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第2章 夏

3. (Ray side)

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3年前のあの日。

玲奈に言われた言葉は、
まるで砂の城が簡単に崩れるように。

この手から、
すべてがサラサラと落ちていって
なくなってしまうような感覚にさせられた。

何もなくなったこの手をひとり握りしめた。

あの日なくしたものを、
再び手にする資格は俺にはあるのだろうか。



「ねー!伶!!」
リビングの扉が勢いよく開いて、玲奈が飛び込んでくる。
驚いて朝食を作る手が、一瞬止まった。
「どうしたの、そんな大きい声出して」
まだ着替えもしていない玲奈が、キッチンまで走ってくる。
俺が出来立てのオムレツを皿に乗せるのを待って、玲奈が口を開いた。
「あのね、私…昨日、伶と話…した?」
最初の勢いはどこへ行ったのか、上目遣いで遠慮がちにそう聞いてくる。
「何の話?」
「…ええと……」
聞き返すと、下を向いて黙ってしまった。
そんな玲奈を見て、ふふっと笑ってしまう俺。
分かってなさそうな玲奈の額を、指で弾いた。
「いたっ…。あ!!伶!」
顔をあげて、笑っている俺を見た玲奈が大きな声を出す。
「からかったのね!ひどい!」
「ひどいのはどっちだよ。一方的に話して、俺が話そうとしたら寝てただろー?」


玲奈に、3年前のあの日の話をしたいと言われた。
すごく驚いたけど…そうやって言ってくれたことを嬉しく思った。
やっと、心を許してくれたのかと。

俺はもっと、単純に考えていたんだ。
俺の言動が気に入らなかったとか、そういの。
きっと、俺が、無意識のうちに玲奈に何かしてしまったことが原因なんだろう…と、そう思っていた。
…だけど。

『触らないで!!』

あの日の、あの言葉。
あれは、玲奈が俺を守るために、精一杯しぼりだして放った言葉だった…。

それが分かった途端、
心臓が抉られるような感覚に襲われた。

俺が玲奈を、
一生守ると…そう誓ったはずなのに。

玲奈がクラスメイトからひどい扱いを受けていたことにも気付いてあげられなかったし、
玲奈が俺のことを守ってくれていることにも気づいていなかった。

それどころか、
俺が、自分の欲望だけで玲奈を抱いたのに…
それをも、俺が罪を被るのが嫌だと言う。

俺は知ってて、玲奈を抱いたんだ。
初めから、それは罪だと知っていた。

一生守ると誓っておきながら、俺が一番酷いことを玲奈にしたんだ。
だからせめて、他のどんなことからも玲奈を守りたいと思っていた。

それなのに俺は、玲奈の何を見てた?

この世で1番大切な存在なのに。
傷つけて、苦しませて、泣かせてる。
そしてその傷ついた心で、俺を守ろうとしてくれるなんて……。

無意識に、玲奈を抱きしめていた。
こんな細くてすぐにも壊れそうな体で、張り裂けんばかりの心をずっと抱えてたのかと思うと、
自分が情けなくて仕方がない。

玲奈に、謝るしかできなかった。
すべては俺から始まったことだから。

しばらく玲奈を抱きしめたまま、気持ちを整理して。

それから話をしようと玲奈に声をかけたら、玲奈は俺の胸でスースーと気持ちよさそうに寝息をたてて眠っていた…。


「何であの状況で寝られるの…」
半ば呆れ気味にそう聞くと、玲奈は視線を逸らせて、だって…と口ごもる。
「それより私、どうやってベッドに行ったの?寝ぼけてるうちに部屋に戻れたのかな。起きたらベッドの上だったから、昨日話したことが夢かと思ったの!」
「俺が運んだ」
「えっ!?」
「声かけても揺すっても起きないから、抱き上げて連れてったの」
「おおおお重かったよね!?私!!」
顔を赤くして、動揺する玲奈。
「…軽かったよ」
出来上がった朝食が乗った皿を2枚、運びながらそう答えた。
「え!わ…私っ、顔洗ってくる…」
玲奈は走ってリビングを出て行く。
忙しないな…。
テーブルに皿を並べると、ふぅっとため息をついた。
昨日のことを、このままにしていたくないんだけど、今はそんな状況じゃないか…。
話をしたかったんだけど、一旦それは飲み込む。
玲奈が戻ってくるのを待って、一緒に朝食をとった。
「伶のオムレツおいしい!」
普段通りの、笑顔。
この笑顔の裏で、玲奈は一体どれだけ泣いたんだろう…。
玲奈が食べ終わるのを待って、話しかけた。
「…玲奈。今日の夜、昨日の話の続きをしてもいい?」
玲奈の目が大きく見開く。
「う、うん…」
そこからしばらく沈黙が流れて、玲奈は学校に行く準備してくるからと、逃げるように部屋を出て行った。


