愛理の場合 〜レズビアンサークルの掟〜

本庄こだま

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2.〝淫乱〟の称号

セックスの天才



 都心の駅郊外にあるマンションの一室に、恭子の所属する会員制レズビアンサークルの事務所はある。
 もちろん「レズビアンサークル」というのは表向きの看板であり、女性同士の健全な出会い目的のパーティーや団体旅行、クラブやバー等の経営など、イベント各種を手広く運営する営利団体と謳っているが、その本質は「乱交サークル」であり、レズ風俗への会員の斡旋や各界セレブリティに対する愛人契約、自社系列のハプニングバーにおける大規模なセックスパーティー、果てはレズビアン専門のSMクラブやソープランド、ラブホテルの経営など、多岐にわたるセックス・ビジネスを賄っていた。

 恭子が事務所の扉を開けると、既に奥の応接室には複数の人が集まっているようで、賑やかな話し声が聞こえてきた。
 どうやら夏樹の噂を聞き付けたサークル幹部の面々が、珍しく事務所で顔を合わせて盛り上がっているらしい。
 その中に、一際ひときわ明るい調子の良く響く笑い声が聞こえる。

 サークルのメンバー間には〝従業員としての〟明確な上下関係は存在しないが、それでも「サークル主催者」は別格だった。
 そして、その少女のように無邪気な笑い声は、まさしくその〝別格の人物〟のそれであった。

 「ちょっと夏樹……勘弁してよ……」

 恭子は苦笑しながら、噂の発信源たる女への恨み節を呟いた。仕事仲間の夏樹だけに手柄話をひけらかす筈が、これではまるで幹部相手のプレゼンである。
 だが、考えても埒が明かない。恭子はひと呼吸置くと、女だらけで賑わう応接室へと入っていった。

 「…お疲れ様です」

 「あーっ!恭子ちゃーん♪超ひさしぶりぃー❤︎」

 恐る恐る部屋に入った恭子の顔を見るや、ソファを立ち一目散に駆け寄ってきた女。黒のボブヘアに輪郭の柔らかな丸顔、目尻の上がった特徴的なキツネ目は、笑顔になると一段と細くなる。
 
 「史織しおりさん久しぶりー、元気だった?」

 「超元気だよ!恭子ちゃんも元気そうで良かったー♪」

 『史織』と呼ばれた女は、駆け寄った勢いをそのままに恭子の胸目掛けて抱きついた。
 無邪気な振る舞いをするが、年齢は恭子よりも上で30半ばくらい。ノースリーブのワンピースから露出したムチムチと肉付きの良い腕は白く、胸元を押し上げる乳房も、腰回りの厚みも、大きく突き出た臀部も、その全てが〝豊満〟という言葉がピッタリのボリュームである。
 だが決して肥満ではなく、女性的な曲線と性的な色香を内包する「オンナの身体」であった。
 彼女はサークルの新入会員の「教育係」である。

 「史織、ちょっと落ち着いて!恭子の話を聞きたいんだから!」

 「ゴメンっ!そーだよ聞かせて恭子ちゃん、例ののコト❤︎」

 興奮する史織を制した女、この女こそ「サークル主催者」であり、全てのサークル会員の頂点に君臨する〝絶対女王〟である。

 「お久しぶりです、ARISAアリサさん…」



 サークル主催者にして絶対女王、ARISAアリサ

 24歳。高校を中退後、援助交際やキャバクラ勤務などで生計を立て、18歳の誕生日に都内にあるレズビアン専門ソープに入店。若さと生まれ持った美貌、献身的かつ積極的なサービスで入店から半年でNo.1の座に昇り詰める。
 現役ソープ嬢時代はAV出演なども経験するが、退店後は表舞台から姿を消して、半ば伝説的な存在となっていた。

 「恭子、夏樹から聞いたんだけど、あの〝愛理〟と接触できたって本当?」

 ソファの一番奥に深く腰掛けていたARISAが、前のめりに姿勢を変えて恭子に問い掛ける。
 両手で頬杖を付き、小首を傾げながら上目遣いに、ガラス玉のようにキラキラした瞳を恭子に向ける。
 すべてを見透かすような澄んだ瞳の中に見え隠れする無邪気な〝狂気〟…。
 この瞳に射抜かれると、恭子はいつも心臓を握り潰されたような、言い様のない圧迫感を感じていた。

