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3.隊長は何も言わずに走り出した
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「過去に何があったとしても、先生は大切な人です。だからちゃんと守らせてください」
薄暗い部屋で抱きしめられながら、みんな大好き低音ボイスで囁かれた私の気持ちにもなって欲しい。
ついに私にもイケメン騎士様とキャッキャウフフする時が来たかと顔を上げると、至極真面目な顔をした隊長がいた。
ああ、うん、癒やしの巫女ですもんね。大事ですよね。
勘違いしそうになった恥ずかしさを誤魔化すようにアレコレ言ったら、なぜか説教タイムが始まった。
相手が名乗る前に扉を開けるな、気安く腰を抱かせるな、親しくもない男のほっぺにチューをするな、寝間着姿でうろつくな。
「隊長だって抱きついてきたくせに」と言いたかったけど、説教が長くなりそうなのでやめておいた。
それにしても、いくらなんでも過保護過ぎないだろうか。
年頃の娘さんならまだしも、私はもう二十七歳。この世界の結婚適齢期が十八歳前後と言うことを考えると、ここまで守りに徹すると自意識過剰の勘違いオバサンと思われないだろうか。
「隊長、私の年齢知ってます?」
思わず聞くと
「ここでは女性の実年齢は意味をなしません。いけるならいくし、やれるならやる。そういう所です」
思っていたのと違う答えが返ってきた。
ここテジュレ砦は、グロースの森に生息する魔物討伐の要衝である。
グロースの森の何が影響しているのかは分からないけど、この森の動物は規格外に身体が大きく、凶暴なんだそうだ。
数が増えると群れをなして森の外に向かい、死ぬまで破壊の限りを尽くすらしい。それはグロースの災厄と呼ばれ恐れられている。
災厄を起こさないよう、定期的に間引きを行うために砦が築かれた。
ちなみに『魔物』と言うのは私の勝手な意訳だ。
本来の意味としては『巨大獣』とでもした方がいいんだろうけど、折角ファンタジーな世界に来たんだから、こう雰囲気を盛り上げていきたいと言うか。
でも、この世界は癒やしの巫女なんてものがいながら魔法がある訳でなし、生活は不便だし、料理の味付けも塩コショウが主だし。
いやコショウがあるだけマシなのかな?東インド会社設立って何年だっけ?いや、この世界にインドはないのか。
ああもう、なんか、もう。
「ああっ、ゴホッゴホッ……お、終わりました」
危ない。完全にアレな声が漏れてしまった。
今私は、次から次へとやってくる怪我人の治療に追われている。
隊長には数日休んでからでいいと言われたけど、その間痛い思いをさせるのが嫌だったので、着いた翌日から治療を始める事にしたのだ。
正直そんなにいないだろうと思ってそうしたけど、蓋を開けたら砦には大量の怪我人がいた。
昨日の内に治療した方が良かったんじゃないかと思うような大怪我の人もいて、そんな人も「かすり傷です!」と言い張っていた。
どう考えても、縫合してあるような怪我はかすり傷じゃないと思う。
「すげー。本当に治ってる……先生?」
脇腹の切傷を治療していた騎士が、不思議そうに私の顔を覗き込んでいる。
「はい!お大事に!」
無意識に、割れた腹筋の筋を指でなぞっていた。
巫女の力は傷がそこにあると認識さえすれば、どこに触れていようが治療できる。それなのにステキなシックスパックを見せられて、必要もないのにお腹を触っていた。完全にセクハラである。
「ふー。ちょっと待っててください」
次の患者さんに声をかけ、私は少し離れた壁に向かう。
他ごとを考えてムラムラをやり過ごす作戦も効かなくなり、差し出された筋肉に我慢できずにセクハラしてしまった。
ゴンッ。
強めに頭を壁に打ちつけ、呪文を唱える。
「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらわす……」
ただの平家物語です。心を落ち着かせるのに最適。
「……たけき者もつひには滅びぬ、ひとへに風の前の塵に同じ」
脳内で琵琶法師がベベンと琵琶を打ち鳴らし、私の儀式は終わった。これでまだ、やれる。
パシッと頬を叩き気合いを入れると、私は治療に戻った。
ここテジュレ砦の朝は、起床ラッパから始まる。
騎士の皆さんは、起きて訓練、食べて訓練、訓練前に訓練と、慌ただしく過ごしているらしい。
私はと言うと、ラッパの音でモゾモゾ、点呼の声でモゾモゾ、剣を打ち合う音や怒号でモゾモゾした後、布団から抜け出した。
別に寝坊な訳ではない。起床ラッパは日が昇る前で、朝礼までかなり時間があるのだ。
電気もないこの世界では、日が昇ったら起きて、夜になったら早々に寝るのが基本だけど、ここの騎士達は日の出前からよく働く。
朝礼で着任の挨拶をした後、そのまま訓練場で治療を始めたものの、騎士の皆さんはさすがと言うかなんと言うか、大変良い身体つきをしていた。
傷を見せて貰うついでにステキな筋肉も見えてしまい、心の中で「ほう、これはこれは」とか思ってすみません。
立派な上腕二頭筋にかぶりつきたいとか思ってすみません。
キュッと締まった大臀筋を撫で回したいとか思ってすみま……せ、ん?
