オメガ転生。

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学園生活

そんな事が(玲奈)

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みんなと訪れた教会。
その地方独自で多少建物が変わってくるが、ここの建物も素敵だった。
神聖な感じはもちろん、飾られている物全てにおいて魅了される。
それだけ価値がある場所達だ。

信者や信徒、そして聖職者達が大切にしているのだろう。

兄である翔が不穏な事件性のあるような物を見たと相談され、妖である友人がツテもあるからとでて行った。
その友人を送り出し、ただぼーっと待っているのも…という雰囲気にもなり、ちょうど目の前に良い物件が目に留まった。

「あそこに教会がある。言ってみない?」
「そうですね。翔君がみたのは怪しい信徒かもしれないけど、こんなに立派な建物だったら大丈夫な感じがします。あくまでも感ですが…」
「無事と解決を祈るのも良いかもしれない。それに建物の中はきっと神秘的で素敵だと思うのよ」

教会関係者の不審行動を見たみたいだけれど、全ての聖職者がそんな事はないと思うし、そう信じたかった。
だから、そう話の流れもあり、翔とみんなで一緒に来たんだけど…
『気分は遠足か、修学旅行の見学だね。』みたいな感じだった。

床も、壁も、そして、あんな高い場所にある天井にも素晴らしい絵画が描かれていた。
神の誕生や自然の摂理などを表してるのだろう。
みんなで驚愕し、思わず口が開いたまま観てしまったのは仕方ないと思えた。
それほど素晴らしいものだったんだ。

そして、祈りの間について、置かれていた長椅子の最前列に行き、座って祈った。

どうか、無事であります様に…

そう、心から祈っただけだった。
なのに、何でこんな事が?

何が引き金だったのか、誰がこんな事をしたのかわからない。

たまたま偶然にしても、酷すぎる。

翔が座った場所を中心に床が光り出したと思えば、何故か微動だにしない翔を中心に光が包み込んで、翔だけ消えた。

ガタッと音を出して友人同士立ち上がり、翔に手を伸ばしたけれど届かなかった。

「どう言う事?なぜ?嘘だと言って…」

ペタリと床にしゃがみ込み、半狂乱になったかの如く叫んでしまった。
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