もふもふの世界に落っこちて、気がついたら離してくれなくなった件

お勤め

トラブル

それから、数日がたった。
お城に勤めている、侍女や執事。一部騎士達にも大切にされた。

でも、時々変な目で見てくる人がいた。

危険人物……近づくな……
何となくそんな気がして、注意していた。

そう、出来るだけ、1人にならないように気をつけてたんだけど……
私より年下であろう侍女の方が、『クロード様とガナード様が、呼んでおられます』と声かけて来たので、何か急用かなぁ？みたいな感じで、ついて行った。
クロードとガナードが呼びに来るのは時々あったから、気にも留めなかったんだ。

だけど、それが、今回は大きな失敗となった。
お城の中を、全て知っているわけではないので、素直についていく。
次第にすれ違う人達が減り、何か変？だと流石に思い、声かける。

「あの、何処まで行くのですか？クロードとガナードは何処に？」

そう声かけた。
その時、背後に人の気配と、ガツンと叩かれ、床に崩れ落ちる。

「コソ泥猫。」

そう言われたようだが、何が何やらわからず、意識が遠のいた。





「そいつを、例のところに早急に連れてって。二度とここに戻って来れないようにね。あの方々の目にふれさせないで。必要なら殺してもいいわ。お前の好きにするがいい」

そう言って、侍女姿の女は、踵を返して、元来た道を帰る。

「だそうだよ。」

そう言って、持ってきた袋に詰めて、担いでいく。
連れていくのは、裏の世界。闇取引。
軽々と担ぎ、数名の潜んでいるものに合図して、その場を離れる。

数名の者からは血の匂いがした。
数人、片付けてきたのだろう。
まぁ、いつものことだ。きちんと後片付けしていたら良しとする。

そう考えながら、目的地を目指した。