私の恋愛事情

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酔っ払って……

そのまま…

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そのまま、腰に、腹部にと手が這わされる。
太腿をさすられ、足の指を1本ずつ舐められたのには驚きと、感じてしまって、焦った。

「お願い………やぁ……」
「嫌ではないでしょ……綺麗な華から甘い芳醇な香りが誘ってきてます。」

そっと足の付け根に唇が落とされ、ピクッと身体が震える。伸びてきた指にそっと触れられ………

「ふっ…………あふっ………あっ……」

自分では信じられない甘い声が出てしまう。
やだ、私……どうなるの……

「こんなに期待されて、誘われて……」

ピチャとした音と共に、生暖かい感覚が……
突かれ、舐められ、吸われた

「やだ………怖い………んっ……」

今まで感じたことのない強い波に飲まれる感覚がし、目の前が真っ白になる
身体が震えだし、足の指先までピンと伸びた

「こんなに感じてくれて……、しかも、この蜜の甘さ……たまらない……力が少し漲ってきます……」

最後の語尾は聞こえなかった……

「ふふっ、私の未来の花嫁、私の妻………逃しません。まだ全ては奪いませんが、いつかは頂きます。それまでは、ここは私と貴方以外、誰にも触れれない様にしておきますね。そして、仮の物を渡しておきましょう………」

頭の中がフワフワして、何も考えられなかった。
イオニシスの不穏な言動を理解する事も……

ただ、最後までされる事なく、唇と指とで翻弄され続けた。
唇が這わされた所々には紅いキスマークがつけられ、右の腰のあたりが何だか暖かい感じがした。
イオニシスがそこを触れるたびに体に痛くない程度の電流が流れる様な感覚と、身体がさらに火照り出す不思議な感覚に囚われてしまうのだった。

「ここに早く綺麗な花が咲けば良いのに……」
そんな、訳のわからない事を呟かれて………


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