オメガ転生。

学園生活

学園祭準備(雅貴)

学園長に挨拶を済ませ、一緒に部屋を出る。
忙しい中案内をかって出てくれたのだ。

「忙しい中、申し訳ありません」
「いえいえ、こちらこそお忙しい中当学園にお越し頂いてありがとうございます」

そんな感じで、色々とたわいもない話をしながら案内してもらった。
実を言うと、彼は私の後輩にあたるものだ。
よって、かなり無理も効く…

そいこうしていると、向こうに愛しい者の姿が見えた。
これはチャンスだ。
彼にこの後案内を頼みながら、うまくあの場所に導いていけば良い。

彼のために準備したあの場所だ。
そうすれば、ヒートを起こしたとしてもその場所に避難し、薬を飲むなり、注射を打つなりできる。


ならば、善は急げだ。
愛しいものに意識を集中し、目が合うように持っていった。
彼と目が合うも、そっと逸されそうになり、そうはさすかと視線を追いかける、逸らされないようにした。

そして、彼に近づきながら、

「ちょっと、そこの君！」

そう言って囲い込んだ…