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15.隊長がやる気だ
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隊長がやる気だ。
深夜酔っ払って部屋を間違えた隊長は、私を抱きしめるとビラシュッドの街に行こうと言った。
寝ている所を起こされて迷惑な話だけど、酔っ払いには寛容なので怒りはしない。寝ぼけていてあまり覚えていないけど。
ただ、私の事を怖いと言っていた。
酔っ払って身体を弄ったり、キスをすれば舌を入れようとするような女だから、怖がられても仕方ない気はする。
私を見つめる隊長からは、何か物凄い意気込みと言うか、決死の覚悟のような物を感じた。
女性との身体的接触に慣れるため、隊長も必死なんだろう。
私も協力するから頑張ってくださいと伝える頃には、私は再び夢の世界に戻っていた。
「え?ユイ、今日デートなの?」
女子寮で朝食を頂いている時に、リリーさんに街に行く事を伝えると、思った以上の反応が帰ってきた。
「デートでは無いです。ただ連れて行って貰うだけです」
「そんなの下心が無ければ行くわけないじゃない。デートよ、デート」
「相手は隊長ですよ?」
「隊長って、まさかセオ?」
リリーさんが目を見開いて驚いているけど、驚き過ぎじゃないかな。
「はい、業務隊長です」
「セオが……」
リリーさんからしげしげと見つめられ、非常に落ち着かない。
「ユイ、セオをよろしくね……」
心なしか涙ぐんでいるリリーさんに、手を握られてよろしくされてしまった。
何をどうよろしくすればいいんだ。
「リリーさん、本当に……」
「そうだ、デートならおしゃれしないと」
「だからデートではなくて……」
「セオが思わず飛びつきたくなるように、ユイを仕立ててあげるわ。ほら、来て」
聞く耳を持たないリリーさんに、引きずられるように女子寮の奥へと連れて行かれてしまう。
隊長が飛びつきたくなるようにって、それはもう男装するしかないんじゃないだろうか。
リリーさんの部屋で服を着替えさせられ、髪を編み込まれ、仕上がった私は至ってまともだった。
「いいじゃないユイ。かわいいわよ」
隊長が飛びつきたくなるような格好ではないと思うけど、普通にかわいいドレスにかわいい髪型で、ちょっとテンションが上がってしまう。
「こんな高価そうなドレス、お借りしていいんですか?」
ピンクのドレスにはレースや刺繍も施されていて、生成りの簡素なワンピースでもそこそこなお値段のするこの世界だと、かなり高価な物なんじゃないかと思われた。
「若い時のドレスで、もう着ないからいいのよ」
「リリーさん、私ももうそんなに若くないんですが」
「ここでは見た目が全てだからいいの。ユイは小さいから、成人したてと言っても通じない事は無いわ。暗がりなら」
「今から出かけるんですけど」
天気も良くて視界良好な場合はどうなんだと言いたい。
「かわいいから大丈夫よ。あ、念の為これも持っていって。ユイにあげるわ」
リリーさんは引き出しから小瓶を取り出すと私に手渡してきた。
「なんですか?これ」
とろりとした液体が入った小瓶に、なんだか嫌な予感がする。
「潤滑剤。セオのは大きいから」
「お返しします」
なんて物を持たそうとするんだ。
「いざと言う時、無いと大変よ?」
「本当に、必要ないですから」
隊長は女の人には欲情しないので、と心の中で付け加える。
「今はもう大丈夫かもしれないけど、歯止めが効かなくなるといけないから」
私の手に小瓶を握らせるリリーさんの顔は真剣で、それまでの口振りからも隊長の事をよく知っているんじゃないかと思われた。
「リリーさんと隊長って……」
「ほら、セオが待ってるわ。食堂の方は片付けておくから、いってらっしゃい」
押し出されるように部屋から出されて、仕方なく小瓶をポケットにしまった。
私の気合いの入った格好に、やはりと言うか何と言うか、隊長は険しい顔をしていた。
今までの私なら、女らしい格好は隊長の好みじゃないからなと納得したところだけど、リリーさんの事が引っかかっていた。