「…なにかあったのかな?」
「これは絶対なにかあるね」
俺と玲奈の前を歩く紗弥と透が、声をひそめてコソコソ話しているのが聞こえてきた。
「ケンカ…?って感じでもないけど…」
「玲奈に隠してたエロ本でも見つかったんじゃ…」
「そっか。それは恥ずかしくて気まずくなるわよね」
「あのさ、全部聞こえてるんだけど?」
2人に向かってそう言うと、2人は同時に振り返って俺の顔を見る。
「なーんだ、聞いてたのか」
「伶も玲奈も、今日一日中上の空だったよね。あ、玲奈は今もそうみたいだけど」
紗弥に言われて玲奈の方を見ると、俺たちの会話を全然聞いていないようで、遠くの方を見つめていた。
「れーなっ!また明日ね~」
「へっ?あ、紗弥!もう駅前かあ…。また明日ね」
いつものように駅前で、紗弥と別れる。
透と3人、家に帰った。
途中、透が玲奈に話しかけていたけど、会話にならず…。
「私、自分の部屋にいる」
そう言って、自室にこもってしまった。

「伶!玲奈に何しちゃったんだよー!」
練習部屋に入るなり、透が大きな声を出した。
「なんで俺が何かしたって決めつけるんだ…」
「伶がいるから、さっき玲奈に何聞いても喋ってくれなかったのかなーと思って」
「…それは、そうかもな」
玲奈の様子が変なのは、俺が昨日の話の続きをしたいと、そう言ってから。
「で。何しちゃったわけ?」
ピアノの前、イスを2台並べて透とそこに座る。
鍵盤に触れる前に、透が俺をじっと見てそう聞いた。
「何をしたというか…」
昨日の出来事を話した。
玲奈が突然あんなことを言い出したのは、多分、透が後押ししてくれたんだろうなっていうのは分かっていたから。

「…それでさあ、少し頭の中整理して話の続きしようと思ったら…。玲奈、寝てたんだよね」
「は?」
透が眉をひそめる。
「気持ちよさそうに。スヤスヤと」
「…それは……図太い神経してんな、玲奈は」
俺たちは顔を見合わせて笑う。
「まあ、そんなだったから、今日の夜に話の続きをしようって言ったら…。一日あんな感じ」
ため息混じりに、俺は話を締めた。
玲奈は何を考えてるんだろう。
いつもだったら、一緒に音出して遊んでいるのに、今も部屋にこもってる。
「あのさ、伶」
少しの時間、沈黙が流れて。
透が口を開いた。
「あの時の話、伶が思ってたのと違ってたでしょ。…オレ、知ってたのにずっと言えなくてごめん」
申し訳なさそうな顔。
そうだよな、透は最初から知ってたんだもんな…。
だけど、何で教えてくれないんだよ!とか、そんなふうには思ったことはない。
玲奈が口止めしてたのは、容易に想像がつく。
3年間ずっと、玲奈の話を聞いて、俺の話を聞いて。
俺たちの間を取り持ってくれていた。
「透が謝る必要ないだろ。いつも、俺と玲奈の支えになってくれてたんだし。すごく感謝してるよ」
「え!ほんと!?てか、伶がオレにそんなこと言うの珍しくない!??もっかい言って」
「取り消すぞ」
「えぇー!ケチだなー」
透はいつもそうやって茶化すけど。
この明るさに何度も救われた。
「…さ、練習しよう」
話を切り替えるのに、ポンとひとつ鍵盤を叩いた。

最近、透のジャズに付き合っている。
俺は普通のクラシックしか弾けないから練習中なんだけど、新しいジャンルの音を出すのは楽しくて。
女遊びをやめたら、学校が終わってからの時間を持て余すかなと思っていたけど、このジャズのおかげで放課後の時間は充実していた。
「とりあえず、1回普通に弾いてみよう」
透が譜面台に楽譜を置く。
目で合図をして、俺たちは弾き始めた。

