168 / 250
青銅の鏡
もう一つの危機…北の国より
しおりを挟む
泉を通して各地に広がっていくようだった。
それが不思議と視覚に捉える事ができて不思議だと思った。
側でギルが見守ってくれていたからなおのこと…。
アイテムボックスに入れた聖水をもう一度確認してまたしまった。
これはどこでも見せていいものではないだろう。
使用は誰でも出来るが、私やエル兄様以外が使用すれば瓶の中にある液体の量は減っていく。
当たり前の事だ。減れば無くなる。無くなれば瓶ごと消滅して痕跡も無くなるんだ。
ただ、私とエル兄様が使用するのは無くならないだけ…。
そうなると、それを知った邪なものにその能力を搾取される危険性がある。
そう、私とエル兄様がそのもの達に捉えられて、良いように使われ続けるんだ。
場合によっては身柄を奪おうと襲ってくる可能性が…。
それを考えると、おいそれとは使用できないと思ったんだ。
使う時には要注意。
家族に誰かがそばにいれば良いが、そうでなければ使ってはいけないアイテムなんだ…。
「ギル…。」
他の者達は歓喜しているが、私は喜べず、青くなって震えていた。
心の奥から怖かったんだ。
ギルから離されたらと思って…。
ギルが腕を伸ばして自分の腕の中に私を閉じ込めた。
そして耳元で呟く。
ギルは私よりも背が高いので、屈んだ状態である。
本当の意味でも包み込まれてるんだ…。
「レイン、大丈夫だ。確かにその液体は、かなり貴重なので、さっきの女のように奪い取ろうとする者も出てくるだろう。その液体の瓶の性能のせいかは私にはわからないが、レインとエル以外が使用したら無くなるのだろう?そうなるとレインとエルがその液体の入った瓶ごとねらわれる可能性がある。そうでなくても可愛いし愛しいのに特殊なスキル持ち。欲しがる者も増える…だが、誰にも渡しはしないよ。私のものだ…エルはアシュだが…。フィンレイ侯爵家全勢力を注ぎ込んでも守るから。」
「ギル…」
ぎゅっと抱きしめられながら少し抱き上げられる。
そのまま唇を合わせて…
「え~っと、申し訳ないのですが…、今よろしいでしょうか…。」
眉をへちょっとして片手をあげながら『困った』と言う感じの声で、そう声をかけられた。
そうだ、今私とギルだけじゃなかったんだ。
恥ずかしい~~~~~~。
多分羞恥で顔が真っ赤になっているだろうから、ギルの服を掴んで顔を隠す。
ギルも理解したのか、抱きしめたまま相手に問うように対応した。
「この泉を、この地を浄化していただきありがとうございます。この恩義は…」
「あぁ、他言無用でお願いします。私達にとって、このレイン…。レイチェル・フィンレイと、この子の双子の兄エドワルド・フィンレイは、我がフィンレイ侯爵家にとっては秘宝なんです。しかもレイチェルは私の妻であり、エドワルドも我が弟アシュレイの伴侶。夫夫なんです。ですのでこの事は内密にしていただきたい。」
「ご結婚されているのですか?婚約者でなく…失礼ですが、年齢的に…。」
「はい。本来なら婚約者という形になるでしょうが、私の妻も弟の伴侶も特殊なんです。能力的にもですが誰にも渡したくない愛しい存在なんです。ご存知かもしれませんが、フィンレイ侯爵家の男子は伴侶と定めた相手に対しての執着が特殊なんですよ。その事も考慮して現教皇様が昔の婚礼に対して調べていただき実施してくださったんです。」
「教皇様…カルロス教皇様がでしょうか…そうなのですね…。」
そう言うと、巫女であるエレナ様が跪き祈りを捧げるようにして見上げて来たんだ。
「了承しました。私、エレナは我らが神に誓って先程のことは他言致しません。また、レイチェル・フィンレイ様及びエドワルド・フィンレイ様に何かありましたら力をお貸しする所存です。貴方達もよろしいですね。」
「「「「「はっ。」」」」」
側にいた聖騎士達がエレナ様と同じように跪き頭を下げたので、ついつい驚いてさらにギルに縋りついてしまった。
「レイン、了承の言葉を。」
「了承ですか?」
「そうだ。」
「………エレナ様と騎士の皆様、了承いたしました。頭を上げてください」
そう言うと、一斉に立ち上がって、またビクッとしてしまったんだ。
「もし城の方に赴くならば、もう少ししてからの方がよろしいかと思います。こちらでお休みください。」
そう言ってエレナ様に案内された部屋でお茶とお菓子を少しいただいた。
直ぐに城の方に行った方がいいとは思うんだけれど…。