隊長も何か考え事をしているのか、無言でスタスタ歩いていくのをいい事に、私も無言でリリーさんと隊長の事を考えた。
やはりあの二人は、そう言う関係だったんだろうか。
となると隊長は好きになるのは女性で、性的嗜好は男性と言う私の推測は間違っていたのかもしれない。
多様な性のあり方を認めようとする現代社会に毒され過ぎて、複雑に考え過ぎてしまったのだろう。
私が新たに導きだした答えはこうだ。
隊長は不能。つまりED。
リリーさんとのお付き合いの最中か後かは分からないけど、隊長は勃起不全に陥ってしまったんだろう。
それを心配するリリーさんと、何とかしようとする隊長。そう言う構図なんじゃないだろうか。
隊長は私がベタベタするのをいい機会だと、色々試してみるけど、やはり反応しなくて苦悩の表情を浮かべてしまうと言う訳だ。
でも、反応しないのは私がタイプじゃないだけかもしれないんだから、あんなに眉間にシワを寄せなくてもと思ってしまう。
試しに隊長に好みの女性のタイプを聞いてみたけど、考えた事が無いと言われてしまった。
それでも男の人に興味はないみたいだから、やはりEDが正解なんだろう。
私の好みも聞かれたけど、ラドみたいな人じゃなければ多くは望まない。
手をつないで歩いたり、一緒にお酒を飲んだり、軽いキスでドキドキしたり、そんな普通の恋がしたいなと……
それって全部隊長としてるなと気付き、私の顔は勝手に赤くなってしまった。
「わあ、賑やかですね」
ビラシュッドの街に着くと、前来た時より人が多い気がした。
「魔物討伐の後は肉や毛皮が街に流れるので、人が増えるんです」
屋台も沢山出ていて、ちょっとしたお祭り騒ぎだ。
「肉……魔物って食べられるんですか?」
「そんなに美味くは無いですが、安いんで人気です」
和牛の美味しさを知っている私にとって、この世界のお肉は野性味が溢れていてあまり美味しくない。
それよりも美味しくないって事は、食べない方がいいんだろう。
「食べ物以外の屋台も多いんですね」
「魔物の肉や毛皮を仕入れにくる商人が、色んな物を持ち込むんです。何か買いますか?」
屋台を見渡せば、この辺りはアクセサリーを売るお店が多いみたいだ。
街は結構な賑わいで、はぐれたら大変だからと隊長とは手をつないだままだ。
手をつないでアクセサリーを見るって、もう完全にデートだ。イケメン騎士様とキャッキャウフフだ。
そう思って隊長の顔を見上げると、なる程整った顔をしていらっしゃった。
巨体過ぎて熊みたいな印象は拭えないけど、ワイルドな魅力溢れる、素敵な男性だった。
そう思うと手をつないでいるのが恥ずかしくなってきた。
「あの、私、欲しいものがあって」
妙に意識してしまって顔が赤くなる。
隊長にはもっと凄い事をしていると言うのに、いやだからこそ、この初々しい感じがこっ恥ずかしかった。
むしろグイグイいけば、隊長の眉間にもシワが寄って、いつも通りの感じに戻るかもしれない。
「お酒が欲しいんです」
私は隊長の腕に抱きつき、どうだとばかりに顔を見上げた。
案の定、隊長は眉間にシワを寄せて険しい顔をしていた。
そして案内されたのは酒場だった。
昼間からお酒って堪らなく素敵だけど、私が行きたいのは酒場では無くて酒屋だ。
「あの、隊長。私はお酒が欲しいんです」
「だからここにお連れしたんですが」
「砦で飲むお酒が欲しいんです。大きいのが欲しいって、言いましたよね」
よし、伏線は見事回収した。
これでご褒美ちょうだいは街へ連れて行って貰うことに、大きいの欲しいは酒瓶として誤魔化せたんじゃないだろうか。
無理は百も承知だけど、隊長に嫌な顔をされるぐらいなら、わざとらしい誤魔化しでもしないよりはましだ。
「酒瓶、ですか……」
「そう、酒瓶」
「おっきいのが欲しいとは、そう言う……」
「そ、そうです。他に何かありますか?」
「ない、ですね」
隊長の視線が痛い。お前どんだけ飲むつもりなんだとでも思っているんだろうか。
「また隊長と一緒に飲みたいなって思って」
私の必死な取り繕いに、隊長が少しだけ微笑んだ。久しぶりに見る隊長の笑顔にドキリとしてしまう。
