香菜さんの男子禁制酒場

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性被害をポルノとして消費する男たち(4)

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「気にしないで。あ、これ、どうぞ」
 香菜さんは、店内に張り詰めた空気を緩めようと、二人の前に赤いガラス製のお猪口を出した。
 グラスの表面が美しい文様を描くようにカットされた江戸切子である。
 その中には鮮やかな薄緑色のスープが入っていて、
 表面を黄金色に輝くようなオリーブオイルが「の」の字を描いている。
「空豆の冷製スープなの。そのままお猪口に口をつけて飲んでね」
「綺麗…」
 遥香さんはお猪口を手にとってマジマジと見つめる。
 そして一口、二口とゆっくりと味わうようにうちに口に含み、鼻で長く息を吐いた。
「すごい清涼感だよな!汗が引くわー」
 遥香が思った事を口にしたのは、カウンターの端で同じスープを飲んでいたタクさんだった。
「喉越しもすごいサラッとしてますね」
 祐介の感想に「生クリームじゃなくて、豆乳で伸ばしたの」と香菜さんは得意気に答える。
「昨日、お客さんに沢山空豆貰ったから、俺もこれ作ってみようかな」
「あ、レシピ教えるね。フードプロセッサーあれば一発で作れるから」
「あー俺、持ってないです」
「男の一人暮らしでフードプロセッサーある方がおかしいだろ」
 がっかりする祐介にタクさんが突っ込む。
「誰から貰ったんだよ?空豆」
「村上さんです。家の前に茜号を停めさせてもらってる。いつも何かしら畑で採れたもの
 をくれるんですよね」
「あー、あの金歯の下ネタ爺さんね」
 タクさんが笑う。
「そんな言い方。確かに毎回下ネタは言ってきますけど」
「祐介の乳首くらいの空豆ができたとか何とか言われろ?」
「あー、微妙に違いますけど、いつも野菜をそういう卑猥な形状に例えて俺に差し入れてきますね」
「何それ、くだらない」
 香菜さんが苦笑する。
「まあ、味は美味しいんですよ。村上さんの作った野菜」
 祐介はさりげなくフォローを入れる。
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