 「はい、月曜に…愛理とヤッて…」

 「ヤッたの?詳しく聞かせてよ、ほら、こっち来て座って!」

 「あっ……はいっ!」

 ARISAはさも楽しくて堪らないといった風な、上擦った調子の声と満面の笑みをたたえながら、自らの座るソファの左側をパンパンと叩き、恭子は促されるように着席した。
 恭子の斜向かいには問題の根源である夏樹が、いかにもバツが悪そうに小さくなって座っていた。

 (……おい)
 
 (恭子、マジでゴメン)

 恭子が夏樹を静かに睨み、抗議の意思を送ると、夏樹も目線で謝罪の意を示す。

 「ねぇ、愛理どんな感じだった?」

 「えっ、あ~、そうですね……」

 夏樹に気を取られてARISAの質問を忘れていた。恭子は、語るよりも「見せた方が早い」と思い、愛理とのプレイの一部始終を映したビデオを観せる事にした。

 「コレに…全部映ってるので観て下さい」

 「愛理の動画あるの!?恭子スゴイね!!」

 ARISAが歓喜の声を挙げるのを他所に、恭子は手際よくPCで動画を再生する。
 動画は愛理と恭子が服を脱がせ合うシーンから始まる。女ふたり、一糸纏わぬ姿になり、愛理は恭子の陰茎に驚愕する。

 「この娘が愛理…ヤッバイ…めっちゃ可愛い…」

 「おっぱいなんかプルンプルンして、美味しそうなカラダ❤︎」

 「あ~…愛理エロいね…ヤリたい…❤︎」

 各々が思い思いに欲望を口にする。動画は、愛理のキス、ペッティング、フェラチオ、そしてセックスまで余す所なく映し出す。

 「あ…またイッてる…愛理さっきからずっとイッてる…❤︎」

 「感度いいよね、どこ舐めても反応して❤︎」

 「唾液の量すご…天然ローション…❤︎」

 「恭子、これ本気で感じてるでしょ?腰浮いちゃってる❤︎」

 液晶モニターの向こうで、恭子と愛理は同時に絶頂した。



 愛理のセックス動画を観終わり、その場の誰もが一様に興奮を隠そうとしなかった。
 夏樹はデニムの上からでもハッキリと分かる程にし、鼻息荒く爪で股間をカリカリと掻き毟る。
 史織もまた、自らの指を音を立てて舐りながら物欲しげに画面の中の愛理を見つめる。
 ARISAは何やら妖しげな笑みを口元にたたえ、何かに納得したように小さく頷いた。

 「恭子ちゃん…愛理ちゃんって、どんな娘なの?」

 「噂通りプライドが高い…って感じだけど、プレイ自体は凄く積極的かな」

 「会話を聞いてると、仕切りに主導権を握りたがる感じね」

 「そういう条件だったの。プレイ内容は愛理側が決めるっていう。でも、いざプレイが始まったら関係無かったよ?」

 「チンポ愛撫は初めてでしょ?一瞬怯んだけど、すぐに咥えたよね」

 「相当な負けず嫌いなんだと思う。できない?って聞くと、やるって答えるの」

 史織と夏樹が矢継ぎ早に投げ掛ける質問を、恭子が主観を交えて答えてゆく。
 その時、沈黙していたARISAが指摘する。

 「この愛理って娘、完全にでしょ」

 「え?マゾ?」

 思わず聞き返した恭子に、ARISAがニッコリと微笑み、尚も続ける。

 「ひと目見て分かったよ?あ、この娘マゾだって。ツンツンして見えるけど、負けたがりのヤラれたがり。服従したい願望があるかもね。可愛い雌豚ちゃん❤︎」

 「でも…プレイした印象は強気で責めたがりだし、負けん気が強くて…」

 「違う違う!もうその〝負けず嫌い〟っていうのがマゾなの!堕とされて、堕とされて、這い上がった所をまた堕とされたい…そういうマゾ豚心理が、愛理のプレイからビンビン感じるもんっ❤︎」

 興奮からか、ARISAの声は次第に大きくなってゆく。勢いに気圧された恭子はただひたすらに頷くしかなかった。

 「はぁ…愛理がマゾ」

 「恭子、また愛理に会う予定は取り付けたの?」

 「はい、来週の月曜にまた…」

 「さすが!じゃあ、そこでもう堕としちゃいなさい。ひたすらに責めまくって、心まで服従するまで追い詰めて、愛理をにしちゃいなさい。」

 口調こそ軽くて冗談のような言い回しだったが、ARISAの澄んだ瞳は〝本気〟そのものだった。
 そして恭子自身も、次に愛理と身を交える時こそが〝勝負の時〟だと確信していた。
 