「そうですね。美味い酒を買いに行きましょう」
隊長は私の手を引き、酒屋へと向かった。
私の心臓はなぜかドキドキとうるさかった。
深夜酔っ払って部屋を間違えた隊長は、私を抱きしめるとビラシュッドの街に行こうと言った。
寝ている所を起こされて迷惑な話だけど、酔っ払いには寛容なので怒りはしない。寝ぼけていてあまり覚えていないけど。
ただ、私の事を怖いと言っていた。
酔っ払って身体を弄ったり、キスをすれば舌を入れようとするような女だから、怖がられても仕方ない気はする。
私を見つめる隊長からは、何か物凄い意気込みと言うか、決死の覚悟のような物を感じた。
女性との身体的接触に慣れるため、隊長も必死なんだろう。
私も協力するから頑張ってくださいと伝える頃には、私は再び夢の世界に戻っていた。
「え?ユイ、今日デートなの?」
女子寮で朝食を頂いている時に、リリーさんに街に行く事を伝えると、思った以上の反応が帰ってきた。
「デートでは無いです。ただ連れて行って貰うだけです」
「そんなの下心が無ければ行くわけないじゃない。デートよ、デート」
「相手は隊長ですよ?」
「隊長って、まさかセオ?」
リリーさんが目を見開いて驚いているけど、驚き過ぎじゃないかな。
「はい、業務隊長です」
「セオが……」
リリーさんからしげしげと見つめられ、非常に落ち着かない。
「ユイ、セオをよろしくね……」
心なしか涙ぐんでいるリリーさんに、手を握られてよろしくされてしまった。
何をどうよろしくすればいいんだ。
「リリーさん、本当に……」
「そうだ、デートならおしゃれしないと」
「だからデートではなくて……」
「セオが思わず飛びつきたくなるように、ユイを仕立ててあげるわ。ほら、来て」
聞く耳を持たないリリーさんに、引きずられるように女子寮の奥へと連れて行かれてしまう。
隊長が飛びつきたくなるようにって、それはもう男装するしかないんじゃないだろうか。
リリーさんの部屋で服を着替えさせられ、髪を編み込まれ、仕上がった私は至ってまともだった。
「いいじゃないユイ。かわいいわよ」
隊長が飛びつきたくなるような格好ではないと思うけど、普通にかわいいドレスにかわいい髪型で、ちょっとテンションが上がってしまう。
「こんな高価そうなドレス、お借りしていいんですか?」
ピンクのドレスにはレースや刺繍も施されていて、生成りの簡素なワンピースでもそこそこなお値段のするこの世界だと、かなり高価な物なんじゃないかと思われた。
「若い時のドレスで、もう着ないからいいのよ」
「リリーさん、私ももうそんなに若くないんですが」
「ここでは見た目が全てだからいいの。ユイは小さいから、成人したてと言っても通じない事は無いわ。暗がりなら」
「今から出かけるんですけど」
天気も良くて視界良好な場合はどうなんだと言いたい。
「かわいいから大丈夫よ。あ、念の為これも持っていって。ユイにあげるわ」
リリーさんは引き出しから小瓶を取り出すと私に手渡してきた。
「なんですか?これ」
とろりとした液体が入った小瓶に、なんだか嫌な予感がする。
「潤滑剤。セオのは大きいから」
「お返しします」
なんて物を持たそうとするんだ。
「いざと言う時、無いと大変よ?」
「本当に、必要ないですから」
隊長は女の人には欲情しないので、と心の中で付け加える。
「今はもう大丈夫かもしれないけど、歯止めが効かなくなるといけないから」
私の手に小瓶を握らせるリリーさんの顔は真剣で、それまでの口振りからも隊長の事をよく知っているんじゃないかと思われた。
「リリーさんと隊長って……」
「ほら、セオが待ってるわ。食堂の方は片付けておくから、いってらっしゃい」
押し出されるように部屋から出されて、仕方なく小瓶をポケットにしまった。
私の気合いの入った格好に、やはりと言うか何と言うか、隊長は険しい顔をしていた。
今までの私なら、女らしい格好は隊長の好みじゃないからなと納得したところだけど、リリーさんの事が引っかかっていた。
隊長も何か考え事をしているのか、無言でスタスタ歩いていくのをいい事に、私も無言でリリーさんと隊長の事を考えた。
