そんな事を考えたら、尚更ゲームの世界と思ってしまうんだけどね…。」って。その時の表情は寂しそうでもあり悲しそうでもあった。

だって、エル兄様が言われる世界は私とエル兄様が悪役設定で、家族から疎まれて、悲劇的な最後になるのがほとんどなんだもの…。それを回避すべく頑張ってきて…
いろいろな事が起こったけれど、国の方も安定して、家族も領民も幸せで、私もエル兄様も悪役になる事もなく頑張れてる…。
頑張れてるよね…。

そんな事を考えて教室に入ったら、友人達に囲まれた。
エル兄様の事を心配してだけど、私やアシュ兄様にも「良かったですね。」って言ってくれたのは嬉しかった。

エル兄様は男子生徒ですが、今までいろいろとあり過ぎて、魔力を多く使ってしまっていたせいか、男子生徒の友人達よりも身体が小さめで、身体つきも他の男子生徒は剣などをよく使って鍛錬しているからそれなりに騎士達のような身体つきであるけれど、兄様は見た目がね…それに私同様によく倒れていたからって、体調不良を思いっきり信じられていたんだんです。私やアシュ兄様も訊かれたらそう答え続けていたし…。

エル兄様は苦笑いしていました。

エル兄様を私とアシュ兄様が注意して見てたんですが、久々の授業で楽しみすぎたのか…エル兄様は魔法実験とかもお好きだから、魔法実験では少し魔力を使いすぎて、低級ポーションを作る予定が中級やその少し上?上級じゃないから準上級?そんな感じのを作ってしまったんです。
入れる材料はほぼ一緒。流し込む魔力量の多さと質が問題だったみたいです。

同じ材料を精製する際に、どこまで不純物を取り除き、必要な物を薬草やその他を考慮しながら組み合わせ、魔力を注入で…そこから不純物をしっかり除去しすぎての合成を行い魔力注入で、効能がアップしたみたい。

アシュ兄様が気づいて慌てて途中で止められて…魔力枯渇になりかけてたんです。

アシュ兄様に抱き上げられて保健医療室に連れて行かれました。
「少しふわふわして、薬草効果で酔った感じもする。お酒を作ったわけではないよ~」なんて呑気な言葉が口から漏れていたから、大至急処置が必要ですね。

私は少し離れていたところで作成していたから、気がつかなかった…。
気づいた時には兄様がフラフラで、アシュ兄様が背後から抱きしめるようにして止めたんだもの…。

兄様には私が作ったポーションを何種類も何本も渡してあるから…。

私達の友人達も心配しながら見送ったんだ。
講師の先生も黙認です。

そのまま授業は再開して、エル兄様が作ったものは講師が代わりに瓶に詰めて保存していました。
学園の医療部にお渡しして、怪我を負った生徒や護衛の騎士達に使用するそうです。
使用するのにも賞味期限があるらしいから…。
空間属性のスキルで保存していたら別なんだけどね…。

アイテムバッグやアイテムボックスはその辺り便利です。

ギル兄様も休み時間にエル兄様を覗きに行ってくれていて、「体調が優れないのなら帰るか?」って言ったらしいです。

私も心配で授業が終わり次第覗きに行きました。到着したのはギル兄様の後でしたが…。
「大丈夫?」って声をかけて、髪に指を通して触れ合って、そっとおでこをピタって合わせて見たんです。
うん、お熱はなさそう。顔はほのかに赤いけれど…。

ギル兄様とアシュ兄様に支えられるように連れられて、私は後ろからついて行きます。
もしふらついたら私が側なら一緒に倒れてしまうからね。

教室に戻ってきたエル兄様のお顔は…
他の生徒を引き寄せそうです。
アシュ兄様が威嚇牽制されるように魔力が溢れてます…。
う~ん。仕方ないですよね。


周りの視線は…
クラスメイトは大丈夫なんだけどね。
他のクラスの女子生徒や一部男子生徒の視線が集まっています。

どちらの兄様は素敵ですから、憧れたりするだろうけれど、エル兄様のいつもの儚い微笑みが少し色香が追加されてしまっているようですから…。

私の大切な兄様達にって思うし、ギル兄様にそんな視線を送らないでとも思ってしまい、少し胸がムカムカしてしまう。それにズキズキも…。

これは『嫉妬』というもでしょうか?
兄様達に好意が向けられるのは当然だと思うし…。
でも…。

エル兄様は自分は見られていないと思って勘違いをしていそう…。

「エル?何を考えている?何度も言うが、俺にとってはエルが一番だ。俺が欲しいと思えるのも、守り護りたいと思えるのもだ。もう少し教えた方が良い?」

そう言ってアシュ兄様が少し悪い顔をされています。
エル兄様はそんな事を言われてさらに嬉しそうにアシュ兄様に微笑みかけています。
もう天使の微笑みですよ。本人は自覚ありませんが…。

「くくくっ、エルは本当に可愛いな。そんな顔で見つめられたら速攻で帰りたくなるよ。まだ授業もあるんだけどね…。」

そう、来週は休み前の試験がしっかりある。
それがあるから、エル兄様は学園の方にできるだけ来るように言われたんだしね…。

「兄様、来週の試験もありますから、帰る事はできません。僕頑張りますから。」

そう言って、しっかり意気込みを伝えていた。
私は応援だね。

「そうだね。でも無理してまで試験は受けなくても大丈夫とも、父上から聞いてきているからね。」

そう言われて、エル兄様の髪をくしゃくしゃにするように撫でられた。
エル兄様は、はにかんで笑っていた。
手櫛で髪を直しながら…。

「レイン。そんな顔は私や家族以外に見せてはいけないよ。閉じ込めてしまいたくなる。」
いきなりギル兄様が私をぎゅっと抱きしめて、つむじにキスをおくってきたから…
クラスの女性とはいきなり騒ぎ出してしまった。

