オメガ転生。

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学園生活

そんな事が

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「雅貴さん」
「翔、何処か痛い所とかありますか?傷とかは治して、後私の力を少しお分けしておいたのですが、すぐさま処理しないといけない事がありまして…ここにお願いしたのですが…なかなか意識が戻らないと連絡を受けて心配しました」

懐にしまい込むかの如く抱きしめられる。
少し震えているようにも見えて…というか、震えてる…こんなに心配をかけてしまったんだ。
単に助かってよかったと思ってしまう自分と大違いで、少し愛おしくも思えてしまった。

「大丈夫ですよ。ありがとうございます。その、あの空間から戻ってこれないと…あれ…」

自分自身の頬に涙が伝っていることに気がついた。そして、自分も震え怯えていたのもだ。
そう、あの時、もう戻れないのかと真剣に思った。
あの空間に閉じ込められて、出口にや食べるもの、そして…そう探し回った。初めにいた場所に戻り、あの怪しい扉を…でも、あれは何故か開けてはいけない扉のようにも思えて…
怖かった…
そう、色んな意味で怖かったんだ。
自分の大切な人やもの達と引き離された事、自分自身が危うい事、そして、この人ともう会えない…自分以外の人に好意か移り…嫌だ。考えたくない!!

「翔…」

そっと彼の唇が僕の涙を拭い取り、頬に滑らし、そのまま重なった。
優しく合わされ、唇を舐めとられ…開けて欲しいと懇願されるかのように…
うっすらとあいた隙間から割り開かされ、歯列もその奥も愛されていった。

「ん…はぁ…ん」

息もだ食いつかんと貪られる。

「あぁ、すみません。ここは病院ですよね。これ以上は…我慢しますよ」

そう言って離された顔は、少し…
いゃ、気のせいだ。うん。そうだと思うことにしよう…

「失礼しますね。あぁ、意識が戻られたようですね。うん。顔色も良さそうだ」

ツカツカと歩み寄ってきた白衣の男性は、僕の方を見た後、雅貴さんの方をみて苦笑いしていた。
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