やはりあの二人は、そう言う関係だったんだろうか。
となると隊長は好きになるのは女性で、性的嗜好は男性と言う私の推測は間違っていたのかもしれない。
多様な性のあり方を認めようとする現代社会に毒され過ぎて、複雑に考え過ぎてしまったのだろう。
私が新たに導きだした答えはこうだ。
隊長は不能。つまりED。
リリーさんとのお付き合いの最中か後かは分からないけど、隊長は勃起不全に陥ってしまったんだろう。
それを心配するリリーさんと、何とかしようとする隊長。そう言う構図なんじゃないだろうか。
隊長は私がベタベタするのをいい機会だと、色々試してみるけど、やはり反応しなくて苦悩の表情を浮かべてしまうと言う訳だ。
でも、反応しないのは私がタイプじゃないだけかもしれないんだから、あんなに眉間にシワを寄せなくてもと思ってしまう。
試しに隊長に好みの女性のタイプを聞いてみたけど、考えた事が無いと言われてしまった。
それでも男の人に興味はないみたいだから、やはりEDが正解なんだろう。
私の好みも聞かれたけど、ラドみたいな人じゃなければ多くは望まない。
手をつないで歩いたり、一緒にお酒を飲んだり、軽いキスでドキドキしたり、そんな普通の恋がしたいなと……
それって全部隊長としてるなと気付き、私の顔は勝手に赤くなってしまった。
「わあ、賑やかですね」
ビラシュッドの街に着くと、前来た時より人が多い気がした。
「魔物討伐の後は肉や毛皮が街に流れるので、人が増えるんです」
屋台も沢山出ていて、ちょっとしたお祭り騒ぎだ。
「肉……魔物って食べられるんですか?」
「そんなに美味くは無いですが、安いんで人気です」
和牛の美味しさを知っている私にとって、この世界のお肉は野性味が溢れていてあまり美味しくない。
それよりも美味しくないって事は、食べない方がいいんだろう。
「食べ物以外の屋台も多いんですね」
「魔物の肉や毛皮を仕入れにくる商人が、色んな物を持ち込むんです。何か買いますか?」
屋台を見渡せば、この辺りはアクセサリーを売るお店が多いみたいだ。
街は結構な賑わいで、はぐれたら大変だからと隊長とは手をつないだままだ。
手をつないでアクセサリーを見るって、もう完全にデートだ。イケメン騎士様とキャッキャウフフだ。
そう思って隊長の顔を見上げると、なる程整った顔をしていらっしゃった。
巨体過ぎて熊みたいな印象は拭えないけど、ワイルドな魅力溢れる、素敵な男性だった。
そう思うと手をつないでいるのが恥ずかしくなってきた。
「あの、私、欲しいものがあって」
妙に意識してしまって顔が赤くなる。
隊長にはもっと凄い事をしていると言うのに、いやだからこそ、この初々しい感じがこっ恥ずかしかった。
むしろグイグイいけば、隊長の眉間にもシワが寄って、いつも通りの感じに戻るかもしれない。
「お酒が欲しいんです」
私は隊長の腕に抱きつき、どうだとばかりに顔を見上げた。
案の定、隊長は眉間にシワを寄せて険しい顔をしていた。
そして案内されたのは酒場だった。
昼間からお酒って堪らなく素敵だけど、私が行きたいのは酒場では無くて酒屋だ。
「あの、隊長。私はお酒が欲しいんです」
「だからここにお連れしたんですが」
「砦で飲むお酒が欲しいんです。大きいのが欲しいって、言いましたよね」
よし、伏線は見事回収した。
これでご褒美ちょうだいは街へ連れて行って貰うことに、大きいの欲しいは酒瓶として誤魔化せたんじゃないだろうか。
無理は百も承知だけど、隊長に嫌な顔をされるぐらいなら、わざとらしい誤魔化しでもしないよりはましだ。
「酒瓶、ですか……」
「そう、酒瓶」
「おっきいのが欲しいとは、そう言う……」
「そ、そうです。他に何かありますか?」
「ない、ですね」
隊長の視線が痛い。お前どんだけ飲むつもりなんだとでも思っているんだろうか。
「また隊長と一緒に飲みたいなって思って」
私の必死な取り繕いに、隊長が少しだけ微笑んだ。久しぶりに見る隊長の笑顔にドキリとしてしまう。
「そうですね。美味い酒を買いに行きましょう」
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