 「来週には、ここに愛理が居るわよ。間違いなく、ね」

 背伸びしながら革のソファに持たれ掛け、腕組みをしたARISAは鼻息荒く宣言する。その様子を、史織は舌舐めずりしながら聞いている。

 「恭子ちゃん、安心して?愛理ちゃんを連れてきてくれさえすれば、私がちゃーんと責任もって〝教育〟してあげるから…❤︎」

 サークルの絶対女王ARISAと、その右腕である史織のGOサイン。
 
 愛理に、照準が定められた。

4

 恭子による報告が終わり、ARISAと史織が帰路に着き、静けさを取り戻した深夜の事務所のソファには、恭子と夏樹が座っていた。

 夏樹は26歳、小柄で猫目、長い黒髪を後ろに撫で付け、広い額を晒した色黒で華奢な体躯。童顔で人懐っこい笑顔は八重歯が特徴的で、サークルのスカウト担当。
 同じくスカウトである恭子とは、サークルメンバーで最も気心知れた仲であり、互いに相手の事を信頼している「相棒バディ」でもあった。
 恭子とは真逆の、お喋りで笑い上戸の明るい性格だが、スカウトの仕事における〝オトせるオンナ〟を見抜く嗅覚やテクニックは、恭子も一目置く程の鋭さを持っている。

 そして夏樹もまた、恭子と同じく〝オンナ殺し〟のペニスを持った『ふたなり』であった。

 「ARISAと史織さん、やっと帰ったねー」

 「夏樹が口軽いの忘れてたわ。こんな何でもない平日の夜に、事務所に二人とも揃うなんて奇跡のレベルでしょ。マジで焦ったわ…」

 「ゴメンて~、だって事務所来たら何故か二人ともいるんだもん。アタシだって普段は事務所なんか来ないんだから、顔合わせちゃったら話さない訳にはいかないじゃん!」

 夏樹がケラケラと笑いながら事の顛末を白状すると、恭子も溜め息をつきながら愛想笑いをせざるを得ない。

 「……はいはい。まぁどうせ遅かれ早かれ、愛理の事は上に報告する様になってただろうしね」

 「ねっ!愛理めっちゃエロいよね!しゃぶられたい~❤︎パコりたい~❤︎」

 微妙に噛み合わぬ夏樹の会話を無視し、恭子はソファから立ち上がって帰り支度を始める。
 それを見た夏樹は、恭子が退いたソファにパタリと寝転ぶと、猫のように伸びをしながら恭子に問いかける。

 「え~?恭子もう帰っちゃうの?」

 「もうって…充分長居しましたけど…」

 つまらなそうに頬を膨らませる夏樹の言葉に、困惑しながら恭子は答える。夏樹はソファの肘掛けを枕にして寝転びながら、恭子に続けて問いかけた。

 「ねぇ恭子、愛理ってさ……セックス巧かった?」

 突然の質問に、その意図が分からず中空を見つめる恭子。あまり深く考えず、本心のままあっけらかんと質問に答える。

 「うん、巧かったよ。やっぱり場数踏んでるだけあって、テクニックは本物」

 それを聞いて、夏樹がニヤリと微笑む。

 「それで、初めてチンポ咥えた愛理にイカされちゃったんだ?可愛いオンナに初フェラ捧げられたコーフンで、あんな無様に射精しちゃったんだ?恭子も案外カワイイね❤︎」

 何やら突っ掛かるような夏樹の物言いに恭子も少しばかりカチンと来たが、夏樹が軽口を叩くのはいつもの事なので、大して気にも止めず適当に受け流した。

 「別に。溜まってたしね。愛理に元から才能があったんじゃない?」

 その答えを聞いて、夏樹がおもむろにソファから立ち上がり恭子に正対する。

 夏樹の顔からは笑顔が消えていた。

 「じゃあさ恭子、アタシと愛理だったら……どっちが巧いの?」

 「…………え?」

 バッグを肩に掛けようとした恭子の手が止まる。普段は見られない夏樹の真剣な眼差しと、そこから発せられたセリフの突飛さに、しばし夏樹を見つめながら茫然とする。

 「ど、ど、どういうこと??」

 「だからさー、アタシとのセックスと愛理とのセックス、恭子はどっちが気持ちイイの?」

 念を押すように、今一度問いただした夏樹の顔には、見慣れた子供っぽい笑顔が戻っていた。
 理解が追い付かず返答に戸惑う恭子に、夏樹は真っ直ぐ歩みを進めて目の前に立つと、何も言わずに右手で恭子の胸を鷲掴みにする。

