オメガ転生。

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学園生活

そして…(雅貴)

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穏やかな音楽と、美味しい食事。楽しい会話などで和んでいた翔に声をかける者達。
少し離れていても、妖の目と耳は遠くのものを見て聴いてできるため、すかさず移動する。
学生だけのパーティーで、自分が入るわけにはいかないから、人目につかないように注意してだが…

「ちょっといいかな?」

そう声をかけられて、翔が振り向いている。あれは確か翔の隣のクラスの男子数名か?
あまり関わりはなかったと思うが…

「君って、オメガなんだってね。なんで今までみんなを騙してきたの?」

そう言っていきなり突き飛ばした。
一瞬でその場に空間ができる。

他の生徒が割り込めないように周りを囲み、床に尻餅をつかされている。
妖力を使い、相手を弾き飛ばそうと思ったが、踏みとどまった。
カッとしてはいけない。
冷静にならなくては…

ザワザワと騒ぎ出す生徒達を無視して、そのまま叱責は続いた。

「さすがにアルファのフリはしてなかったけどさ、どうしてベータのふりしていたんだ?それも、優秀な生徒会の皆さんの邪魔をして」
「邪魔なんて」

バシャっと彼らの一人が持っていたのだろうジュースかけた。
何という侮辱行為!!まぁ、あの程度なら大丈夫だろうが…

『なぜか濡れていない。どう言う事だ??』

そう小さな呟きが聞こえてきた。
まぁ、そうだな…

チッと舌打ちをした者がいたが…

「こいつ、生意気に防御結界みたいなのを張ってるのか?」
「誰からそんなアイテムを盗んだんだよ。ちょっと来い!!」

グイッと腕を引っ張り、無理やりたたされ、外に連れ出された。
髪を掴む行為が見てとれたが、阻まれ出来ないようだ。
当たり前だ。誰がそんな事させるか!!

本当は、腕を掴むのも阻むようにしたかったが、もし自分が転けた時に助け起こしてもらえなくなるから、やめておいた。やっておけばよかった…
ギリッと歯軋りしながらも、見守るようにしてついて行く。
まだだ…だが、歯がゆい!!


「おい!!何考えてる!本当ムカつくな!」
「オメガのくせして、誰彼構わず、尻尾振ってるんだろう!尻尾というか、尻か」

そう言って、ゲラゲラといやらしく笑い貶されている。
許し難い…後でどうしてやろうか…

「連れてきましたよ。これでいいですか?」

そう言って、思いっきりまた突き飛ばされた。
相手は…
やっと釣れたか…

「あぁ、ご苦労だったね。じゃ、君達とはこれで…」

パチンと指を鳴らした音が聞こえ、その場でドサドサと学生達が倒れた。
そして、アイツは私のモノに触れるな!!
妖力が高まるところを、ユリウスに止められる。

「まだです。歯がゆいですが…」



「君は見なくていいよ。それと、この服は厄介だね」

そう言うが早いか、翔の服が破られ脱がされ、布切れと化している。

「さすがにあの男達が準備したものか…これの力を使わないといけないとは…まぁ、もうタダの布切れになったから良いが…アイツらがきたら厄介だ。それに…」

「もう我慢なりません!!」

妖気ダダ漏れになるのも仕方ない。
殺してやりたい!!


「彼を離してもらいましょうか!」

翔の護衛でついている者が先に飛び出し、対峙する。

「断る。これは、我が君が御所望だからね。では、失礼…」

翔に見せたくなく、奴が翔の視界を遮る前に、妖気で先に遮った。
これから起こることを見せたくはないからな…


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