オメガ転生。

学園生活

やばいです

何とか１日を乗り切って寮へ戻る。
僕が連れ攫われた事は、学園内では伏せられていた様だ。
要らぬ噂が立たない様にとの配慮らしい。

その件は、放課後呼び出されて説明された。
もっと早く説明してくれても良かったんだけど、学園自体も色んな事後処理や、その他での忙しかったようだ。
まぁ、自分から言うこともないしね。

実家の方からも、僕が傷つかない様にとの配慮をしてくれていたのもあるし、あの人が動いてくれたのもある様だ。
有難いけど、どれだけ権力行使したんだろうか？？

ベットにダイブするように飛び乗り横たわる。
友人達から体調を心配され、苦笑いしながら答えたのも疲れの原因の一つだろう。
心配してくれたのは嬉しかったのだが、男子である自分をまるで女子を扱う様にエスコートしようとするのはどう言うわけだ？？
今後の練習台としておちょくられたのか？？
そう思ってもおかしくない対応だった。

まぁ、景正が一言言ってくれたから、過激にかまってくれていたのはおさまったけど、景正がいつも以上に側にいたのはなんというか…他の女性陣に怒られそうだ。

景正は幼馴染で、気心知れている良いやつなんだけど、見た目も中身の良い男だから、結構人気があってさ、女性陣からの嫉妬の嵐が怖い様な気がする。
実際被害はあってないけど、『離れろ～～』みたいなに念じられてそうなんだよね。

この世界、男同士というのもあるから、特にそうなんだろうけどさ…
実際自分も……
あっ、この事玲奈に言ってない。
家族と言うか、両親は知っているらしい。
だけど、兄や妹は知らないと思うんだ。
僕自身伝えてないし、飛び出して出逢った当時も兄とかには知らせてない様だったから…

今は両親から兄ぐらいには伝えているかも知れないけど…

枕を頭にかぶる様にしてもがいてみる。
あの人の顔が急に思い浮かんだんだ。
そして、その後のあれやこれも思い出して……
ヤバヤバ。身体が反応しそうだ。

ガバッと起き上がり、急いでシャワーを浴びにいく。
落ちつかさないと…このままヒートみたいになったら困る。
いゃ、番になったらもうあんな感じにならない？？
でも、番いになったあの人の事を思うとなるかも？？

自分は決してオメガだとわからない様に努力して来たから、その事ばかり考えて来たから、実際にオメガのヒートがどんなものかを深く考えてなかった。
と言うか、ゲームとかで、そこまで詳しい事書かれてなかったと思うから、解らないんだけど～～

落ち着け、落ち着くんだ、落ち着くんだ～～

そう思うのに、一向に落ち着かない。
なら……
シャワーから出て、急いで身体を拭き、両親から持たされている薬を使う。
もうこうなれば、速効性の注射でいこう。

急いで準備してプスっと刺した。
これできっと効くはずだ…