10 / 42
異世界から来た華
君を守るよ
執務を終えて、自室で軽くシャワーを浴びる。
魔力で髪を乾かして、簡単な寝衣に着替える。
外の月明かりが窓辺から差し込んでいる。
アキコの気配を感じる。
すぐそばの部屋にいる安心感。
少しずつ距離を縮めて、もっと身直に感じたい。
「アキコ………」
そう呟いた時、アキコが悲しんでいる気がした。
いてもたっても折れず、アキコの部屋に向かう。
すぐ隣の部屋だけど、壁やドアなど、アキコとの隔たりが腹ただしい。
身の危険があるわけでは無いから、魔力行使で部屋中に転移する訳にもいかない。
鍵が掛かっていたが、それは解除だ。
ドアをノックして、そっと入る。
「アキコ………」
アキコが涙を袖口で急いで拭っている。
「泣いていたの………」
今にも消え入りそうな、そんな儚さを感じる。
壊れ物を扱うように、そっと抱きしめる。
「ディ…………」
いつもは『様』呼びだが、震えて言えないようだ。
しかし、『様』抜きで名前を呼ばれて歓喜してしまう。
アキコの潤んだ瞳から涙がまたこぼれ出す。
「君が悲しんでいる気がしたから……どうしたの……」
アキコの涙を唇で拭い取る。
紅く染まりながら、恥ずかしそうにするアキコ。
可愛い……愛おしい……と思うのはこの状況ではどうかと思うが仕方がない。
いつもは逃げ出そうと身をよじるのに、その気配がない。
ここぞとばかりに、腕の中に閉じ込める。
アキコの温もりを感じる。
アキコはしばらく泣いていた。
何も言わず抱きしめる。
時折頭を撫でたり、背中をさすったりと…あやしてみる。
「大丈夫だよ……私が側にいる……側にいて……」
そう呟きながら。
しばらくして、泣き疲れたのか、眠りに落ちた。
そっと抱き上げて、寝室のベットに連れて行く。
壊れ物を扱うように、そっとベットに横たえようとしたが、何か違和感を感じた。
無意識で、アキコが私の寝衣の一部を掴んでいる。
そっと外そうとするも外れない。
そのまま、アキコを抱き込んで、横になる。
シーツをかけて……
「アキコ……」
呟くも、彼女の瞳は閉じたまま。
魔力で部屋の明かりを消す。
勿論、部屋には十分な結界を貼ってある。
メイド達は念話で下がらせた。
アキコ、私の番。側にいるよ。側にいて。
離さないよ。
愛してる。だから……悲しまないで。
君を守るよ……
魔力で髪を乾かして、簡単な寝衣に着替える。
外の月明かりが窓辺から差し込んでいる。
アキコの気配を感じる。
すぐそばの部屋にいる安心感。
少しずつ距離を縮めて、もっと身直に感じたい。
「アキコ………」
そう呟いた時、アキコが悲しんでいる気がした。
いてもたっても折れず、アキコの部屋に向かう。
すぐ隣の部屋だけど、壁やドアなど、アキコとの隔たりが腹ただしい。
身の危険があるわけでは無いから、魔力行使で部屋中に転移する訳にもいかない。
鍵が掛かっていたが、それは解除だ。
ドアをノックして、そっと入る。
「アキコ………」
アキコが涙を袖口で急いで拭っている。
「泣いていたの………」
今にも消え入りそうな、そんな儚さを感じる。
壊れ物を扱うように、そっと抱きしめる。
「ディ…………」
いつもは『様』呼びだが、震えて言えないようだ。
しかし、『様』抜きで名前を呼ばれて歓喜してしまう。
アキコの潤んだ瞳から涙がまたこぼれ出す。
「君が悲しんでいる気がしたから……どうしたの……」
アキコの涙を唇で拭い取る。
紅く染まりながら、恥ずかしそうにするアキコ。
可愛い……愛おしい……と思うのはこの状況ではどうかと思うが仕方がない。
いつもは逃げ出そうと身をよじるのに、その気配がない。
ここぞとばかりに、腕の中に閉じ込める。
アキコの温もりを感じる。
アキコはしばらく泣いていた。
何も言わず抱きしめる。
時折頭を撫でたり、背中をさすったりと…あやしてみる。
「大丈夫だよ……私が側にいる……側にいて……」
そう呟きながら。
しばらくして、泣き疲れたのか、眠りに落ちた。
そっと抱き上げて、寝室のベットに連れて行く。
壊れ物を扱うように、そっとベットに横たえようとしたが、何か違和感を感じた。
無意識で、アキコが私の寝衣の一部を掴んでいる。
そっと外そうとするも外れない。
そのまま、アキコを抱き込んで、横になる。
シーツをかけて……
「アキコ……」
呟くも、彼女の瞳は閉じたまま。
魔力で部屋の明かりを消す。
勿論、部屋には十分な結界を貼ってある。
メイド達は念話で下がらせた。
アキコ、私の番。側にいるよ。側にいて。
離さないよ。
愛してる。だから……悲しまないで。
君を守るよ……
あなたにおすすめの小説
とっていただく責任などありません
まめきち
恋愛
騎士団で働くヘイゼルは魔物の討伐の際に、
団長のセルフイスを庇い、魔法陣を踏んでしまう。
この魔法陣は男性が踏むと女性に転換するもので、女性のヘイゼルにはほとんど影響のない物だった。だか国からは保証金が出たので、騎士を辞め、念願の田舎暮らしをしようとしたが!?