 「あっ…ちょっ……!夏樹ぃ」

 「なんかね、さっきの恭子と愛理のセックス観てたら、ちょーっとだけ嫉妬ジェラシー感じちゃったかな?アタシとのセックスで、あんな顔したことないじゃん」

 ブラウスの上から乳房を揉みしだく右手は思いの外力強く、夏樹の言う〝嫉妬ジェラシー〟とやらが、嘘偽りの無い本心からのものである事を、恭子は感じ取る。
 恭子は咄嗟に、夏樹をなだめる為に世辞を言う。

 「夏樹の方が巧いって……愛理は所詮、個人でウリやってるだけの素人でしょ?」

 「うーん、恭子がホントにそう思ってるか、今から確かめてみなきゃね❤︎」

 爛々らんらんと輝く夏樹の目を見て、恭子は最早説得は無駄だと諦めた。

 (こうなった時の夏樹は…もう止まらないんだよなぁ)

 「あーもう!わかった!」

 恭子は肩に掛けたバッグを今一度チェストの上に置き直し、着ていたブラウスとスラックスを素早く脱いであっという間に下着姿になる。

 「夏樹、アンタの腰が抜けるまでハメ倒してやるから…!」

 「あはっ❤︎そうこなくっちゃ❤︎」

 してやったりといった風にほくそ笑む夏樹の口元に、八重歯がキラリと光った。



 事務所の応接室のソファに、全裸の女二人が身を寄せる。部屋には粘膜同士を吸い付け合う、淫猥な接吻の音が響く。

 恭子はソファに腰を掛け、夏樹は恭子の膝の上に跨って対面に腰を下ろす。
 唇を交える二人は、互いの反応を窺うように時折顔を離しては、見つめ合って照れたような笑みを浮かべた。

 「なんか……久々だと結構ハズいね」

 「今更かよ…アンタが誘ったんでしょ」

 「恭子だってノッてきたじゃん。ホラ、チンポめっちゃビンビン❤︎」

 「夏樹もね。カウパー、私のお腹に垂れてきてるし。ほら、こんなヌルヌル❤︎」

 「やァン❤︎」

 恭子が夏樹のペニスの先端を指先で弄ぶと、夏樹はヒクヒクと勃起の角度を増して応える。恭子ほどのサイズは無いものの、見事な反り返りと亀頭の張りを誇示していた。
 恭子と夏樹は同じサークルのメンバーとして、ショーやスワッピングパーティーにおいて過去に何度も身体を重ねており、互いの癖や性感帯などを熟知していたし、相手に対する「最も気持ちの良いセックスの方法」も充分過ぎるほど理解していた。
 どちらともなくキスを求め、舌を絡めながら身体中を優しく撫で回す。
 肌に触れるか触れないかのギリギリの愛撫で、精神の昂揚と肉体の感度が増してゆくのを感じ合う。

 「んっ……プハァ…❤︎ふふっ……ヨダレ……恭子の味だ❤︎これホントすぐスイッチ入る…❤︎」

 「夏樹の素直な反応、好きだよ❤︎ほら、もっとキスしよ…❤︎」

 恍惚の表情を浮かべながら、二人分の唾液が互いの口内を行き来する。甘い吐息と共にカクテルされた唾液は、口元から溢れて首筋を伝い、糸を引いて滴り落ち胸元を濡らす。
 夏樹はその垂れ落ちたを、勿体なさげに指で掬っては仕切りに舐め取り、濡れた指で恭子の胸の突起を押し撫でた。

 「あッ……んんッ❤︎」

 「恭子は左のチクビが弱いんだよね❤︎ホラ、どんどん硬くなってきた❤︎」

 恭子の悩ましげな表情を見るや、夏樹はここぞとばかりに左の乳首を責め立てる。柔らかな乳輪の膨らみに爪を立て、引っ掻くように刺激されると、電流が奔ったような快感が全身を巡る。
 思わず叫んでしまいそうな程の鋭い快感に、恭子は下唇を噛んで必死に耐える。