"主よ、人の望みの喜びよ"

バッハの有名な曲。
心が洗われるような、綺麗な曲だ。
ドイツ語だと、「イエスは変わらざるわが喜び」っていうタイトルになる。
この曲はカンタータだから、声楽曲。
…俺は、これの歌詞が好きなんだ。

"イエスは私の喜び
 私の心の慰めと力の源
 イエスはすべての悩みから守ってくださる
 イエスはわが生命の力 で 
 目のよろこびにして太陽
 魂の宝であり喜び
 だからイエスを放しません 
 私の心と視界の外へは…"

俺はキリスト教徒でもなければ、神様なんて信じていないけど。
この歌詞が讃えている、イエス(キリスト)への想いが、俺の玲奈への想いと同じだから…。

「…うん、いいね」
弾き終わって、透が笑う。
この曲は、色んな楽器や音楽に使われているから、これを連弾でジャズ仕様で弾いてみようと話し合った。
それでまずは、ベースになるクラシックを連弾で弾いてみたんだ。
透と音を合わせるのは、楽しい。
安心感があるし、世界が広がるような感じがする。
「ジャズ用に編曲されてる楽譜買ってみたんだけどさ、なーんかイマイチなんだよね~」
「見せて」
透から楽譜を受け取って、ざっと目を通す。
「この辺だとさあ、例えばこうしたら…」
俺が手に持っている楽譜の一部を指さした後、透は自分の解釈での音を出す。
「ああ、そっちの方がいいな。じゃあ、こっちはこんな感じ?」
透が弾いたものに合うように、アレンジして弾いてみる。
「いいねいいね!」
お互いに、こうしたらああしたらと色々意見を出し合う。
「一度、譜面に起こすか」
「白紙の五線譜ある?」
「あるよ。俺が書くから弾いてみて」

そうこうしているうちに、あっという間に時間が過ぎた。
外が暗くなっていることに気づいて、また続きやろうねー!と言い残して透が帰って行く。
時計を見たら、19時を過ぎていた。
…玲奈は何してるのかな。
いつもは人と居たがるのに……。
真っ暗なリビングに電気をつける。
「…ずっと、自分の部屋か…」

なんか俺、マズイことでもしたかな…。
玲奈の気持ちを知らずに、考えもせずにいたから? 
いきなり抱きしめたから?
あ!泣いたから??
いや確かに、それは俺もどうかと思うけど!
子供じゃあるまいし、今思えば恥ずかしいけど!!
でも玲奈はあの時は抱きしめ返してくれたよな…。
その上、寝てたし。
自分の言いたいことだけ言って、俺には何も言わせないつもりかよ…。

透が帰った途端に、色んなことが頭の中を駆け巡る。
「頭冷やそ…」
余計なことを色々考えそうだったから、風呂に入って晩御飯を作った。
何かしてた方が気が紛れる。
ご飯を作り終えて時計を見ると、針は20時を指していた。
はー…とため息が漏れる。
仕方がないな……。
リビングをでて階段をのぼる。
玲奈の部屋の前、立ち止まって深呼吸をした。
「玲奈?」
ドアをノックする。
返事はない。
「玲奈、入るよ!」
「え?きゃあ!!」
構わずドアを開けると、玲奈の叫び声。
それと同時に、ベッドの隅で壁の方を向いて布団に包まる玲奈。
「…暑いのに、頭から布団にくるまって何してるの?」
「え?ええと…、クーラーつけてるから暑くないもん」
丸まって小さくなっている玲奈の隣に座った。
「ねえ、玲奈…」
話しかけると、ビクっと体を震わす。
……俺、玲奈が嫌がることしたつもり、ないんだけどな…。
「昨日の話の続き、するのが嫌?」
そう聞いてみると、黙ったまま首を横に振ったのが分かった。
でも、答えないということは…乗り気じゃないんだろうな。
「じゃあさ、玲奈は話さなくていいからそのまま聞いて」
昨日、玲奈に言おうと思ったことを口にする。
「玲奈が苦しんだり傷ついたりしたのに、守ってあげられなくてごめんね。この3年間、玲奈にはもう俺は必要ないんじゃないかと思ってたけど、それは…玲奈が俺のことを守ってくれてたから、そう思えてたんだよね。そんなことにも気づかないで、こないだ玲奈のことを責めてごめん」
いつの間にか、立場が逆転していた。
俺が玲奈を守るはずが、玲奈の方が、俺が傷つかないようにと守ってくれてた。
俺が玲奈を自分のものにしたくて手を出したのに、玲奈は周りの目に晒されて俺が傷つくと思って守ってくれていたんだ。
俺がそういう目から玲奈を守るべきだったのに。
「あと、もう一つ。…俺は、全部知ってて玲奈を抱いたんだ。だから罪を被るべきなのは俺。玲奈は何も悪くない。俺が最初から全部、悪いんだ。俺のせいで玲奈をずっと苦しめててごめんね…」
そこまで言うと、俺は座っていた玲奈のベッドから立ち上がった。
部屋を出ようと一歩踏み出す。
それと同時に、
「待って…!!」
玲奈に右腕をぐいっと掴まれた。
振り向くと、縋るような顔で俺を見上げている。
「私…話をするのが嫌だったんじゃなくて、怖かったの…」
「どうして?」
そう言うと、玲奈はしゅんとした表情になる。
俺はもう一度、ベッドに座った。
「だって…あの時の話をしちゃったあとは、伶との関係はどうなるのかなって……」
「玲奈はどうしたいの?」
包まっていた布団の端をぎゅっと握る玲奈。
「私は…、昔みたいに戻りたいけど…でも…」
「怖い?」
コクンと小さく頷いた。
…そりゃそうだよな。
3年も、お互いの気持ちには触れないままでいた。
いきなり昔みたいに戻れるはずがない。
何も知らなかった子どもの頃のように、お互いだけがいればいいというような、単純な世界じゃなくなった。