「うわぁっ」
危うく目の前に晒された大臀筋を撫で回す所だった。
「先生ー。ほら、ここここ。お尻のここの所蹴られて、何か痛いんすよ」
「前は向かなくていいです」
ズボンも下着も降ろした状態でお尻を見せてきた年若い騎士が、身体ごと振り向こうとした。
訓練場の片隅とは言え、なぜ躊躇なく脱ぐ。
周りの騎士達は、なにやらヒソヒソ言っているけど、止めるつもりはないようだ。
年頃の娘さんなら泣いている。
「そのままでいいので、どこが痛いか教えてください」
「ここです、ここ」
見るとお尻の右側が青く鬱血していた。これは痛そうだ。
「他に痛いところは無いですか?」
「痛いところ?」
年若い騎士はニヤニヤ笑うと、大きく勃ち上がった股間の物を見せつけてきた。
「先生見てたら、こんなんになっちゃって。ギンギンで痛いぐらいです」
周りからヒュ~ゥと言った口笛とか、下卑た笑い声が聞こえてきた。
だから、年頃の娘さんなら泣いてるってば。
「そっちの方は右手でゴシゴシするか、女子寮に行ってくださいね」
私は無表情で股間を見つめながら、年若い騎士の太腿に触れて治療をした。
立派な物ではあるけれど、そんな物は見慣れている。寧ろ治療でムラムラしている今なら、突っ込んでガッシガッシ抜き差ししたいぐらいだ。
「終わりました。ところで、名前を教えていただけませんか?」
私が聞くと、周りからざわめきが起こった。
「ウォーレン・パットナムっす!」
ウォーレン君は股間の物を仕舞う事なく、元気に名前を告げた。股間の物もまだまだ元気だ。
「そっちの痛いところの事は、業務隊長に報告しておきますね」
私が言うと、周りからどよめきが起こった。
ウォーレン君の顔は青ざめ、股間の物も元気がなくなった。何だその反応は。
「すいませんっしたっ!」
「お大事にー」
ズボンを引き上げながら、ウォーレン君は脱兎のごとく逃げ出した。
隊長から、何かあったら報告するように言われていたけど、随分怖がられているようだ。
治療を待っていた他の騎士達も、何処かに行ってしまった。
大きな怪我をしてる人はもういなさそうだし、今日はもう終わりにしていいだろう。
私はムラムラしながら、訓練場を後にした。
今なら声をかけられたら、どこにでもホイホイ付いていって、自ら腰を振ってしまいそうだ。
「先生」
「すみません!」
不埒な事を考えていたところに、隊長の声を聞いて、思わず謝ってしまった。
「どうかしましたか?」
振り向きつつ仰ぎ見ると、隊長が怪訝そうな顔をして立っていた。相変わらず大きい。
「大丈夫です。未遂です」
「何を、しようとしていたんですか?」
「いえ、なに、ちょっとマラソンでもしようかと」
スポーツをして性的欲求を抑える事を昇華と言う。確か保健の時間にそう習った気がする。義務教育って素晴らしい。
「……私もご一緒しましょう」
見張りですか?と言う言葉は何とか飲み込んだ。
「走るのにオススメの場所を教えていただければ、一人で走れますから。隊長はお忙しいでしょう?」
「身体を鍛えるのも仕事の内です」
隊長は眉間にシワを寄せたまま、こちらですと言って足早に歩き出してしまった。
私は仕方なく走って後を付いていった。
隊長が城壁近くの空き地に着く頃には、私の息は完全にあがっていた。
「ここなら、誰にも見られる事はないでしょう」
「はあ、はあ……隊長……」
私は不満げな視線を隊長にぶつける。
「いきなり走り出さないでください」
小走りで後を付いていく私を見ると、隊長は何も言わずに走り出したのだ。
振り返って私を見る度にスピードを上げるので、最終的に私は全力疾走だった。
「……揺れて、いたので」
「何がです?」
「……見えて、いたので」
「だから、何がです?」
「とにかく、人前であまり走らないように」
「もう十分走りました」
お陰でムラムラは解消できている。
「次から、走る時は私に声を掛けてください」
なるほど、ムラムラしたら隊長に声を掛けて、人目につかないここに誘えばいい訳ですね。
「無理です」
「何故です?」
ある意味正しい方法で、ムラムラを解消してしまいそうだからですとは言えない。
「……もう戻ります」
「……お送りします」
隊長と私は、来た道を気まずい沈黙と共に戻る事になった。
薄暗い部屋で抱きしめられながら、みんな大好き低音ボイスで囁かれた私の気持ちにもなって欲しい。
ついに私にもイケメン騎士様とキャッキャウフフする時が来たかと顔を上げると、至極真面目な顔をした隊長がいた。
ああ、うん、癒やしの巫女ですもんね。大事ですよね。
