オメガ転生。

学園生活

一掃せよ！

そういえば、アイツの番いも関与してるよな…
まぁ、今回のではなく、前回のではあるが…

上月　遼(こうずき　りょう)。この俺、鬼道院　一雅(きどういん　かずまさ)の側近であり、いつも冷静は判断を下し、行動する総副団長である男だ。
前回の時、たまたま踏み込んだ先に、やっと出会った番の余りにも酷い姿で発見・救出に至った。だが、我ら妖は番を大切に扱う種族だ。まぁ、一部違う奴もいるにはいるが…
それは、自己満足で番いにした場合だが…そうではなく、運命の番いは特別だ。
その、運命の番いがあの様な姿であった事に激怒し、犯行現場を壊滅し、しかも、犯行の関係者全てを斬殺する勢いだった。
勿論、俺が止めたが…

全て潰して殺されては証拠が残らないし、他の情報も引き出せないからなぁ…

あの時は大変だった。
まぁ、あの後、確か、木村　優斗(きむら　ゆうと)だったか…発見されたオメガの男の子は…
心が壊れかけていたとかで、長期休暇を申請してきて…受理するしかねぇじゃないか…

おかげで、仕事をさばくのが大変で……

あの時は…皆んなも頑張ったよなぁ…

結果的に、あの主犯格とされていた者は隣国に行ったし、その他のネズミも駆除して落ち着いたはずだったんだが…
教会関係区は、手が出せなかったんだ…
まぁ、あの程度のネズミなら放置しても…

それが甘かったんだよなぁ…

ゆるくウエーブがかかった頭をガシガシと…

「まぁ、今回は徹底的にやりますか」

獲物はアレだ。
妖の本能が少しづつ剥き出してくるのを感じた。