 「ふーッ❤︎んぅッ❤︎んん❤︎」

 「チクビだけでそんななっちゃって大丈夫~?愛理だけじゃなくて、恭子もなかなかのM子ちゃんなんだからっ❤︎」

 乱暴に乳首を虐めながら、夏樹が嘲笑う。湿り気を帯びたその熱い吐息が耳元に掛かると、今にも〝発射〟してしまいそうになる。

 形勢が不利と見るや、恭子は力技で切り抜ける事を決意する。

 「くぅっ…!❤︎夏樹っ!もう好き勝手するの終わりっ!」

 「あっ、ちょっ……キャッ!?」

 体格で勝る恭子は膝の上の夏樹を強引に抱え上げると、ソファにそのまま背中から落として仰向けに捻じ伏せ、夏樹に対して背を向けた形で跨がると、夏樹のカウパー液に濡れたペニスを右手で握る。

 「おぅッ?!?!❤︎」

 「弱点を知ってるのはお互い様でしょ?覚悟しなよ…❤︎」

 恭子の巨大ながらも引き締まった臀部が視界を遮り、夏樹からは恭子の顔は見えないが、何度も肉体を交えた相手の〝次の手〟が何であるかは、夏樹には容易に予想できた。
 そしてその予想通りの快感が、夏樹のペニスに直撃する。

 「んぉぉッ❤︎恭子ォッ❤︎それヤバイッッ❤︎❤︎❤︎」

 「ジュポッ❤︎ジュル…んッ❤︎んッ❤︎クポッ❤︎クポッ❤︎ジュルルルッ❤︎」

 恭子は夏樹の視界を塞ぎ、勢いよくペニスを咥え込むと、激しく上下に頭を揺さ振りながら口淫フェラチオで責め立てる。
 夏樹はその〝期待以上〟の快感に、反射的に腰をグンと跳ね上げた。

 「あっ❤︎あっ❤︎あっ❤︎恭子ッ❤︎それ効くッ❤︎しゃぶりながら根元シゴくの超キクからァァ❤︎❤︎」

 頭を抱えて悶え狂う夏樹の言葉を無視して、尚も口淫と手コキのダブル・アタックでペニスを責める恭子。やがて口内で夏樹の〝射精〟の兆候を感じ取ると、瞬時に責めを止めた。

 「チュッポン❤︎……ハァ…ハァ…何黙ってイこうとしてんの?」

 「ハァッ❤︎ハァッ❤︎だって…恭子のフェラ…ヤバ……❤︎」

 「夏樹、ほーんとフェラに弱いよね❤︎そんなんじゃ愛理とヤッたら腰抜けちゃうよ?」

 「うるっさい……❤︎」

 夏樹のプライドを巧みに刺激しつつ、恭子は尻を上げて自らの怒張した巨大なペニスを夏樹の目の前に突き付けた。

 「じゃ、今からは69シックスナインでガマン比べ❤︎先にイッたら…一晩中ネコでお仕置きセックスだね❤︎」

 「イヤッ❤︎恭子ズルいッ❤︎すぐイクッ❤︎今しゃぶられたらマジ秒でイクからッ❤︎待って❤︎」

 「はーいスタート❤︎」

 夏樹の抗議に聞く耳を持たず、恭子は自分勝手に夏樹のペニスに喰らい付く。
 夏樹も慌てて眼前にぶら下げられた巨大なペニスにむしゃぶりつくが、5秒と持たずに口元から離れてしまい、もはや勝負にならなかった。

 「ん"む"ぅ!?❤︎ん"~…❤︎……ぷはァ❤︎あ"ぅッ……あ"ーーーッ❤︎出る出るッ❤︎イックぅ❤︎」

 ビュルッ❤︎ビュッ❤︎ビュルルッ❤︎❤︎

 「んぐッ!?ん~~❤︎」

 恭子のパワーに押し切られ、唇と舌で散々に弄ばれた夏樹のペニスは呆気なく果てた。
 射精の悦びに踊るように恭子の口内で跳ね回るペニスは、脈打つ度に熱く生臭い〝情欲の種〟を撒き散らし、何度も恭子の喉奥をへと打ちつけ、恭子はそれを一滴も垂らすまいと硬く唇を窄めて吸い付く。

 「あゥゥ❤︎恭子ォ❤︎ダメ❤︎今イッてるからそんな吸っちゃダメぇぇ❤︎❤︎」

 「ジュルッ……ジュルッ……ズズッ……❤︎❤︎」

 射精したばかりの〝最弱のペニス〟を、飲み込まれてしまいそうな程に強く吸われ、夏樹は今にも泣きそうな情けない声を上げる。
 そんな事はお構い無しに、尿道に残った精液までをも吸い尽くそうとする勢いの恭子は、鬼気迫る表情でスッポンのように夏樹のペニスを咥えて離さない、