「兄様恥ずかしいです。」
「レインが私のものだとしっかりアピールしておかないと、心配なんだ。クラスが別だから尚更ね…。」

そう言われてしまえばい…
戸惑って暴れそうなのを兄様が抱きしめるから…。
どうしたら良いのか悩んでしまったんです。

後で友人達に冷やかされてしまいました。


その後も講義を頑張って、アシュ兄様とエル兄様と共に屋敷に…。
ギル兄様は今日から寮に戻られたから…ちょっと寂しいけど我慢です。
しっかり愛情を頂きましたから…。

屋敷に戻れば母様が待っていてくれてて、アルもアイも一緒に待っていました。
アイは母様の腕に抱かれていたんだけどね…。

家族と仲良く屋敷内に入り、着替えた後にいつもの温室に行く事を約束した。
そこで今日の事を話しながら、妖精や精霊達と戯れて…。
エル兄様はここでも精霊達から癒してももらってました。
やはりお疲れのようです。

私の方にも妖精や精霊が話に来てくれるんですけどね。
アルも精霊達に人気で…。
アイも母様にも声かけているみたいです。
アイや母様の髪に花を刺してあげてました。
私にもしてくれて、嬉しい…。

そんな中、精霊達が言うには、あの聖剣はかなり特殊で、今のエル兄様の状態は、傷は塞がっているけれど、何かの拍子に魔力が抜けやすくなっているんだって。だから少し疲れやすかったのですね…。
はぁ…………心配です。
エル兄様に色々と起こりすぎだと思うんです。
双子特有の能力で負担を減らしてあげたいけれど…上手くいかないのが現状です…。

アシュ兄様は少し不機嫌な顔をされたけれど、直ぐにいつもの表情に戻っていた。
アシュ兄様も心配ですものね…。

「兄上に相談して、エル用の特別な魔道具を新たに開発する必要性があるな…」

そう呟いていました。
また何か作られるのだろうか…
アシュ兄様も無理しなければ良いのですが…

アイが可愛い手をエル兄様あげて抱っこを請求しています。
兄様はそっと優しく抱き上げて…
天使が二人います。
この時こそカメラで撮っていただきたい…
ついついレイを探してしまう…

あっ、レイの部下の方が隠れて撮影していたみたいです。
父様に見せて仕事を頑張ってもらうようですね。

「父様は私達の姿を撮ったものを見て、活力を上げているようよ。」

そう言って、私が見ている先を母様も見つめてそう言われたんだ。
嬉しそうにニコニコして…

「あ~あ~」
「なあに?アイは今日も可愛いね。どうしたの?」

そう言ってきゅっとエル兄様がアイを抱きしめたら…
いきなり温かい気配で包まれたんだ。
キラキラと優しくて温かそうな…

「あ~あう?」

アイがまるで「どう?」って言ってくれてるように感じてしまう。
もしかしてアイ、魔力を使ったの?

「えっと、身体がすごく軽くなったんだけど?えっと??」
「アイ、エルも大丈夫か?急にアイとエルが光に包まれたから驚いた。」
「アイもエル兄様も大丈夫?」

「うん、僕は大丈夫。アイは…うん…ご機嫌だ。」

アイはエル兄様の腕の中からアシュ兄様や私の方に、キャキャと笑いながら手を伸ばしていた。
可愛いんだけどでも…。

母様はすぐに父様を呼んだようで、父様とレイが慌ててやって来たんだ。
母様がさっき見た事を父様にお伝えして…

「エルもアイも…大丈夫そうだな…。本来なら魔力鑑定はアイの年齢では早いが…ちょっと友人と相談しよう。この事は他の者に伝えない事。良いね。ギルの方は私から連絡して一旦帰って来るようにしよう。緊急事態だからね。良い事ではあるが、我が家の秘密にする必要性も大いにあるからね。レイ。」
「承知しました。」

父様とレイは急ぎ連絡などをしに行ったんだろう。
父様はもう少しだけこの温室にいるように言われた。
ここは精霊王も来られた特別な場所でもあるから、一番安心できるんだって。

置かれているソファーもテーブルも以前よりも良い物が置かれていたんだ。
寝ても良いようにってね…。
これは父様の指示だと言っていた。
相変わらずの特殊家具ですね…。

精霊や妖精達がアイの側を嬉しそうに飛び回る。
一瞬アルの時のように『妖精のイタズラ』が起きるのではと警戒した時もあったけれど…
それは不思議と起きそうになかった。

理由はよくわからないけれど、もしかしてさっきのアイの力のせい?
えっともう魔力が使える?アイって天才?
そんな事を考えながら、籐のベッドに寝かせたアイをみんなで見つめてしまったんだよね。

ご機嫌なアイは可愛い笑顔を振りまいて…
うん、やっぱり天使。アルも天使だけどね。

そうしながら父様達が戻って来るのを待っていたんだ。
ギル兄様は気がつけば帰ってきてニコニコされて驚いてしまったんです。
それだけ緊急性があるという事ですね…。
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