オメガ転生。

学園生活

やばいです

「翔、お帰り。帰ってくるの遅かったな！」
「体調が悪かったんだろう？大丈夫か？」

寮から学園に向かう間、いろんな友人から声をかけてもらった。
どうやら、学園祭の準備やその他での疲労で自宅療養していたことになっていた様だ。

「翔。大丈夫？」

玲奈がかけて来て、そう声かけてきた。
頬を紅潮させながら、衣服が少し乱れている。
慌てて来てくれたんだろう。

「玲奈、おはよう。そんなにあわてて大丈夫か？」
「もう、私のことより、翔の事でしょ！心配したんだから」

思わず泣き出しそうな妹を抱きしめてやる。
側からみたら、変に思われるかもしれないなぁ…
だって、自宅療養してた事になっているのに、知っているはずの妹がこんな対応では、どうなってるの？？みたいに思うよね。きっと…

「大丈夫だから、ちょっと落ち着こうか？」

いつの間にか身長差ができ、僕の方が妹よりも背が高い。
胸にスッポリと収まる妹が可愛く思える。
実際に可愛いのだが……

「そうそう、あの子、姉妹だったみたいで、妹の方も転校して来たの。もうびっくりよ。しかもね…」

話が長そうになりそうなところで、予鈴が鳴った。
急がないと…

「もう、話したい事いっぱいあったのに！翔、お昼一緒に食べましょう。その時に、ね！」

これは頷かないと機嫌が悪くなるやつだ。

コクッと頷いて、お互いのクラスに別れた。

教室内にいるクラスメイトの視線が一瞬集まったが、先生がもう少ししたら来るからと、机に向かい姿勢を正していった。
僕も急がないと…

急いで自分の席に向かい、授業の準備に取り掛かった。