勘違いしそうになった恥ずかしさを誤魔化すようにアレコレ言ったら、なぜか説教タイムが始まった。
相手が名乗る前に扉を開けるな、気安く腰を抱かせるな、親しくもない男のほっぺにチューをするな、寝間着姿でうろつくな。
「隊長だって抱きついてきたくせに」と言いたかったけど、説教が長くなりそうなのでやめておいた。
それにしても、いくらなんでも過保護過ぎないだろうか。
年頃の娘さんならまだしも、私はもう二十七歳。この世界の結婚適齢期が十八歳前後と言うことを考えると、ここまで守りに徹すると自意識過剰の勘違いオバサンと思われないだろうか。
「隊長、私の年齢知ってます?」
思わず聞くと
「ここでは女性の実年齢は意味をなしません。いけるならいくし、やれるならやる。そういう所です」
思っていたのと違う答えが返ってきた。
ここテジュレ砦は、グロースの森に生息する魔物討伐の要衝である。
グロースの森の何が影響しているのかは分からないけど、この森の動物は規格外に身体が大きく、凶暴なんだそうだ。
数が増えると群れをなして森の外に向かい、死ぬまで破壊の限りを尽くすらしい。それはグロースの災厄と呼ばれ恐れられている。
災厄を起こさないよう、定期的に間引きを行うために砦が築かれた。
ちなみに『魔物』と言うのは私の勝手な意訳だ。
本来の意味としては『巨大獣』とでもした方がいいんだろうけど、折角ファンタジーな世界に来たんだから、こう雰囲気を盛り上げていきたいと言うか。
でも、この世界は癒やしの巫女なんてものがいながら魔法がある訳でなし、生活は不便だし、料理の味付けも塩コショウが主だし。
いやコショウがあるだけマシなのかな?東インド会社設立って何年だっけ?いや、この世界にインドはないのか。
ああもう、なんか、もう。
「ああっ、ゴホッゴホッ……お、終わりました」
危ない。完全にアレな声が漏れてしまった。
今私は、次から次へとやってくる怪我人の治療に追われている。
隊長には数日休んでからでいいと言われたけど、その間痛い思いをさせるのが嫌だったので、着いた翌日から治療を始める事にしたのだ。
正直そんなにいないだろうと思ってそうしたけど、蓋を開けたら砦には大量の怪我人がいた。
昨日の内に治療した方が良かったんじゃないかと思うような大怪我の人もいて、そんな人も「かすり傷です!」と言い張っていた。
どう考えても、縫合してあるような怪我はかすり傷じゃないと思う。
「すげー。本当に治ってる……先生?」
脇腹の切傷を治療していた騎士が、不思議そうに私の顔を覗き込んでいる。
「はい!お大事に!」
無意識に、割れた腹筋の筋を指でなぞっていた。
巫女の力は傷がそこにあると認識さえすれば、どこに触れていようが治療できる。それなのにステキなシックスパックを見せられて、必要もないのにお腹を触っていた。完全にセクハラである。
「ふー。ちょっと待っててください」
次の患者さんに声をかけ、私は少し離れた壁に向かう。
他ごとを考えてムラムラをやり過ごす作戦も効かなくなり、差し出された筋肉に我慢できずにセクハラしてしまった。
ゴンッ。
強めに頭を壁に打ちつけ、呪文を唱える。
「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらわす……」
ただの平家物語です。心を落ち着かせるのに最適。
「……たけき者もつひには滅びぬ、ひとへに風の前の塵に同じ」
脳内で琵琶法師がベベンと琵琶を打ち鳴らし、私の儀式は終わった。これでまだ、やれる。
パシッと頬を叩き気合いを入れると、私は治療に戻った。
ここテジュレ砦の朝は、起床ラッパから始まる。
騎士の皆さんは、起きて訓練、食べて訓練、訓練前に訓練と、慌ただしく過ごしているらしい。
私はと言うと、ラッパの音でモゾモゾ、点呼の声でモゾモゾ、剣を打ち合う音や怒号でモゾモゾした後、布団から抜け出した。
別に寝坊な訳ではない。起床ラッパは日が昇る前で、朝礼までかなり時間があるのだ。
電気もないこの世界では、日が昇ったら起きて、夜になったら早々に寝るのが基本だけど、ここの騎士達は日の出前からよく働く。
朝礼で着任の挨拶をした後、そのまま訓練場で治療を始めたものの、騎士の皆さんはさすがと言うかなんと言うか、大変良い身体つきをしていた。
傷を見せて貰うついでにステキな筋肉も見えてしまい、心の中で「ほう、これはこれは」とか思ってすみません。
立派な上腕二頭筋にかぶりつきたいとか思ってすみません。
キュッと締まった大臀筋を撫で回したいとか思ってすみま……せ、ん?