「騎士の一人に確認させに行かせています。まだまだ紛争が行われているようでしたら、神殿で退避していてください。落ち着いているようでしたら、騎士に安全な順路から城の方に行けれるように案内させますので…。」
そう言われてしまい、学園で魔物や魔獣に剣を向けたりしているけれど、人に対しては無理だから、素直にここで待つことにしたんだ。
その間、エレナ様のご子息、第二王子が我が国に留学していた時の事を訊かれて、クラスは違うが…と、知っていることをお伝えしたんだ。エレナ様はそれでも構わないと言いながら、ニコニコして聞いてくれていた。
その姿はやはり母親だなって思ったんだ。
そして、亡き母と、母様の事を思い出して、今の母様と自分との話までしてしまったんだ。
それが不思議と視覚に捉える事ができて不思議だと思った。
側でギルが見守ってくれていたからなおのこと…。
アイテムボックスに入れた聖水をもう一度確認してまたしまった。
これはどこでも見せていいものではないだろう。
使用は誰でも出来るが、私やエル兄様以外が使用すれば瓶の中にある液体の量は減っていく。
当たり前の事だ。減れば無くなる。無くなれば瓶ごと消滅して痕跡も無くなるんだ。
ただ、私とエル兄様が使用するのは無くならないだけ…。
そうなると、それを知った邪なものにその能力を搾取される危険性がある。
そう、私とエル兄様がそのもの達に捉えられて、良いように使われ続けるんだ。
場合によっては身柄を奪おうと襲ってくる可能性が…。
それを考えると、おいそれとは使用できないと思ったんだ。
使う時には要注意。
家族に誰かがそばにいれば良いが、そうでなければ使ってはいけないアイテムなんだ…。
「ギル…。」
他の者達は歓喜しているが、私は喜べず、青くなって震えていた。
心の奥から怖かったんだ。
ギルから離されたらと思って…。
ギルが腕を伸ばして自分の腕の中に私を閉じ込めた。
そして耳元で呟く。
ギルは私よりも背が高いので、屈んだ状態である。
本当の意味でも包み込まれてるんだ…。
「レイン、大丈夫だ。確かにその液体は、かなり貴重なので、さっきの女のように奪い取ろうとする者も出てくるだろう。その液体の瓶の性能のせいかは私にはわからないが、レインとエル以外が使用したら無くなるのだろう?そうなるとレインとエルがその液体の入った瓶ごとねらわれる可能性がある。そうでなくても可愛いし愛しいのに特殊なスキル持ち。欲しがる者も増える…だが、誰にも渡しはしないよ。私のものだ…エルはアシュだが…。フィンレイ侯爵家全勢力を注ぎ込んでも守るから。」
「ギル…」
ぎゅっと抱きしめられながら少し抱き上げられる。
そのまま唇を合わせて…
「え~っと、申し訳ないのですが…、今よろしいでしょうか…。」
眉をへちょっとして片手をあげながら『困った』と言う感じの声で、そう声をかけられた。
そうだ、今私とギルだけじゃなかったんだ。
恥ずかしい~~~~~~。
多分羞恥で顔が真っ赤になっているだろうから、ギルの服を掴んで顔を隠す。
ギルも理解したのか、抱きしめたまま相手に問うように対応した。
「この泉を、この地を浄化していただきありがとうございます。この恩義は…」
「あぁ、他言無用でお願いします。私達にとって、このレイン…。レイチェル・フィンレイと、この子の双子の兄エドワルド・フィンレイは、我がフィンレイ侯爵家にとっては秘宝なんです。しかもレイチェルは私の妻であり、エドワルドも我が弟アシュレイの伴侶。夫夫なんです。ですのでこの事は内密にしていただきたい。」
「ご結婚されているのですか?婚約者でなく…失礼ですが、年齢的に…。」
「はい。本来なら婚約者という形になるでしょうが、私の妻も弟の伴侶も特殊なんです。能力的にもですが誰にも渡したくない愛しい存在なんです。ご存知かもしれませんが、フィンレイ侯爵家の男子は伴侶と定めた相手に対しての執着が特殊なんですよ。その事も考慮して現教皇様が昔の婚礼に対して調べていただき実施してくださったんです。」
「教皇様…カルロス教皇様がでしょうか…そうなのですね…。」
そう言うと、巫女であるエレナ様が跪き祈りを捧げるようにして見上げて来たんだ。
「了承しました。私、エレナは我らが神に誓って先程のことは他言致しません。また、レイチェル・フィンレイ様及びエドワルド・フィンレイ様に何かありましたら力をお貸しする所存です。貴方達もよろしいですね。」
「「「「「はっ。」」」」」