ヘイゼルの事をずっと男性だと思っていたセルフイスは自分のせいでヘイゼルが職を失っただと思って来まい。
責任を取らなければとセルフイスから、
追いかけられる羽目に。
偉物騎士様の裏の顔~告白を断ったらムカつく程に執着されたので、徹底的に拒絶した結果~
甘寧
恋愛
「結婚を前提にお付き合いを─」
「全力でお断りします」
主人公であるティナは、園遊会と言う公の場で色気と魅了が服を着ていると言われるユリウスに告白される。
だが、それは罰ゲームで言わされていると言うことを知っているティナは即答で断りを入れた。
…それがよくなかった。プライドを傷けられたユリウスはティナに執着するようになる。そうティナは解釈していたが、ユリウスの本心は違う様で…
一方、ユリウスに関心を持たれたティナの事を面白くないと思う令嬢がいるのも必然。
令嬢達からの嫌がらせと、ユリウスの病的までの執着から逃げる日々だったが……
【完結】地味な私と公爵様
ベル
恋愛
ラエル公爵。この学園でこの名を知らない人はいないでしょう。
端正な顔立ちに甘く低い声、時折見せる少年のような笑顔。誰もがその美しさに魅了され、女性なら誰もがラエル様との結婚を夢見てしまう。
そんな方が、平凡...いや、かなり地味で目立たない伯爵令嬢である私の婚約者だなんて一体誰が信じるでしょうか。
...正直私も信じていません。
ラエル様が、私を溺愛しているなんて。
きっと、きっと、夢に違いありません。
お読みいただきありがとうございます。短編のつもりで書き始めましたが、意外と話が増えて長編に変更し、無事完結しました(*´-`)
【完結】 異世界に転生したと思ったら公爵令息の4番目の婚約者にされてしまいました。……はあ?
はくら(仮名)
恋愛
ある日、リーゼロッテは前世の記憶と女神によって転生させられたことを思い出す。当初は困惑していた彼女だったが、とにかく普段通りの生活と学園への登校のために外に出ると、その通学路の途中で貴族のヴォクス家の令息に見初められてしまい婚約させられてしまう。そしてヴォクス家に連れられていってしまった彼女が聞かされたのは、自分が4番目の婚約者であるという事実だった。
※本作は別ペンネームで『小説家になろう』にも掲載しています。
【完結】神から貰ったスキルが強すぎなので、異世界で楽しく生活します!
桜もふ
恋愛
神の『ある行動』のせいで死んだらしい。私の人生を奪った神様に便利なスキルを貰い、転生した異世界で使えるチートの魔法が強すぎて楽しくて便利なの。でもね、ここは異世界。地球のように安全で自由な世界ではない、魔物やモンスターが襲って来る危険な世界……。
「生きたければ魔物やモンスターを倒せ!!」倒さなければ自分が死ぬ世界だからだ。
異世界で過ごす中で仲間ができ、時には可愛がられながら魔物を倒し、食料確保をし、この世界での生活を楽しく生き抜いて行こうと思います。
初めはファンタジー要素が多いが、中盤あたりから恋愛に入ります!!
悪夢から逃れたら前世の夫がおかしい
はなまる
恋愛
ミモザは結婚している。だが夫のライオスには愛人がいてミモザは見向きもされない。それなのに義理母は跡取りを待ち望んでいる。だが息子のライオスはミモザと初夜の一度っきり相手をして後は一切接触して来ない。
義理母はどうにかして跡取りをと考えとんでもないことを思いつく。
それは自分の夫クリスト。ミモザに取ったら義理父を受け入れさせることだった。
こんなの悪夢としか思えない。そんな状況で階段から落ちそうになって前世を思い出す。その時助けてくれた男が前世の夫セルカークだったなんて…
セルカークもとんでもない夫だった。ミモザはとうとうこんな悪夢に立ち向かうことにする。
短編スタートでしたが、思ったより文字数が増えそうです。もうしばらくお付き合い痛手蹴るとすごくうれしいです。最後目でよろしくお願いします。
異世界に喚ばれた私は二人の騎士から逃げられない
紅子
恋愛
異世界に召喚された・・・・。そんな馬鹿げた話が自分に起こるとは思わなかった。不可抗力。女性の極めて少ないこの世界で、誰から見ても外見中身とも極上な騎士二人に捕まった私は山も谷もない甘々生活にどっぷりと浸かっている。私を押し退けて自分から飛び込んできたお花畑ちゃんも素敵な人に出会えるといいね・・・・。
完結済み。全19話。
毎日00:00に更新します。
R15は、念のため。
自己満足の世界に付き、合わないと感じた方は読むのをお止めください。設定ゆるゆるの思い付き、ご都合主義で書いているため、深い内容ではありません。さらっと読みたい方向けです。矛盾点などあったらごめんなさい(>_<)
【完】瓶底メガネの聖女様
らんか
恋愛
伯爵家の娘なのに、実母亡き後、後妻とその娘がやってきてから虐げられて育ったオリビア。
傷つけられ、生死の淵に立ったその時に、前世の記憶が蘇り、それと同時に魔力が発現した。
実家から事実上追い出された形で、家を出たオリビアは、偶然出会った人達の助けを借りて、今まで奪われ続けた、自分の大切なもの取り戻そうと奮闘する。
そんな自分にいつも寄り添ってくれるのは……。