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第一章
列車は行く
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夕食をご馳走になってから、すぐにカリダスさんの家を出て夜行列車に乗り、いったん王都へと戻った。
あのまま居候してもよかったけど、借りてる部屋を引き払う必要があったから。
部屋に戻り、荷物をトランクに詰め、大家さんのところで引き払いの手続きを済ませた。
ダンジョン探索者向けの物件は、入居や引き払いの手続きが楽で助かった。
それから、その足で駅に向かい、海辺の街行きの列車に乗り込んだ。
まだ正午前だから、日没ころには目的地に着くだろう。
「まもなく、発車いたします」
車内アナウンスとともに、列車が動きだす。
車窓に顔を向けると、見慣れた王都の景色がゆっくりと過ぎ去っていくのが見える。
……王都に来たばかりのころは、すごくワクワクしてたな。
絶対、ベルムさんの最強パーティーに入るんだって。
それなのに、こんな結果になるなんて――
「まあ、なんか失敗しちまったのかもしれないけどさ、そんなの若いうちはよくあることだって」
「そうそう。みんな、そうやって年取っていくんだからさ」
――こんな気休めの言葉に、すがることになるなんて。
……悲観的になるのは、これくらいにしておこう。
魔術の家庭教師を頼まれるってことは、実力を見抜かれて認められたってことなんだから!
ははは!
ようやく、僕の実力を認めてくれる場所にたどり着けたんだから、よかったじゃないか!
他人と連携がとれないんだし、ダンジョン探索者なんて、最初から向いてなかったんだ!
うん! 今までなんかより、ずっと気が楽だ!
車窓に顔を向けると、王都がどんどんと遠ざかっていく様が見えた。
あのまま居候してもよかったけど、借りてる部屋を引き払う必要があったから。
部屋に戻り、荷物をトランクに詰め、大家さんのところで引き払いの手続きを済ませた。
ダンジョン探索者向けの物件は、入居や引き払いの手続きが楽で助かった。
それから、その足で駅に向かい、海辺の街行きの列車に乗り込んだ。
まだ正午前だから、日没ころには目的地に着くだろう。
「まもなく、発車いたします」
車内アナウンスとともに、列車が動きだす。
車窓に顔を向けると、見慣れた王都の景色がゆっくりと過ぎ去っていくのが見える。
……王都に来たばかりのころは、すごくワクワクしてたな。
絶対、ベルムさんの最強パーティーに入るんだって。
それなのに、こんな結果になるなんて――
「まあ、なんか失敗しちまったのかもしれないけどさ、そんなの若いうちはよくあることだって」
「そうそう。みんな、そうやって年取っていくんだからさ」
――こんな気休めの言葉に、すがることになるなんて。
……悲観的になるのは、これくらいにしておこう。
魔術の家庭教師を頼まれるってことは、実力を見抜かれて認められたってことなんだから!
ははは!
ようやく、僕の実力を認めてくれる場所にたどり着けたんだから、よかったじゃないか!
他人と連携がとれないんだし、ダンジョン探索者なんて、最初から向いてなかったんだ!
うん! 今までなんかより、ずっと気が楽だ!
車窓に顔を向けると、王都がどんどんと遠ざかっていく様が見えた。
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