オメガ転生。

学園生活

そして…

両親達が見守る中、そして、なぜか雅貴さんやユリウスが家族席にいるのはなぜ？？と思いながら、式典は厳かに行われた。
学園長の挨拶や、皇帝陛下の祝辞など、いつもの流れでそれはもう、一部の生徒が涙してるのだから、言う事はない。
僕自身もいろんな事を思い出した。
学園での色々…
自分がオメガである事を隠し通すように頑張ってきた。
まぁ、最後にはバレてしまったけれど、友人達は特に気にしない様子で安堵した。
『オメガでここまでよく頑張った』とも言ってくれたし、『お前にここまで頑張られたのなら、俺たちはもっと頑張らないと格好がつかないよ！！』と笑いながら言ってくれた友人もいた。

幼馴染であり、同級生の景正には、『もっと早く知っていたなら、自分の番いにしたかった』と言っていた。
うん、ごめん。お前とはいつまでも良い友人でいたいよ！！

卒業証書を授与され、一旦自分達の寮に戻る。
この部屋とももうお別れか…
今日の卒業パーティー後、数日にわたってみんなここを後にしていく。
僕自身も、荷物はもうまとめている。
明日の午後に屋敷の者達が僕と妹の引っ越しを手伝いに来てくれる手筈だ。
雅貴さんは、自分の屋敷の者にと言っていた。
すぐさま自分の屋敷に…という事だったが、そこは父を始め、家族が一旦自宅にと強く抗議した。
まぁ、僕としても、一旦自宅に帰る事に賛成だしね。
それでもって、しばらく自宅からの出勤がいいな。

時々デートかもしてみたい。
前世では女性だったのだから…

そういえば…今更だけど、母には悪い事をしたなぁ…