「うわぁっ」
危うく目の前に晒された大臀筋を撫で回す所だった。
「先生ー。ほら、ここここ。お尻のここの所蹴られて、何か痛いんすよ」
「前は向かなくていいです」
ズボンも下着も降ろした状態でお尻を見せてきた年若い騎士が、身体ごと振り向こうとした。
訓練場の片隅とは言え、なぜ躊躇なく脱ぐ。
周りの騎士達は、なにやらヒソヒソ言っているけど、止めるつもりはないようだ。
年頃の娘さんなら泣いている。
「そのままでいいので、どこが痛いか教えてください」
「ここです、ここ」
見るとお尻の右側が青く鬱血していた。これは痛そうだ。
「他に痛いところは無いですか?」
「痛いところ?」
年若い騎士はニヤニヤ笑うと、大きく勃ち上がった股間の物を見せつけてきた。
「先生見てたら、こんなんになっちゃって。ギンギンで痛いぐらいです」
周りからヒュ~ゥと言った口笛とか、下卑た笑い声が聞こえてきた。
だから、年頃の娘さんなら泣いてるってば。
「そっちの方は右手でゴシゴシするか、女子寮に行ってくださいね」
私は無表情で股間を見つめながら、年若い騎士の太腿に触れて治療をした。
立派な物ではあるけれど、そんな物は見慣れている。寧ろ治療でムラムラしている今なら、突っ込んでガッシガッシ抜き差ししたいぐらいだ。
「終わりました。ところで、名前を教えていただけませんか?」
私が聞くと、周りからざわめきが起こった。
「ウォーレン・パットナムっす!」
ウォーレン君は股間の物を仕舞う事なく、元気に名前を告げた。股間の物もまだまだ元気だ。
「そっちの痛いところの事は、業務隊長に報告しておきますね」
私が言うと、周りからどよめきが起こった。
ウォーレン君の顔は青ざめ、股間の物も元気がなくなった。何だその反応は。
「すいませんっしたっ!」
「お大事にー」
ズボンを引き上げながら、ウォーレン君は脱兎のごとく逃げ出した。
隊長から、何かあったら報告するように言われていたけど、随分怖がられているようだ。
治療を待っていた他の騎士達も、何処かに行ってしまった。
大きな怪我をしてる人はもういなさそうだし、今日はもう終わりにしていいだろう。
私はムラムラしながら、訓練場を後にした。
今なら声をかけられたら、どこにでもホイホイ付いていって、自ら腰を振ってしまいそうだ。
「先生」
「すみません!」
不埒な事を考えていたところに、隊長の声を聞いて、思わず謝ってしまった。
「どうかしましたか?」
振り向きつつ仰ぎ見ると、隊長が怪訝そうな顔をして立っていた。相変わらず大きい。
「大丈夫です。未遂です」
「何を、しようとしていたんですか?」
「いえ、なに、ちょっとマラソンでもしようかと」
スポーツをして性的欲求を抑える事を昇華と言う。確か保健の時間にそう習った気がする。義務教育って素晴らしい。
「……私もご一緒しましょう」
見張りですか?と言う言葉は何とか飲み込んだ。
「走るのにオススメの場所を教えていただければ、一人で走れますから。隊長はお忙しいでしょう?」
「身体を鍛えるのも仕事の内です」
隊長は眉間にシワを寄せたまま、こちらですと言って足早に歩き出してしまった。
私は仕方なく走って後を付いていった。
隊長が城壁近くの空き地に着く頃には、私の息は完全にあがっていた。
「ここなら、誰にも見られる事はないでしょう」
「はあ、はあ……隊長……」
私は不満げな視線を隊長にぶつける。
「いきなり走り出さないでください」
小走りで後を付いていく私を見ると、隊長は何も言わずに走り出したのだ。
振り返って私を見る度にスピードを上げるので、最終的に私は全力疾走だった。
「……揺れて、いたので」
「何がです?」
「……見えて、いたので」
「だから、何がです?」
「とにかく、人前であまり走らないように」
「もう十分走りました」
お陰でムラムラは解消できている。
「次から、走る時は私に声を掛けてください」
なるほど、ムラムラしたら隊長に声を掛けて、人目につかないここに誘えばいい訳ですね。
「無理です」
「何故です?」
ある意味正しい方法で、ムラムラを解消してしまいそうだからですとは言えない。
「……もう戻ります」
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隊長と私は、来た道を気まずい沈黙と共に戻る事になった。
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