 「ズリュッ…ジュッ……プフゥッ❤︎フーッ❤︎フーッ❤︎」

 「あ"ンッ!?❤︎❤︎」

 ようやく恭子が夏樹のペニスから口を離す。口内は頬が膨らむほどに夏樹の射精した精液で満たされ、恭子は辛うじて鼻で呼吸を必死に整える。
 プリプリとした精液の触感と生温かさ、独特の臭気が鼻腔を刺激し、恭子は思わず眉間に皺を寄せるも、固く目を瞑ると意を決して一気に飲み込んだ。

 「んっ……コクッ❤︎……はぁッ!はぁ……はぁ……ゲホッ……」

 「恭子……ヤラし……❤︎」

 恭子が大胆に喉を鳴らし、夏樹のペニスが吐き出した白濁の淫汁を一気に胃に流し込むと、押し止められていた肺が本能のままに酸素を求めて呼吸をする。
 大きく肩で息をしながら夏樹の顔を一瞥し、濡れた口元を手の甲で拭いながら一瞬だけ勝ち誇ったような笑みを浮かべると、肉厚で真っ赤な舌をベロッと出して口腔内を大きく見せつける。

 夏樹の射精した精液は、恭子の口内に一滴も残っていなかった。

 「ハァ……うん、くっさ❤︎」

 今までの恭子とのセックスでは見たことの無い、心底から楽しくて堪らないといった風な、無邪気な笑みだった。



 都心の空を夜明けの光が照らし、薄暗い路地裏やビル群の窓にも朝を知らせる頃、マンションの一室では全裸のまま泥のように眠り込む女二人の姿があった。

 恭子はソファにグッタリと寝そべり、天井を仰いで静かに寝息を立てている。
 そのソファの足元のカーペットには、うつ伏せで手足を放り出して横たわる夏樹の姿があり、夏樹の周りには夥しい数の丸めたティッシュと使用済みのコンドームが放り捨てられていた。
 昨夜の〝交わり〟の激しさが一目で判る光景の中、ソファの上の恭子が一足先に目を覚ます。

 「ん……あぁ……朝か……」

 不機嫌そうに頭を掻き毟りながら、大きな欠伸あくびを一つすると、未だ眠りから覚めぬ夏樹の背中をつま先でチョンチョンと突っつく。

 「夏樹起きなー?素っ裸で寝てると風邪引くよー」

 「うん……ん~………」

 恭子の声に夏樹も一度は頭を上げて周りを見渡すも、睡魔に呼び戻されて再び顔を床に突っ伏す。恭子は呆れた表情を浮かべ、ソファから立ち上がると、床に散らばったティッシュとコンドームを拾い集めながら夏樹に呼び掛ける。

 「私、シャワー浴びたらもう行くからね?夏樹も早く起きなよ?まぁ、事務所なんて誰も来ないだろうけどさ」

 「……あんだけいじめられて、立てるわけないっしょ……あー、まだジンジンする……これじゃロクに歩けないね……」

 恭子は手際良く拾い集めた〝昨夜の痕跡〟をゴミ箱へまとめて捨てると、夏樹の呂律の回らぬ恨み節を鼻で笑ってシャワーへと向かう。

 ふと壁の姿見に映る自分の身体に目をやってから立ち止まった。

 筋肉質な四肢と、薄っすら浮き出た腹直筋。学生時代、陸上競技をやっていた名残りが、今も肉体に宿る。
 しかし、ある日から発育し始めた乳房と臀部、そして抗えない性欲を生み出し続けるの陰茎は、恭子をスポーツの世界から切り離し、〝色欲の世界〟へといざなった。

 そして、ARISAと出会い、このサークルの創設メンバーとして今、ここにいる。
 ボーイッシュな外見に潜む、女としての〝いやらしさ〟で、真性レズビアンだけでなく異性愛者ヘテロセクシャルさえもカラダひとつでオトし、スカウトとしてサークルの拡大に貢献してきた。

 そんな百戦錬磨のレズナンパ師、恭子が「絶対にオトしたい」と決意した〝セックスの天才〟──。

 「愛理……」

 無意識に、姿見の中の自分に向かって呟く。
 脳内に刻まれた、一夜のセックスの記憶。あの夜の情景が、感触が、匂いが、恭子の身体を震わせる。

 愛理との2度目の密会は、3日後──。
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