「…玲奈、触れてもいい?」
少しだけ沈黙の時間が流れた後に、そう聞いてみた。
「いいよ…」
視線を合わせないまま、玲奈がそう答える。
思えば、俺が『~してもいい?』と聞くと、いつも答えは『いいよ』だったな…。

「玲奈」
名前を呼んで、頬に触れる。
それからその柔らかい頬を、ぶにっとつまんだ。
「いつまでもうじうじしてないで、ごはん食べるよ!」
「伶!意地悪した!!」
しゅんとした表情が一変して怒った顔になる。
それを見て笑ってしまう。
立ち上がって、玲奈に手を差し出した。
「ほら、布団かぶってないで出てきて」
玲奈が俺の手に掴まってベッドから降りる。

俺も、昔みたいに戻りたい。
玲奈を独占できたあの頃に。
ただ、今はこうやって、少しだけでも玲奈の体温を感じることができれば嬉しい。

「そもそも、ご飯つくる当番は玲奈だっただろ」
「え、伶つくってくれたの!?」
「…俺が部屋に来るまで、寝てたでしょ」
「う…なんで分かるの…」
「部屋に入った時、飛び起きた」
2人で玲奈の部屋を出て、リビングへ向かう。
「色々考えてたら、いつの間にか眠っちゃってたのー!」
「昨日もそれで寝ちゃったわけ?」
「ううん、違う」
リビングのドアを開けて、玲奈を先に入れようと立ち止まると、玲奈も止まって俺を見る。

「伶とぎゅってしてた時、なんかすごく安心して、ずっとこのままでいたいなぁって思ってたら、そのまま寝ちゃったみたい…」

玲奈はそう言うと、部屋の中へ入っていって、そのままダイニングの方へ向かう。

…あぁ…そんなこと言うなんて反則だろ。
今は手を繋ぐとか、そういうので満足だって思ったのに。
そんなこと言われたら、抱きしめたくなる。

「伶、早く食べよう~」
立ち止まったままの俺を玲奈が呼ぶ。


ふと、さっき透と弾いた曲が流れてきた気がした。
アレンジはしていない、クラシックのゆったりしたテンポの綺麗な音。
それから、それにのせて歌う、玲奈の歌声。

"私の喜び
 私の心の慰めと力の源
 
 わが生命の力 で 
 目のよろこびにして太陽
 魂の宝であり喜び

 だから放しません 
 私の心と視界の外へは…"


———もし。
もし、願いが叶うなら。

3年前のあの日に失くしたと思ったすべてを
この手に取り戻したい。

あの曲の歌詞のように、
玲奈は、俺の喜びでありすべてなんだ。

太陽のような笑顔を誰にも見せてほしくない。
俺の心と視界の外へ、もう二度と放したくはない…。
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