オメガ転生。

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学園生活

やばいです

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会場は思った以上に煌びやかに装飾され、穏やかで優雅な音楽が奏でられていた。
各々で会話を楽しみ、この国主人であり、この宴の主催者である皇帝達の入場を待つ。
しばらくして、入場の合図と共に室内は静けさがひろがった。

コツコツと数人の靴音と共に、室内にいる者達は頭を下げる。
こほんと咳払いがされ、皇帝より挨拶がおこなわれると、静かに音楽が流れ出し、宴が始まった。
ある者はダンスフロアでパートナーと共に踊り出し、ある者は挨拶に勤しみ、会話を楽しみだした。

宴ではよく皇室の者からファーストダンスが催され…という事もあるが、今回の宴はファーストダンス等形式ばった堅苦しいものは行わないと、あらかじめ招待状に記載されていたため、穏やかな宴が催されていた。

「翔、何か欲しいものとかありませんか?美味しそうですよ」

そう言って、隣にいる雅貴さんが声をかけてきた。
確かに食事が置かれている場所には数々の料理が置かれている。僕一人で取りに行ってもいいだろうか?
なぜなら、僕より雅貴さんとお近づきになりたい方々が多く見受けられ、その人達にとって自分はどう見ても邪魔者だ。よって、邪魔者であろう自分は彼のそばから離れるタイミングをさっきからずっと見計らっているんだけど、腰に手をまわされているためか、なかなか上手くいかず、周りの視線が痛い。
まぁそれでも強者達はいるんだけどね。頑張って雅貴さんに声をかけようと近づき、上手くかわされていた。
かわいそう…

「雅貴さん。あの…」
「あぁ君、その飲み物を二つもらえるか?」

そばを通る給仕の者からグラスを二つ受け取り一つを渡してきた。
シュワシュワと炭酸が泡立ち、甘い香りがした。

「翔、これはとても飲みやすいものだよ。どうぞ」

この国では飲酒は特に規制はない。前世のでは二十歳からだったけどね。
まぁ、子供に無理に飲ませる大人はいないし、子供もあえて飲もうとはしない。味覚の違いかもしれないけどね。
ほら、幼少期はお酒って美味しく感じないだろ?まぁ、人それぞれではあるけれど…

渡されたものは果樹酒を炭酸で割った感じのものだった。
この国では食前酒としてよく出されるものだ。でも、皇帝主催というだけあってとっても美味しかった。
何やら飲み物で誤魔化された感じが強いが…まぁ良いか…

一気に飲まず、少しづつ味わって飲んだ。
少し離れたフロア近くには、兄と妹の姿が見てとれる。
どうやらどちらも、友人同士で話しているようだ。

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