側にいた聖騎士達がエレナ様と同じように跪き頭を下げたので、ついつい驚いてさらにギルに縋りついてしまった。
「レイン、了承の言葉を。」
「了承ですか?」
「そうだ。」
「………エレナ様と騎士の皆様、了承いたしました。頭を上げてください」
そう言うと、一斉に立ち上がって、またビクッとしてしまったんだ。
「もし城の方に赴くならば、もう少ししてからの方がよろしいかと思います。こちらでお休みください。」
そう言ってエレナ様に案内された部屋でお茶とお菓子を少しいただいた。
直ぐに城の方に行った方がいいとは思うんだけれど…。
「騎士の一人に確認させに行かせています。まだまだ紛争が行われているようでしたら、神殿で退避していてください。落ち着いているようでしたら、騎士に安全な順路から城の方に行けれるように案内させますので…。」
そう言われてしまい、学園で魔物や魔獣に剣を向けたりしているけれど、人に対しては無理だから、素直にここで待つことにしたんだ。
その間、エレナ様のご子息、第二王子が我が国に留学していた時の事を訊かれて、クラスは違うが…と、知っていることをお伝えしたんだ。エレナ様はそれでも構わないと言いながら、ニコニコして聞いてくれていた。
その姿はやはり母親だなって思ったんだ。
そして、亡き母と、母様の事を思い出して、今の母様と自分との話までしてしまったんだ。
54
あなたにおすすめの小説
私は5歳で4人の許嫁になりました【完結】
Lynx🐈⬛
恋愛
ナターシャは公爵家の令嬢として産まれ、5歳の誕生日に、顔も名前も知らない、爵位も不明な男の許嫁にさせられた。
それからというものの、公爵令嬢として恥ずかしくないように育てられる。
14歳になった頃、お行儀見習いと称し、王宮に上がる事になったナターシャは、そこで4人の皇子と出会う。
皇太子リュカリオン【リュカ】、第二皇子トーマス、第三皇子タイタス、第四皇子コリン。
この4人の誰かと結婚をする事になったナターシャは誰と結婚するのか………。
※Hシーンは終盤しかありません。
※この話は4部作で予定しています。
【私が欲しいのはこの皇子】
【誰が叔父様の側室になんてなるもんか!】
【放浪の花嫁】
本編は99話迄です。
番外編1話アリ。
※全ての話を公開後、【私を奪いに来るんじゃない!】を一気公開する予定です。
男として王宮に仕えていた私、正体がバレた瞬間、冷酷宰相が豹変して溺愛してきました
春夜夢
恋愛
貧乏伯爵家の令嬢である私は、家を救うために男装して王宮に潜り込んだ。
名を「レオン」と偽り、文官見習いとして働く毎日。
誰よりも厳しく私を鍛えたのは、氷の宰相と呼ばれる男――ジークフリード。
ある日、ひょんなことから女であることがバレてしまった瞬間、
あの冷酷な宰相が……私を押し倒して言った。
「ずっと我慢していた。君が女じゃないと、自分に言い聞かせてきた」
「……もう限界だ」
私は知らなかった。
宰相は、私の正体を“最初から”見抜いていて――
ずっと、ずっと、私を手に入れる機会を待っていたことを。
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
婚約解消されたら隣にいた男に攫われて、強請るまで抱かれたんですけど?〜暴君の暴君が暴君過ぎた話〜
紬あおい
恋愛
婚約解消された瞬間「俺が貰う」と連れ去られ、もっとしてと強請るまで抱き潰されたお話。
連れ去った強引な男は、実は一途で高貴な人だった。
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
借金まみれで高級娼館で働くことになった子爵令嬢、密かに好きだった幼馴染に買われる
しおの
恋愛
乙女ゲームの世界に転生した主人公。しかしゲームにはほぼ登場しないモブだった。
いつの間にか父がこさえた借金を返すため、高級娼館で働くことに……
しかしそこに現れたのは幼馴染で……?
【完結・おまけ追加】期間限定の妻は夫にとろっとろに蕩けさせられて大変困惑しております
紬あおい
恋愛
病弱な妹リリスの代わりに嫁いだミルゼは、夫のラディアスと期間限定の夫婦となる。
二年後にはリリスと交代しなければならない。
そんなミルゼを閨で蕩かすラディアス。
普段も優しい良き夫に困惑を隠せないミルゼだった…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる